まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『青列車の秘密』貴重品は置いて行こう

2010-03-04 01:33:47 | アガサ・クリスティ
THE MYSTERY OF THE BLUE TRAIN 
1928年 アガサ・クリスティ

ブルートレインのままでいいじゃないの、訳さなくても。
ということはおいといて…

面白かったんですけど「あー、この人が犯人だったらいいなぁ」という人が
犯人じゃなかったのよね。
いきなりの大ヒントですが、人の好みはそれぞれなのでね…

ロンドンからニースへ向かうブルートレインの中で
大富豪の娘ルスが殺され、ものすごく高価なルビーが奪われました。
持ってくな!っていうのに聞かないんですもの。

懐かしのコンパートメント車輛ならではの事件ですね。
風情はあるけど危ないね

最初から怪しい人グループと怪しくないグループがはっきり分かれています。
で、怪しくないグループはなぜ必要かというと
事件以外にも恋愛模様が描かれているんですよね、いつも以上に…

おおいに怪しい&やや怪しい人の名をあげると
借金三昧でルスから離婚をされる寸前の夫デリクと愛人ミレール。
ルスのむかしの恋人で最近また会っていた遊び人のアルマン。
名高い骨董商で、盗まれたルビーと関係がある様子のパポポラス。
常に側にいた小間使いのアダ・メイスンも入れとくね。

次にラブストーリー要員は
遺産をもらって初めての旅に出たキャザリン・グレイ。
金に目がないキャザリンの従姉タムリン夫人と生意気な娘のレノックス。
ルスの父親アルディンの秘書でそつがなく朴訥なナイトン少佐がいます。

デリクとアルマンが怪しい!で押しまくっていた序盤が過ぎたあたりから
デリクとキャザリン、キャザリンとナイトンの恋愛模様が複雑になっていき
ポアロは淡々と捜査を続行…
それが見事に融合していくうちに、だんだん怪しい人と怪しくない人が
区別できなくなってきますよ。
え、あいつも? あら、こいつも? 状態で、やっぱりクリスティ・ワールド。

このお話は早川文庫の『教会で死んだ男』という短篇集に収められている
『プリマス行き急行列車』とほぼ同じ内容です。
そちらを読んでいたら犯人の目星はすぐついてしまうでしょうけれど
解決するまでの紆余曲折が何倍にも、そりゃあもうしつこいほどに増えているので
面白さは変わらないと思いますよ。

怪しい人が入り乱れる The 推理小説
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2 コメント

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クリスティーにハマリ中… (アンジェリク)
2010-09-06 20:35:20
まりっぺさん、こんばんは!
いつも楽しくブログを見ています。

私は最近クリスティーを読み始めたのですが、ものの見事にハマってしまいました。
「そして誰もいなくなった」から始まり、ポアロシリーズから順に読んでいます。
時間がかかっても、いつか全作品を読破できたらいいなぁ~と思っています♪

「青列車の秘密」まで読みました。
ポアロシリーズはまだ5冊しか読んでいませんが、その中でも有名な「アクロイド殺し」は、さすがクリスティー、戦慄です。

読み出すと止まらなくて、近頃寝不足です(笑)。
返信する
こんばんわ (まりっぺ)
2010-09-07 00:08:10
アンジェリク様、こんばんわ

私もクリスティは大好きです!
特に推理小説が好きなわけではなかったのですが、1冊読んだら虜になってしまいました。

クリスティは推理する楽しみもさることながら、文章が面白いですよね。
ユーモアとか比喩とかを読んでいるだけでも楽しめます。

『アクロイド殺し』はフェアか?アンフェアか?論争を巻き起こした一冊ですよね?
確かにかなりのどんでん返し! というか禁じ手!!
細かいところは忘れましたが読んだ時はショックを受けました。

私は愛すべきおばあちゃま探偵ミス・マープルシリーズが大好きなんです。
ポアロが読み終わったらぜひ読んでみて下さいね
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