赤富士の今

今度の日曜日は父・康彦の四十九日。

本当の四十九日は次週なんだけど、今週やる事になった。
また親戚が来てくれるので楽しみでもある。

それはいいんだけど…

う〜ん。
まだ仕上がってないんだよな。

「四十九日までに間に合わせる！」

と姪っ子の前で宣言した『赤富士』のジグソーパズルがさ。



遺品整理をしていたら押入から出てきたもの。
以前パズルにはまっていた父・康彦が普通のパズルでは物足りなくなり、激ムズのを買ったらしい。
それがあまりにも激ムズ過ぎたってのと、その頃から体調が悪化したので、放置されていたのだ。

１０年くらいほったらかしになっていたこのパズル。
なんとか完成させたい。

と、姪っ子らと作ったものの、みんなはしばらくして帰宅。
残ったボクが一人で作る事になった。

でもこれ。
思ってた以上に大変だ。
思ってた以上に進まない。

全部ほぼ赤い上に、ピースの形もほぼ一緒だもんね。
普通もうちょっと違う形がありそうなもんだけど、これは上と下が出っ張っていて横がへこんでいるばかり。
形で揃えるのも不可能だ。

さすが箱に「超達人用』と描かれているだけあるな。

「四十九日には飾っておくよ」なんて断言するんじゃなかった。

今は毎日実家に顔を出しているので、ほぼ毎日パズルをしている。
まあ短時間で帰る日も多いし、行ってもずっとパズルをしているわけじゃないんだけどね。
それでもほぼ毎日パズルに向かっている。

なのに全く進んでいる感じがしない。
いや、一応２０分に１ピースくらいははまっていってるんだよ。
だから進んでいるんだよ。

でも見た目に大きな変化はないんだよな。

１ヶ月前のと比べてみると…


（Before）


（After）

う〜ん。
やっぱり大きな違いはない。
せめて「間に合わなかったけど頑張った」と思われればいいけど、これじゃ無理だ。
頑張った感すらない。

まだ数日残っている。
が、ボクには分かる。

どうやったって間に合わないよ！

こうなったらズルしてでもいいので、どうにか完成させたい。
何しろボクには、叔父の威厳がかかっているのだ。
叔父は嘘つきだと思われたくないのだ。

でもズルって…
どうすりゃいいんだ？

描くか？

いや、そっちのほうが遥かに大変だよ。
ただ絵を描くだけじゃなく、パズル風に描くなんて素人にはとても無理だろう。

あ、どうせほぼ赤なんだから、無理矢理はめていけばいいかもしれないな。
だいたい同じ形なので、無理すりゃはまるだろう。
それを遠目に細目でみたら、完成したように見えるんじゃないか？

最悪その作戦にして、姪っ子達には遠くから見せるようにしよっと。