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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

新しいこどものとも

2015-03-03 19:34:43 | 好きな絵本

久しぶりに、「こどものとも」と「こどものとも年中向き」を
買いました。



 

こちらは、こどものとも4月号。
やまんばのむすめ まゆのおはなし。もうこの話で、6作目だそうです。
 
   

この3冊の他に、『まゆとブカブカブー』『まゆとおおきなケーキ』で計5冊。

最新作は、まゆがかっぱのチャンピオンとお相撲をとる話でした。
毎朝聴いているラジオ番組の今日のメールテーマが、「相撲女子」だったことが
頭のどこかに残っていて、買うつもりで寄ったわけではない書店で、なんか手にとって、
そのまま買ってしまったのかなーと思って、ひとりでおかしくなりました。




年中向きの方は、殿内真帆さん。

 

殿内さんといえば、この本の色使いが印象的で覚えていました。


新作の「アップリケのことり」の表紙、殿内さんのお母さんが殿内さんが
幼稚園に入園する時に作ってくれたバッグなんだそうです。
そして、タイトル文字は、今回のために、お母さんに頼んで刺繍をして
もらったそうですよ。

お話もとてもかわいらしくて、なんだか胸がきゅんとしました。
入学、入園時期の、ふわふわした気持ちが思い出されてくるようでした。
懐かしいな。 

 


ことり・小鳥・コトリ

2013-10-04 18:57:00 | 好きな絵本

リビングに置いてある黒い大きな棚の半分から上はCDで
うまっていますが、下半分は、絵本用の棚になっていて、
床に座った時に、ちょうど目がゆく真ん中あたりには、好きな絵本の中でも
特に好きな絵本を並べています。

先日、ふとそのあたりで目が留まったときに、買って一度読んだきりで
そこへしまったことをすっかり忘れていたこの絵本を発見し、なんだか
得したような気持ちと、忘れていた自分に苦笑するような、まぜこぜの
変な気持ちを味わいました。



夏休みに、極楽寺のことり文庫さんへ行った時に見つけたのです。

ささめやゆきさんの絵が大好きなのと、新装オープン後のことり文庫で
買うのならやっぱり!みたいな気持ちがありました。
それにこの本、装丁がすごーくステキなんです。上の画像の絵は
表紙ではなくって、外の箱状のケース(ほとんど箱なんですが
背表紙のところがあいているんです)に描かれていて、それを
はずすと黄色の本体が出てきます。

内容は家に帰ってからのお楽しみにしようと思い、店主さんにも訊かず、
その場でぱらぱら見ることもしませんでした。
お話は私の予想に反して、ちょっと重い内容ですが、主人公夫妻と
「きいろ」と名付けられた小鳥の、毎日が細やかなに綴られ、
ささめやさんの絵がとてもフランスっぽくて、(そう舞台はフランス
なんです)家族がまだ帰宅しない夕方に、そしてできれば、夕焼けが
きれいな日に、窓を開けて、風を感じながら読みたいような、そんな本です。 



+++


ことり文庫さんで、小鳥の絵本。

そして、今、ことりさんの店内では、井上コトリさん作『ちいさなぬま』の
原画展が開かれています。10月13日(日曜)まで。


原画展のほかにも、ハロウィンくじや、ミニミニワークなど
楽しいことがことり文庫さんではもりだくさんのようです。
秋の鎌倉散歩もいいですよね~私もまた行きたいです♪



ことしのプレゼント

2013-08-27 15:36:54 | 好きな絵本

なんか少し前から、この絵本のこの表紙がすごーくよく思えてきて。
たとえるなら、今までなんてことないクラスメートの一人だったのに、
気がつくと、教室の中で、その男子の姿を目で追っている自分に気がつく、
みたいな・笑。

というわけで、今年の娘rの誕生日には、この絵本を贈りました。





もちろん、街の本屋で買っても、大手ネットショップから送ってもらっても、
同じ中身の同じ絵本であることに変わりがないといえば、ないのですが、
でもでも、20歳の誕生日まで(なかば強引に)贈り続けると決めた絵本は、
ことり文庫さんで選ぶか、相談してことり文庫さんから送ってもらうかじゃなきゃ
だめという、私の中のオキテがありまして。

