来年3月末で期限切れを迎える、在日米軍の駐留経費負担「おもいやり予算」
に関する、特別協定の改正問題で高村外相とシーファー駐日アメリカ大使が、
12月5日、基地で使う電気水道などの光熱水費、約250億円を2008年度から
今後3年間で約8億円削減することで合意した。
これに関連してロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしてる。
高村外相とシーファー駐日大使は、在日米軍の駐留経費負担に関する協定を
近日中に署名することで合意した。
これまでの協定は5年の期限で結ばれていたが、新たな協定は3年の期限で結
ばれることになる。
東京で実施された話し合いの中で日本側は、基地内外で米軍が使う光熱水費
に付いて大幅削減を要請していたが、アメリカ側は日本に駐留する3万7千人規
模の米軍部隊の重要な軍事的意義を指摘しこれに反対した。
尚、在日米軍は最新の核兵器やミサイルを保有している。
アメリカの世界的な軍事戦略を実現するために、アジア大陸の近くに米軍を展開
するための一大拠点を確保することが、極めて重要であることは言うまでもない。
全体として日本が在日米軍の駐留経費として負担している額は、年間1400億円
を超える。
しかし日本に駐留することがアメリカにとってそれほど重要であるならば、その費
用をアメリカ自らが負担すべきではないだろうか。
実際アメリカは新たな同盟国に対し、その国で米軍が駐留するための賃貸料とし
て、かなりの金額を支払っている。
しかし在日米軍の駐留経費は、大部分が日本の予算から支払われている。
何故国によって、こうもアプローチが異なるのだろうか。
その理由は戦後、米軍が占領軍として日本に駐留していたことにあるのではない
かと考えられる。
1951年にサンフランシスコ条約が締結され、米軍は占領者から同盟国へと代わっ
た。
しかしそのことは日本での米軍兵士の行動にも、同盟国日本に対する、アメリカ政
府のアプローチにも反映されることは無かった。
ソ連や北朝鮮をはじめとする日本の近隣諸国に向けた冷戦の道具として、日米軍
事同盟が結ばれた。
そして対決の時代が終わると、何の根拠も無く日米同盟には攻撃的性質が加味さ
れた。
両国は兵器、主に国際舞台での日本の軍事的役割を事実上拡大し、アメリカは多
額の出費の掛かる最新兵器の軍備競争に日本を引き込んだ。
日本の防衛戦略の基盤となっているアメリカの核抑制力は、アメリカの新たな核ド
クトリーに基づき戦略的、先制攻撃の実施手段へと変貌した。
アメリカの核ドクトリーで先制核攻撃の可能性がある国として中国、ロシア、北朝鮮、
イラン、シリアが挙げられている。
一方アジアでのアメリカの核戦力を補う形として配備が計画されているのが、日米
のミサイル防衛システムだ。
しかしこれは日本に安全を確保するものでもなければ、地域に安定をもたらすもの
でもない。
ロシア、中国、インドをはじめとする他の国々の安全を犠牲にして、二つの国の安全
を構築することは出来ないのだ。
12月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
に関する、特別協定の改正問題で高村外相とシーファー駐日アメリカ大使が、
12月5日、基地で使う電気水道などの光熱水費、約250億円を2008年度から
今後3年間で約8億円削減することで合意した。
これに関連してロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしてる。
高村外相とシーファー駐日大使は、在日米軍の駐留経費負担に関する協定を
近日中に署名することで合意した。
これまでの協定は5年の期限で結ばれていたが、新たな協定は3年の期限で結
ばれることになる。
東京で実施された話し合いの中で日本側は、基地内外で米軍が使う光熱水費
に付いて大幅削減を要請していたが、アメリカ側は日本に駐留する3万7千人規
模の米軍部隊の重要な軍事的意義を指摘しこれに反対した。
尚、在日米軍は最新の核兵器やミサイルを保有している。
アメリカの世界的な軍事戦略を実現するために、アジア大陸の近くに米軍を展開
するための一大拠点を確保することが、極めて重要であることは言うまでもない。
全体として日本が在日米軍の駐留経費として負担している額は、年間1400億円
を超える。
しかし日本に駐留することがアメリカにとってそれほど重要であるならば、その費
用をアメリカ自らが負担すべきではないだろうか。
実際アメリカは新たな同盟国に対し、その国で米軍が駐留するための賃貸料とし
て、かなりの金額を支払っている。
しかし在日米軍の駐留経費は、大部分が日本の予算から支払われている。
何故国によって、こうもアプローチが異なるのだろうか。
その理由は戦後、米軍が占領軍として日本に駐留していたことにあるのではない
かと考えられる。
1951年にサンフランシスコ条約が締結され、米軍は占領者から同盟国へと代わっ
た。
しかしそのことは日本での米軍兵士の行動にも、同盟国日本に対する、アメリカ政
府のアプローチにも反映されることは無かった。
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ソ連や北朝鮮をはじめとする日本の近隣諸国に向けた冷戦の道具として、日米軍
事同盟が結ばれた。
そして対決の時代が終わると、何の根拠も無く日米同盟には攻撃的性質が加味さ
れた。
両国は兵器、主に国際舞台での日本の軍事的役割を事実上拡大し、アメリカは多
額の出費の掛かる最新兵器の軍備競争に日本を引き込んだ。
日本の防衛戦略の基盤となっているアメリカの核抑制力は、アメリカの新たな核ド
クトリーに基づき戦略的、先制攻撃の実施手段へと変貌した。
アメリカの核ドクトリーで先制核攻撃の可能性がある国として中国、ロシア、北朝鮮、
イラン、シリアが挙げられている。
一方アジアでのアメリカの核戦力を補う形として配備が計画されているのが、日米
のミサイル防衛システムだ。
しかしこれは日本に安全を確保するものでもなければ、地域に安定をもたらすもの
でもない。
ロシア、中国、インドをはじめとする他の国々の安全を犠牲にして、二つの国の安全
を構築することは出来ないのだ。
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12月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル