SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

英語劇 「マクベス」

2005年12月05日 | 音楽・演劇・美術・文学
 週末に日本人の演じる英語劇を見に行った。シェークスピアの「マクベス」。「米語」ではない「英語」だし、それも現代英語ではないので、分からないことを覚悟の上での鑑賞である。

 学生ESSの出し物なので演劇集団ではない。
 演劇は台詞が聞こえることが最低条件だから、舞台の上の発声が客席でどう聞こえるのか押さえておく必要がある。「よく通る声」は必ずしも「大きな声」を意味しないが、アマチュアがそこを誤解すると「叫び声の演劇」になってしまう。

 2時間を越える大作で登場人物も多かったが数人を除いては、声は十分大きいのに結局何を言っているのか、一つの台詞の中の一つの単語も聞き取れない人がいた。
 こちらの英語力がそもそも問題な上に役者としての発声訓練がなされていない問題が重なってしまった。せっかくの熱演なのにやたらと疲れたという印象のみが残った。

 外に出るとキャンパスの銀杏並木が雨に濡れていた。今年は黄葉が遅いので半分ほど散った状態。地面が落葉でカバーされ、枝に残った黄葉がアーチ上に続いて、視界は雨に潤んだ夕暮れの大気の中で黄色に染まっていた。

 芝居の中以上の夢見るような光景は現実の中にあった。