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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

六度目だった!

2021-11-02 17:18:36 | 好きな本

今までで、一番読み返した本ってなんだろう、絵本以外で。

特にカウントしていたわけではないのですが、もしや
これかなーと思っていたら、たぶんそうです、この本です。


※この画像は2005年9月に出た新装版

私が持っているのは、1985年(昭和60年)6月に出た
箱に入っているピンク色のもの。

この頃は購入して、読み終えた本には日付を記入していました。


最初は、1985年(昭和60年)6月28日~7月7日
二度目は、7月12日~7月28日

2回続けて読んでますね~

1985年といえば、大学を卒業してもう働いていました、私。
村上春樹の名前を知っている人は職場にはまだいなかったかな。
(『ノルウェイの森』よりも前なので‥)
パラレルワールドも、世界の終わりという概念も、登場する
女性たちもすべてに魅了されました。


三度目は、1986年(昭和61年)11月21日~11月28日

まだ結婚する前です。


四度目は、1994年(平成6年)4月25日~5月4日

およそ8年後ですね。8年しかたっていないのに、この8年間で
いろんなことがあり、大きく揺れ動いた‥今思えばいちばん
苦しい時期だったかもしれません。30代始め頃。
この時点でも、主人公の方がまだ年上でした。


長い間、一番好きな小説は『世界の終わりと~』と思っていた
のに、五度目を読もうと思ったのはわりと最近。

2011年(平成23年)2月13日~2月24日

なんと17年もたっていました。震災の前ですね。
もうこの時は40代も終わりに近づき、娘も中学生になってます。
なぜ、この時に再読しようと思ったのか、動機は忘れてしまい、
ブログやっていたのに、ログも残っていませんが、10日間くらい
で読み終えているので、きっと新鮮で、楽しい読書だったのでしょう。
主人公もとっくに「年下」になってますね。


そして、このたび六度目!は娘が買った文庫本の上下で
読みました。
ある時、村上春樹を読んでみたいので、お薦めは?と訊かれ、
この本を教えたのですが、通学の時に持ち運びが重いと言いだし、
自分で文庫版を買ったのでした。

家で読むのなら、六度目も、箱に入った方を読み返したと
思うのですが、このたびの動機は、入院中に読みたくなるような本を、
だったので、とりあえず上巻だけ持って行きました。
腰椎の手術を終えたのが10月上旬の金曜日。週があけて、火曜日に
なるまでは、持っていた他の本も雑誌も読む気が起きず。
でも、火曜日の夕方に、ふと、読んでみようかなという気持ちに
なり、入院前、入院中、退院後で、上下巻読み終わることが
できました。

入院中はこの話を読むのは五度目だなーと思っていたのですが、
あらためて、単行本を開いてみたら六度目!だったことが判明し、
そのいきさつを忘れないためにも、書いておこうと思った次第です。

今回あらためて思ったのは、1985年の時点で、村上春樹の小説の
エキスみたいなものは、すべてこの中にあったのだなーということ。
少々荒っぽかったり、雑だったりするところはあるかも、ですが、
本質的には変わっていないと思いました。
主人公は永遠の38歳ですが、六度の読書の間に、私は50代も
終わりに近づき、その間、カフカねじまき鳥1Q84や、
騎士団長も読んでいるので、じんわりとわかってきました。

どんな僕であれ、僕は僕であることをやめてはいけない、のです。




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