1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

車いすに乗っていると…。

2005-08-28 | 障害者・福祉
ごく稀にではあるが、女性に声を掛けられることがある。
しかしその殆どが「大丈夫ですか」「手伝いましょうか」といった事で、まかり
間違っても、若い女性から「お茶しない!?」「何処かに行きません!?」といった
事は全く無いのである。

だいぶ前になるが品の良い年配の女性から、病院だったか何処だったか、
記憶が定かではないけど「お手伝いしましょうか」と声を掛けられたことがあ
るが、タイミングといい言い方といい、とても上手い女性に出会ったことがあ
る。年上の人に対して少しばかり失礼かもしれないが、とても感心したことが
ある。

さて昨日はミーティングのある日だったので、いつもの場所に出かけた。
当日は催し物があるのか知らないが、駐車場も満車状態で所狭しと車が停
まっていた。幸い障害者用駐車スペースには、残り2台分が空いていたので
停められたが、以前ここの福祉と名の付く建物の障害者用駐車スペースの
利用マナーが余りにも悪く閉口したことがある。

車から車いすを降ろし、エレベータに乗ろうとするが入館者が多いのでエレベ
ータも盛況である。ここの建物に限ったことでなく病院でも言える事だが、特に
女性のエレベータ利用のマナーの悪さにウンザリすることが多々ある。
別に急ぐ必要は無いので、乗れそうなエレベータが来るまで待つことにした。
僕を含めて他に、中年女性と若い男性の3人が待ってて、ドアが開いたのでエ
レベータに乗り込んだ。

一緒に乗った女性が○○会場は4階かな。と言い僕も同じ会場に行く人だと思
っていたらしく、尋ねてきたので僕が判りません。と言ったら、今度その女性は
持っていた茶封筒から一冊の本を取り出し、僕に「これ読んだことあります!?。
いいことが書いてますよ」と、タイトルから察するに宗教団体の機関誌みたいの
を取り出し僕に薦めた。
僕はあまり人間を信じないが、神はもっと信じないので(その割には神頼みをす
る)断った。

この中年女性は若い男性にで無く、何故僕に声を掛けたのだろう。
車いすに乗っている人間は、誰しもが毎日毎日神にすがりつきたい思いで生活
しているとでも思っているのだろうか。
幸いに僕は2階で降りるので、この女性から早々に解放されたので良かったが、
もう一人の男性にも本を薦めていたのだろうか。想像しただけで笑ってしまう。

しかしだエレベータを降りたら、エアコンが効きすぎて館内が寒いこと寒いこと。
特に僕みたいに神経が麻痺して、体温コントロールが出来ない者にとっては、
かなりしんどい。
いつもの部屋に行ったら女子大生のH子さんと、その日担当のNさんがすでに
居た。なんでもメールで連絡していた時間変更を読み落としたらしく、いつもの
時間に来たら誰もいなく部屋が真っ暗だったと言ってた。
彼女の相棒のO子さんはセミナーがあるらしく、この日は珍しく欠席との事。
間も無くして新人のI子さんがやってきて、この日はメンバー3人と担当職員1人
の合わせて4人と、人数的には寂しかったものの、内容的には2時間ビッチリと
充実した時間を過ごせたと思う。とは言っても半分近くは雑談なのだが、この
雑談こそが今まで長続き出来た要因のひとつだと思っている。

ミーティング終了間際、以前担当していた女性職員のNさんが出勤日らしく、
僕らを見つけ、以前と変わらぬ笑顔で僕らのテーブルに来てくれ、久々に話を
する事が出来て楽しかった。

この日は久しぶりに、腹の底から笑うことが出来た気がする。