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東アジアに第2のペルシャ湾が出現か

2010-10-31 | ラジオ
東アジアは海軍力の対立する主要な地域となりつつある。
日本の防衛省は海上自衛隊の潜水艦の数を、現在の16隻から22隻に増強する考えを明らかにした。これ以外にも日本政府はさらに、2隻の潜水艦を訓練目的で使用する構えだ。
これらはすべて2015年までを見込んだ、主要な国防プログラムの枠内で行われ、今年の12月に、その実現化が開始される。

日本の表した声明では隣国中国が先日、日本と接する海域における自国の艦隊を強化しており、こうしたことの全ては、中国に対する対抗措置だと説明されている。中国は潜水艦の保有数を60隻にまで増やしており、それ以外にもThe Japan Times紙によれば、中国は海南島に原子力潜水艦のための、地下施設を建設したことが明らかにされている。
中国は海南島にシャン級の原子潜数隻を配備した模様だ。記事には香港側が撮影した写真と日本側によるルポが記載されている。

高まる中国の軍事力と軍事政策の不透明さを日本が憂慮する様子は、今年の2010年防衛白書にも表れている。
今年の白書には中国の軍事力の強化と技術の向上が、この地域および国際協力を脅かすものになると書かれた。
これは昨年2009年の白書では、単に危惧の念を呼ぶと表現されていたものよりも強くなっている。
なかでも日本にとって最も大きな憂慮となっているのは、日本の沿岸で中国の軍艦が活動を活発化していることだ。

また他の東アジア諸国も現在、海軍力を増強すべく力を注いでいる。台湾もアメリカの積極的な協力を得て、艦隊の充実が図られている。
ベトナムは地域レベルで海軍大国に生まれ変わる路線をとった。韓国の2010年の国防予算によれば、軍艦にかける費用が昨年比で23.7%拡大している。チェジュ島に建設する軍事基地ひとつに約780万ドルが拠出された。
(???)は未解決の領土問題が集中しており、海上での小競り合いも今まで何度も起きている。
そうした場所でこのように海軍力が競われた場合、果たして地域の安定が損なわれる危険性はないのだろうか。

これに付いて政治軍事分析研究所の分析部部長は次のように語っている。
「中国の脅威が高まることに対し、至極当然な反応と言えるだろう。中国が海軍力を増強すれば隣国はこれに反応する。
日本も平和憲法を持つのにも関わらず、相応の措置をとっている。しかも中国は軍事増強をこれ見よがしに行っている。経済の目覚しい向上に追い風を受け、中国の野心は軍事面でも拡大しているが、中国にとってもこれは、自国の資源拡大のためにも必要なのは明白で、将来、周辺国の領土を占領することも在り得る。現在、主として通常兵器の拡大が図られているのが、まさに東アジアであり、ここは海軍力の対立する主要な地域となりつつある」
分析部部長は、このように発言している。

結果として一つの地域のなかで、各国が海軍力の拡大競争を繰り広げる一方、反対に、同地域の平和強化と安定維持のため、パートナ関係の拡大を志向する宣言が出されている。
こうした宣言は先に行われた東南アジア諸国国防相会議や、7月にハノイで開かれた第17回ASEAN安全保障会議でも発せられた。果たして、どちらの比重が高くなるのだろうか。

(???)は久しぶりにラジオジャーナルに登場した女性アナウンサーだが、相変わらずの不明瞭な言葉で聴き取れず

中国の戦略的海洋進出

平松 茂雄
勁草書房


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10月22日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル