ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

中国 差不多の恐怖

2015年09月02日 | 上海生活
中国語に「差不多」という言葉がある。チャブドー、座布団のイントネーションで茶封筒と発音する感じ。

中国語の辞書では「ほとんど同じ」と書かれているが、日常会話では「まあそんなもの」「適当に」「こんなところで」というニュアンスで使われる。
中国は大陸文化なので物事は大抵大雑把であり、生活しているとレストランやホテルなどあらゆるところでこの差不多に出くわすことになる。とくに「こんなもんで」といういい方は日本語と同じに使えるので、「そろそろ行きますか」とか、ウエイトレスに注文の量が適当かを確認する際にも使えて便利な言葉ではある。

私は複数の中国の工場で製品を作っている。そしてその製品を中国国内にも販売しているが、中国国内からの品質クレームはほとんどない。品質がいいからではなく、お客様の品質要求レベルが低いのだろう。ちょっとした傷などは「差不多」で納得してしまうと思われる。こうした市場を相手にしていると品質は上がらない。

また、契約している工場は品質意識をきちんと持っているところに限定している。経営者の意識も高く、QCのルール等はかなり厳格の運用されているのだが、中国は労働者の流動性が高く、いくら教育をしても人の入れ替わりが激しい。現場にひとり「差不多」意識が抜けない人間が入るだけで不良品流出のおそれがある。

中国人と仕事をしていて座布団と茶封筒の中間みたいなコトバが出てきたら要注意です。