ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

日本経済新聞紙に掲載された「AI襲来 眠れぬサムライ」を拝読しました

2017年03月16日 | 日記
 2017年3月15日に発行された日本経済新聞紙の朝刊の一面に掲載された「AI襲来 眠れぬサムライ」を拝読しました。

 この記事は、数日前から連載が始まったコラム「断絶を超えて 3」です。見出しは「知識から知恵へ AI襲来 眠れぬサムライ」です。このAIは、人工知能を意味しています。

 ここでいう“サムライ”とは、狭義には、現在、倒産の可能性もある東芝の監査を担当した監査法人の担当者を示しています。そして、広義には日本の大企業を担当する監査法人の担当者などの会計士や弁理士、行政書士、税理士の“士”の字が入っている“4士業”を意味しています。

 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「AI襲来 眠れぬサムライ 知識から知恵へ」と報じています。



 現在、原子力事業の混乱によって2016年12月期連結決算の公表を再度、延期した東芝のここまでになった発端は、2015年4月に発覚した不適切な会計でした。

 この2015年4月時点で、東芝の会計監査を担当していた新日本監査法人の関係者は悔やんでいるそうです。この時に発覚したのは、当時の東芝のパソコン事業部門は利益を水増しする“バイセル”という不正な取引を行っていました。

 この当時の新日本監査法人の関係者は、「AI(人工知能)を利用すれば、不正の温床となった“バイセル”取引を見抜けたのではないか」と悔やんでいるのだそうです(なお、現在は東芝の会計監査は、別の監査法人が担当しています)。

 AIは、膨大な資料やデータを読み込み、分析することが得意です。しかも、最近は“デープラーニング”を利用する学習技術を身につけています。

 この結果、いろいろな帳簿データなどから通常とは異なる取引を見つけ出すことも、ある程度は可能になりつつあります。

 大手監査法人の担当者は「10年後にはAIにいくらか仕事を奪われるかもしれない」と、予測しています。

 会計士や弁理士、行政書士、税理士の“士”が入る“4士業”は、AIによるデータ分析の自動化が始まると、大きな影響を受けると予測され始めました。今回の見出しの“サムライ”とは4“士”業のことを意味しています。

 これまでは会計士などの“4士業”は、資格を取るのが難しいことから、一度、資格を取れば、比較的安定した職業と見られてきました。

 これからの“4士業”などは、AIによるデータ分析の自動化を前提に、人間が分析・判断する要素の仕事とは何かをつかんだ人が業務を遂行できる時代になります。

 AIを有能なパートナーとして、人間が本当に担当する業務は何かを考え続けることが、AIが本格普及する近未来には、必要不可欠になるそうです。

 今回の「AI襲来 眠れぬサムライ」のコラムの横には、見出し「東芝、WH株過半売却へ」と、東芝が海外の原子力事業から撤退するという記事が載っています。なかなか厳しい東芝の現状を報じています。

 10年後には、AIと共存しながら、人間が担当する仕事の中身は何かを考え続けることが必要不可欠になります。