ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「終戦のエンペラー」、エンペラーは天皇のことですか、マッカーサーのことですか?

2013-07-27 20:00:11 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆
    戦後史の好きな方 ☆☆☆☆

日本が敗戦、進駐軍が占領。

マッカーサーは、本国からの指令もあり、天皇の責任問題の調査にかかる。

担当したのが、フェラーズ准将。

映画のプロデューサーに、日本人が二人。それも、この映画を推進した本人。

だから、アメリカ映画だが、日本人がかなり深くかかわっている。

そのため、従来のアメリカ映画に比べ、日本の考えがよく描かれている。

主な背景は、史実に近い描写だが、フェラーズ准将に日本人女性の恋人をからませ、ラブストーリーの趣が。これは、娯楽映画だから仕方ないが、あまり成功とはいえない。

ただ、その女性の叔父が武官(西田敏行が演じている)で、フェラーズ准将に、日本とアメリカの文化の違い、日本人の武士道というか、戦争時の心みたいなものを語らせ、本題である天皇責任論の解説にもなっている。

確かに、天皇が、裁判にかけられず、刑に服さなかったことに、マッカーサーの意向があったという史実は聞かされたことがある。

そして、クライマックスは、マッカーサーと天皇の会見。

トミーリージョーンズ(缶コーヒーのCMでおなじみ)がマッカーサーを、片岡孝太郎が昭和天皇を演じ、2人の雰囲気をよく表現している。(貫録が出ないのはやむを得ないか)

天皇の「私に全責任がある」という言葉にじんとくる。日本人であるせいか??

ニュージーランドに戦後の焼け野原を再現。時代背景をよく映し出している。

そのほか、敗戦に関わった人たちが出てくるが、配役に凝ったせいで、かなり充実した出来になっている。

関屋貞三郎という、皇室の事務方のトップが、重要な役割を演じている。凛として、米国軍人に対応する様は見事。亡くなった夏八木氏が演じて光る。

関屋の孫が、プロデューサー奈良橋陽子で、思い入れがあったのだろう。









コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする