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世界食糧デー、飢える人々と捨てる人

2013-10-27 | ラジオ
10月16日は世界食糧デー、ワールドフードデーとなっている。1979年に国連食糧農業機関によって定められ、食糧の安全保障について意識を喚起する日となっている。
食糧農業機関は「考える・食べる・大事にする」をモットーに、消費者たちが食糧に真摯な態度をとるよう呼びかけるものだ。

ロシア穀物連合のアレクサンドル・コルブト副会長は、次のように話している。
「食糧農業機関によれば、9億の人が飢えで苦しんでいる。そしてそれと同じ数の人が肥満に苦しんでいます。ですから飢えも現実的な問題ですが、食べすぎも同じく問題となっているのです。飢えは社会的、経済的、政治的にマイナスの影響をもたらしますが、欧米各国では消費者たちは食料品の、ほぼ3分の1を捨てているのです」
副会長の話だ。

飢えに苦しむ人がいることはしかし、食糧が不足しているということを意味していない。食糧は多く生産されている。それゆえ価格が原価割れすることもあるほどで、生産者たちは生計を立てることができなくなっている。
食肉連盟のセルゲイ・ユーシン執行委員長は、次のように語っている。
「状況は不安定です。多くの国では生産が縮小しています。その一方で10億人近い人々が飢えているのです。しかしこれは、輸送コストなどを含む価格で、食糧を買うための資金がないことによるものだ。
食糧がふせく(???)している地域に、食糧を輸送する問題があります。これはアフリカです。今日、ブラジルやヨーロッパ、アメリカ、ロシア、そしてアフリカの沿岸部では食料品は安価になっていますが、これをインフラの整備されていない奥地に輸送するということが問題なのだ」
執行委員長の発言だ。

唯一賢明な解決策は、自分のところで食糧を生産することだ。そのためには政府は遅れた技術の改良に多くの投資を行わなくてはならない。単発のキャンペーンや人道支援は無駄なものではないが、状況を変えることはできない。
ロシア穀物連合のコルブト副会長は、さらに次のように指摘している。
「何が良くて他が悪い、ということはできません。問題は両面で解決されるからだ。国連の人道支援と各国の人道援助が一方にあります。ロシアも多くの国々に穀物や食料品を援助しています。同時に農業の発展という問題が解決されなくてはなりません。G8サミットでもアフリカベクトルが採択され、農業支援のための多額の投資がアフリカに向けられた」
副会長の発言だ。

ロシアは今のところ、国連の食糧人道プロジェクトにおいて大きな役割は果たしていない。その糊しろをこれから埋めて行かなくてはならないのだ。

「食糧がふせくしている地域に」ふせくしている地域とは、どんな地域なのだろう

食の戦争 米国の罠に落ちる日本 (文春新書)
クリエーター情報なし
文藝春秋

10月16日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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