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5月のレバノン危機に対するロシアの見解

2008-05-26 | ラジオ
レバノンで発生した、これまでに多くの犠牲者を出している衝突は、中東問題そ
れぞが相互に結び付いているのだと言う事実を、改めて認識させる一件となった。
国際社会はレバノン政府に対し中東全域を巻き込む紛争の、起爆剤としないた
めに状況を内政へと追い込んではならないと述べている。
またロシアは政治的な方法に限った、危機の打開に期待するという考えを伝え
ている。
今回の事件の背景には、新大統領を決定できていない政治の能力不足がある。
レバノンの大統領は慣例に従い多くの宗派また、それと関係する政治勢力の合
意によって決められてきた。
非常に脆い社会のバランスを維持する上で、この慣例は重要なものとなっている。
レバノンはすでにに長く、そして占められた内戦を経験しており、歴史を繰り返す
ことは国自体の存続を危うくするものとなっている。

一方イスラエルはシーア派組織ヒズボラとのの闘いを掲げ、これまでにレバノン
領への侵攻を繰り返してきた。
シーア派がレバノン人の人口の40%を超えることを考えれば、こうした行動は国内
的の安定に決して寄与するものではない。

ですからレバノン危機と言うのは堅く結ばれた、中東紛争の結び目への一角をな
すものと言える。
そういったなか5月11日エジプトのカイロでは、レバノン情勢に付いて話し合うアラ
ブ連盟の緊急会合が開かれ、早急な大統領選挙の実と諸国一致内閣の実現を
見込んだ計画を採択した。

今後は2009年に議会選挙が行われる見通しとなっている。
しかしながら専門家のデミレンコ氏は、大統領の擁立こそが調停の主要な条件で
あると見ている。
対立勢力のいわば緩衝材となるような大統領候補を出す必要がある。
調停に当たってはそれが何にもまして、確実にある程度の展望を開くものとなって
いる。
今後状況がどう進展していくかということは、大統領がどれだけの個人的資質を持
っているか、目まぐるしく変わる国内政治で各勢力への根回しに、どれだけ長けて
いるかということに掛かってくるだろう。いわば仲介役としての能力が問われている
のだ」
専門家はこのように述べている。

ロシアはアラブ側のイニシアチブを支持している。上院のマルゲロフ議員はモスク
ワでの声明の中で、レバノン危機は政治的手段によってのみ、解決されなれれば
ならないと述べた。
中東情勢を紛争地域ごとに見る時代は終わった。これからは一つの統合的な複合
体として考えるべきだ。
モスクワで今年の夏にも実施される国際会議は、その一環となることだろう。

ご承知のように25日、レバノン国会はミシェル・スレイマン軍司令官を大統領に
 選出した

レバノンの歴史―フェニキア人の時代からハリーリ暗殺まで
(世界歴史叢書)


堀口 松城
明石書店


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5月12日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル





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