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北朝鮮は現実的な脅威か張子の虎か

2013-10-26 | ラジオ
北朝鮮は中国との国境にそびえる、朝鮮の人々にとって聖なる山と言われる、白頭山近くに地下ミサイル基地を建設した。この基地は、白頭山の南およそ2キロの地点にあるということだ。
韓国の新聞チュナンイルボウが政府筋の情報を引用して昨日(10日)報じた。それによるとこの基地ができたことで。北朝鮮の戦略的な優位性が保証されるということだ。

韓国国防省のキム・ミン報道官は、北朝鮮の核ミサイル力は、現在のものと現実のものとなりつつあり、それによって危険が益々拡大していると述べ、もし北朝鮮が白頭山の麓に中距離弾道ミサイルを展開するならば、それらはアメリカ軍基地が置かれた沖縄やグァム島を攻撃できるだろうと警告した。
すでに今年の5月、核及びミサイル技術における北朝鮮の進歩を考慮に入れて、韓国政府は自国軍隊の機動指揮権のアメリカから韓国への委譲を譲り渡すことを、2015年12月からさらにその先へと延ばすこと延期する要請を行った。

今回の記事が10月の10日、つまりアメリカ、日本、韓国3国合同軍事演習が朝鮮半島沖で始まる、まさにその日に発表されたことは注目に値する。
ロシア科学アカデミー極東研究所・コリアセンターのアレクサンドル・ジェビン所長は、この点に注意を促し、次のように指摘した。
「まさに今、米日韓3国合同軍事演習が行われており、これには原子力潜水艦やミサイル艦、戦闘機が参加している。核兵器を搭載した潜水艦も加わる可能性も有り得る。朝鮮半島で戦争が終わってから60年が経つのに、アメリカの空母や潜水艦は、いったいあそこで何をするというのだろうか。これは6カ国協議参加者が合意すべき朝鮮半島の非核化に反するものではないだろうか。
マスコミの側からは、北朝鮮を意識的に、言ってみれば悪魔化する報道がなされている。特に韓国のマスコミではそうだ。中東でアメリカが勃発させたここ最近の紛争の経験は、敵を攻撃する前に、彼らは先ず敵に常に悪魔的なイメージを作り出してきたことを教えている。世界の世論が、自分達にとって都合の悪い体制を代えようとの試みに反対しないように、そうした事をする訳だ。今回も同じ様な事が行われている」
所長は、このように強調した。

公正を期すために、ここで申し上げますと、相手を悪魔のように宣伝するという行為は、北も南も双方が熱心に行っており、それぞれが自らの目的を追求している。
例えば北朝鮮当局は今回の演習を非難して、恐ろしいカタストロフィ」が起こる可能性があり、侵略的帝国主義勢力はそれに直面する事になるだろうと警告した。
韓国は、この北朝鮮の地下基地にミサイルが置かれているのかどうか、それが単なる予備の地下退避壕なのか、あるいは軍事用プルトニウム保管用の地下作業場が作られたのか、そうしたことを確かめる情報を持ってはいない。
今のところ、すべての説は憶測の域を出ていないのだ。ただ疑問の余地のない危険性というのは、白頭山が潜在的な活火山であるという点で、この地下基地にもしミサイル攻撃がなされたり、偶発的な爆発が起きたりすれば、この活火山の活動が誘発される可能性があるという点だ。

北朝鮮で何が起きているのか: 金正恩体制の実相 (ちくま新書)
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筑摩書房

10月11日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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