1010 Radio

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中国が実施した、二度目の有人宇宙飛行によせて

2005-10-15 | ラジオ

■ロシアの声・中国語課はロシアの声、全ての職員を代表し中国のリ
 スナーと、中国国民に対し有人宇宙船「神舟6号」の打ち上げ成功
 に御祝いのメッセージを贈った。
 
 神舟6号は二人の宇宙飛行士を乗せて宇宙へと飛びだった。
 1957年10月4日、ソ連が初の人工衛星打ち上げに成功したとき、当
 時の中国の指導者、毛沢東は「我が国はジャガイモひとつ打ち上げ
 ることが出来ない」と嘆いたとされている。

 ちなみに中国では13世紀モンゴル軍との戦いのなかで、竹で出来た
 ロケット弾を使っており、これが史上初のロケットの使用だと言わ
 れている。
 中国が現実的な宇宙開発に向かって足を踏み出したのは、1970年5
 月のことで、このとき中国は史上初めてとなる、重さ約20キロの人工
 衛星の打ち上げに成功した。そして人工衛星は宇宙空間から、当時
 の中国では国家に近い存在であった所に地上へと送った。

 それから30年以上を過ぎた今、中国は宇宙への新たな突破口を開い
 た訳で、今回酒泉の宇宙船発射基地で宇宙船の発射を見守った温家
 宝首相は「中国の宇宙開発は平和利用のみを目的としたものだ」と語
 った。
 温家宝首相はまた、この打ち上げ成功が、中国の科学と宇宙開発技
 術の発展に大きく貢献する見通しを表した。

 今後中国は、宇宙空間での船外活動実施を目指しているほか、女性宇
 宙飛行士の養成にも力を入れており、中国空軍付属の宇宙大学では、
 女性パイロットのグループが特別な教育を受けている。また北京では先
 日、月研究センターが創設された。ここでは無人の月探査船の開発と製
 作、そして月に関する全ての研究プログラムに沿っての活動が続けられ
 ている。

 プログラムは三つのステージに分かれており、先ずは2007年までに人工
 衛星を打ち上げ、月の表面の地図を作成する計画。さらに第二段階では
 2012年に、月の表面へ探査用の基地を着陸させ月面の状況や土壌を調
 査することになる。そして2017年の第三段階には往復用の探査基地を派
 遣し、月の表面の土壌を手に入れるものになる。かつてソ連は世界初の女
 性宇宙飛行士であるワレンチナ・テレシコワの養成や、アレークセレオーノ
 フの船外活動の後、月面での土壌採取という同じ道筋を沿っている。

 一方で中国は宇宙開発面でより先に進もうとしており、国家宇宙局局長は
 中国にとって月は宇宙開発のスタート地点になるだろうと語った。
 これに関連してロシアの専門家たちは、中国の月開発プロジェクトには巨額
 な費用ばかりでなく、大きの技術的問題を解決する必要があるが、中国は
 まだそのレベルには至っていないと考えている。
 したがって中国はロシアの技術や、ソ連時代に得られた月に関する資料等
 による支援を期待することが出来る。

 10月13日放送 ロシアの声 ラジオ・ジャーナル


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