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ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「セデックバレ」、1930年、日本統治下の台湾で起きた、原住民による抗日暴動“霧社 事件

2013-11-10 16:30:40 | 日記
おススメ度 ☆☆☆
    歴史映画・戦争映画好き ☆☆☆☆

やっとDVD化された。

なにしろ、第1部太陽旗 143分、第2部虹の橋 132分 堂々4時間半の大作。

当然、DVDも二つに分かれている。

ただ、この映画戦闘シーンが大半を占め、殺戮シーンの過激さは半端でない。日本人も徹底的に殺される。こういったシーンは刺激的すぎるので、要注意。

日清戦争で、日本に割譲された台湾。日本統治下35年の後に起きた原住民による反乱で多量の死傷者を出した事件。

占領統治というもののむつかしさを如実に知らしめられる映画だ。知日的であるとされる台湾での出来事だけに考えさせられる。

舞台は台湾中部の山岳地帯、ここには、勇猛果敢な原住民が暮らしていた。山岳地帯だけに、独特の自然観と家族観。首狩り族といわれる、特殊な環境。男は、敵の首を刈って一人前になる。

前半、一人の男が、獣の狩りから、人間の狩りへと成長し、部族の長に上り詰める、原住民の儀式が丁寧に描かれ、彼らの文化伝統が知らしめられる。

そして日本統治、当時の日本の傲慢さが描かれ、そのいじめがピークに達したとき、若者たちの血が騒ぐ。頭領は、日本と戦って勝ち目のないことはよく知っている。しかし、ここは、誇りの問題だ。民族としての誇りを失えば終わりだ。そして立ち上がる。

知り尽くした山野を疾走する若者たち、弓矢から、銃、更には機関銃、手榴弾、そして中国刀(これは、一刀のもとに首が刈れる)とあらゆる武器を手に村を襲う。日本人皆殺しだ。

二部では、日本軍が攻めてくるが、地の利を生かした戦術で一端は勝利をおさめる。

だが、圧倒的な軍事力の下やがて劣勢に。

ただ、その抵抗の姿は勇ましく爽快である。

2部は、この戦闘シーンが大半で、長い。まあそれぞれの見せ場はあり退屈させないのはさすが。

アクションシーンに韓国のスタッフ、美術に日本のスタッフと国際的。

演者は、素人が大半だが、日本人俳優も肝心な役で出演。

地道に、描いた良心的な作品だ。

ただ文化の違いで、彼らの考えに必ずしも同調はできないが、死をも賭して守り抜いたものとは何だったのか、むなしい気もするが、時代がなせる技なのか。

一方で、弱い者の犠牲も見逃せない。


コメント (1)
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