SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

映画「ALWAYS 三丁目の夕日」

2005年12月01日 | 映画(ア行)
 ズバリこの時代を知っているわけではないが、私の幼少時は少なくともこの延長上にはあった。だから懐かしい。

 テレビ黎明期に家に受像機がやって来ることがいかに大きなインパクトであったか、町を上げての狂騒振りが面白く描かれている。現代のホームシアターどころではない。
 東京でもまだ地域のコミュニティが生きている頃のことだ。

 少なくとも、この時代までは文化や伝統が時代とともに姿を変えながらも緩やかに推移してきた。人間的な尺度の許容範囲内にあったわけだ。しかしその後の発達(と呼んでよいのかどうか分からないが)、加速度的な変化は目覚しいものがあり、時代がどこかで断絶してしまった。

 この映画の世界はもはや時代劇なのだ、と複雑な気持ちにもなった。

 随分ヒットしていると聞く。
 懐かしさというより、「明日に希望のもてる時代」に対する現代人の憧れが観客を集めているのかもしれない。