![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/94/cffa9b3953cd4a061363b8cda822f295.jpg)
”1974 CHALLENGE CUP ”by ALHAJI AYINLA OMOWURA
てな訳で。我が最愛の歌い手、アフリカの暴虐王、故・アインラ・オモウラの名作アルバムがやっぱり現地でCD化されていたのであります。
入手できて、ともあれめでたい。なんて言わなくてはならないのが悲しいが。思い出す80年代、このアルバムのアナログ盤を中村とうよう氏がMM誌の輸入盤レビューで傑作とほめていたのを読んで、おお、これは入手せねばと翌日、今は亡きメルリ堂なんてレコード店に飛び込んだら楽勝でエサ箱に並んでいて、ホクホクしつつ購入した、なんて記憶があるからだ。
あの頃は我が国の輸入レコード店に、普通にナイジェリア盤が並んでいたんだよなあ。そいつがまさか、「どこに行っても見つからない。こうなったら現地ナイジェリアまで買出しに行くしかないのか」とか悲壮な決意を固める日が来ようとはね。まったく。
久しぶりに聞く”チャレンジカップ”は、やはり良い。ジャケとタイトルから想像するにサッカー絡みの作品らしいが、バックグラウンドに関してはなにも分からず。ただ、サッカーなる競技とオモウラの音楽、ともにそのパワフルな疾走感に通ずるものがあり、意味が分からぬままに普通に納得させられてしまうのも、昔と同じだ。
それにしても、この頃のナイジェリアの音楽というのは力があったんだなあと嘆息せざるを得ない。オモウラの鋼の喉から飛び出す、強力にイスラムっぽいコブシのかかったボーカル、それに呼応して吠えるワイルドなコーラス陣、乱打されるパーカッション群と、音楽全てが一体となって実に堅牢な存在感を主張しつつ、強力にスイングしている。音楽全体に鞭のようなしなやかな躍動感や生命感が漲っていて、いやあ、良いよなあ。
当時、というのはいつ頃を言うのか私もしかとはわかっていない、なんとなく70~80年代くらいを想定して読んでいただきたいが、あの頃のナイジェリアの音、オモウラのやってるアパラに限らず同じイスラム系のフジや、イスラムと離れて、あのサニー・アデのジュジュ・ミュージックと、どれもほんとに黒光りのする生き生きとした輝きを放っていたものだった。
今、細々と聴こえてくるナイジェリアの音楽の近況、今ひとつ迷いがあるようにも思えてなんだか心細いのであるが、なんとか昔日の勢いを取り戻してくれる事を遥か地球の裏側から祈るものである。
いやそれ以前にかの国の音楽、もっと気軽に手に入るようになると良いんだけどねえ、ともう一度ぼやきつつ。
どうも情報、感謝です。その時間に起きていられるといいんですが。つーか、この調子で、その日もずっと朝まで起きていればいいのか(笑)