ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ソフトバンクとi-pod携帯

2006年05月14日 | モバイル・ウエアラブル
昨年8月31日のエントリーで、i-pod携帯について書いた。
アップル、モトローラ、シンギュラーの3社が提携し、i-pod携帯を発売する、というもの。それは、ROKRなる商品名で発売された。
個人的には非常に期待をしたのだが、ほとんど売れていないらしい。

実際、ROKRはその商品写真をみてもわかるとおり、まったく退屈な普通の携帯電話であり、消費者がアップルブランドに期待するデザイン品質はまったくどこにも見当たらない。実際に、アップルは端末自体には関与していない。
さらに、オンラインでの曲購入は出来ず、単に音楽再生用にitunesのソフトが内蔵された携帯、というだけの商品であり、まあこれでは売れないのもうなずける。

さて、13日に日経などがアップルとソフトバンク(ボーダフォン日本)が提携し、i-pod携帯を開発すると報道した。
記事では、アップルブランドを採用することも示唆されている。

仮に、アップルブランドが採用されることになれば、スティーブ・ジョブスが徹底的にこだわるだろうからROKRのようなことにはならないかもしれない。

しかし、なぜモトローラのROKRがあんなに中途半端な商品になってしまった理由をよく理解しておいた方がいい。

おそらくアップルはi-podとのカニバリをおそれ、収納曲数を100曲に制限したのだろう。
シンギュラーにしても、音楽ダウンロードビジネスをアップルに独占されるような事態は好ましくない、と思ったのかもしれない。
結局のところ、消費者にとってはまるで魅力のない商品となってしまった。

この辺をうまく克服し、アップルとソフトバンクがwin-winの関係を築けるビジネスモデルが構築できるならば、大ヒット商品の可能性もある。

私は必ずしも「携帯端末から音楽を買える」ということがキラーコンテンツになるとは思っていない。
もしそうなら、日本ではi-podは「着うたフル」に駆逐されているはずだ。 

ポイントはブランド、デザインと電池の持ちだと思う。