まりっぺのお気楽読書

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『邪悪の家』利用されたポアロ

2010-10-21 01:20:08 | アガサ・クリスティ
PERIL AT END HOUSE 
1931年 アガサ・クリスティ

NHKのミス・マープルもの放送のおかげでクリスティが盛り上がってますね!
このシリーズ、私は好きじゃないけどさ…
だって原作にはミス・マープルが登場しないものもあるっていうのに…ブツブツ

さて本題…ミス・マープルではなくポアロです。

ポアロは自分が有名人であることが大好き!
名前を名のって「?」なんて顔をされるとちょっと凹みます。

誰もが夢見る有名人の座。
出会う人みんなに感激されてちやほやされて…
でも、有名であればこそ利用されたりしちゃうこともあったりします。

南部に保養に訪れたポアロの前で、ニックという女性が射たれます。
幸い弾は外れましたが、ニックはこれまでにも寝室の額縁が落ちたり
車のブレーキがきかなかったりと危ない目にあっていました。

彼女はエンド・ハウスに住む若き女主人です。
しかし財産はありません。
ポアロはニックの救出に立ち上がります。

ところが、ポアロが呼ぶように薦めたいとこのマギーがニックと間違えられて射殺され
さらにはニックも送られてきたチョコレートを食べて重症の中毒に…
ポアロの面子は丸つぶれです。

ニックのまわりには常に遊び仲間の男女がいました。

アンニュイな美女で夫から逃げている人妻フレデリカ
美術商の息子でフレデリカに恋しているらしいジム・ラザラス
ニックに想いを寄せている無骨な中佐ジョージ・チャレンジャー
それから、世界一周の途中で行方不明になっているシートン卿の甥マイケル

実はニックはマイケルと婚約していたことが分かります。
それに、彼が死んだ場合莫大な遺産が彼女に遺されることも…

他に怪しいのは、以前ニックにふられたいとこの弁護士チャールズ・ヴァイス
どこか胡散臭いオーストラリア帰りの番人クロフト夫妻などなど…

ポアロは犯人が、ポアロが保養地を訪ねて来ていることを知って
わざと犯罪計画をたてたのではないか、ということに思い当たります。
さて、それはなぜでしょう?
誰がポアロを利用したのでしょう?
それさえわかれば事件解決です。

もうひとつ、ものすごいヒントがあるのですが、それはハッキリ言えません。
ぼやかして言うと、外国のニックネームってパターンがきまっていますよね?

物語では、最後にニックネームのことが分かりまして
ちょっとアンフェアな感じがしないでもないエンディングですが
(私は)なかなか犯人の目星がつかなくて終盤まで楽しめました。

映像もいいけど、活字はより心理劇が楽しめます
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね



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