ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ディスプレイオーディオ

2013年07月09日 | ITS
ディスプレイオーディオ、通称DAとは一見カーナビに見える液晶画面をもったカーオーディオのこと。
スマートフォンを連携させることによりカーナビにも使えるし、スマートフォンの情報を表示することでネット上のコンテンツが使えるということから、将来の普及は鉄板だといわれている。
これについて、懐疑的な考えを持っていた。スマフォ連携というのはそんなに垣根が低いものではなく、ある程度のデジタルリテラシーが必要。一家に1台の共用車の場合、ガラケー、アンドロイド、iPhoneが混在してもやっていけるのか、ということが疑問だった。

しかし、実はどうもそうではないのだ。ディスプレイオーディオ化というのは、液晶7インチ画面が全車に標準装備される、ということであり、必ずしもスマフォ連携を意味しない。

液晶のコストが下がったことから、低価格類別にも7インチ画面を装着し、そこに各種情報を表示する。
ナビがほしければ、ナビユニットを付ければいい。もちろん、スマフォ連携もできる。

ディスプレイオーディオになればスマフォ連携でカーナビは駆逐されるという見方があるが、私は本命はナビユニット別売だと思う。そしてさらに次のステップでは低価格類別にもナビが標準装備されるだろう。

スマフォ連携といっても、スマートフォンに表示される内容をそのまま車の液晶画面に表示し、タッチパネルで操作できるようになるわけではない。これは技術的には可能、というよりそのほうが簡単なのだが、運転操作への支障を考えるとそれは許されない。歩きながらのスマフォいじりが社会問題化しつつある中、運転中はもってのほか。
したがって運転中操作できない、且つ視認性のいい専用ソフトしか表示しない、というような制約が出てくる。

そして、そのコンテンツ自体はスマフォがもたなければならない。先に書いたように、一家に1台の共用車の場合、各人の電話機にそのソフトを仕込まなければならない。メカに弱いお母さんが付いていける世界には思えない。

この先のスマフォとDAの連携拡大は否定しないが、カーナビについて言えば車の基本装備としてわかりやすく実用的なものが標準装備される、というのが最終形だと思っている。
むしろ、ディスプレイオーディオはそこにいく過程の商品なのではないか。