極楽寺の、新しくて、白くて、かわいい‥でも驚くほど、梅丘と同じで
懐かしくてたまらなくなった、ことり文庫で、暑い暑い夏の日に、選んできました。

どうしてこの絵本が気になりだしたかの大元も、ことりさんのHPがリニューアル
されて、そこでこの表紙を見かけたからに違いなく‥。

ほんとうに、忙しい高校生の毎日。たまには気を抜くことも必要だよ、と
いうメッセージを送りたかったのだと思います。

数年後か、数十年後に、自分の絵本棚の中で、この絵本を見つけたら、
あの時歩いた鎌倉の街や、3人で乗った江ノ電のことまで、きっと鮮明に
思い出すのだろうなあと、思っています。

2013年、17歳になった年の8月の匂いや、暑さや、笑い声や、そういうもろもろが
ページを開いただけで戻ってくるって、絵本っていいなあと思います。


クリスマスのこころ・訂正しました

2012-12-12 16:33:06 | 好きな絵本

96ページもあるので、絵本というよりは、よみものなのですが、
バーバラ・クーニーの挿絵がほんとうにステキで、この絵が、物語を
さらによいものにしていると思ったので、「好きな絵本」のカテゴリーに
入れました。



クーニーが絵を描いているクリスマスの本や絵本は何冊もあって、
少しづつ手元に揃えていこうと、何年か前に思い始めて実践しては
いるのですが、この本は、なぜでしょう、順番がなかなかまわってきませんでした。

今回、図書館の「おすすめコーナー」にあったものは、↑の画像の絵がある
カバーが外れていた、赤い表紙のものでした。
箱から出ていた、
カバーの下箱の中には、こんなステキな本体が隠れていたなんて、
それも今まで知らずにきたとは!です。

お話は、アメリカ東海岸の小さな村に住む、ある大家族の、クリスマス前から
当日にかけてが、10人兄弟の真ん中のエルッキ(10歳)を中心に、丁寧に
描かれています。
エルッキたちの両親は、フィンランドからの移住者なので、そこでの暮らしの
風習がところどころに出てきて‥家にサウナ風呂があるとか‥それも興味深いです。


中盤で、おとうさんとエルッキとミッコ(エルッキのすぐ上のお兄さん)の三人で
クリスマスツリーにする木を切り出しにいく場面があります。
その時にエルッキは、お父さんはプレゼントを貰わないのに、クリスマスが
大事だと言い切るのは、不思議だと思います。そうしてこう言うのです。

 「でも、いろいろほしいものがあるでしょう?」エルッキは、
かんがえかんがえいいました。
 お父さんは笑いました。「まあ、おまえも、おとなになってみればわかるさ!
それに、クリスマスは、プレゼントをもらうだけの日じゃない。イエスさまの
お誕生日なんだよ。だから、だいじなのは、プレゼントをあげたいとおもう心なんだ。」

お父さんの言ったこと、ほんとうにそうだなーと思います。
そして、わずか10歳のエルッキも、その「だいじなこと」に気づき、とてもすてきな
そう「とびきりすてきな」クリスマスの日を迎えるのです。



いいお話だなーとしみじみ思います。


*クーニーの、その他のクリスマス絵本*
  

  

  


赤ちゃん絵本

2012-08-03 17:22:21 | 好きな絵本

先日、久しぶりに、赤ちゃんに絵本をお土産で持っていく、という
有難い機会に恵まれました。
書店で、絵本の棚を前にして、気持ちが昂りましたよ~(笑)。

第1候補は、私と夫も、赤ちゃんだったrも大好きだった
『ごぶごぶ ごぼごぼ』だったのですが、



なんか、すでの「持っている」ような気がしてならず、別の絵本を選びました。


こどものとも0.1.2 には、かなりお世話になったので、
そのバックナンバーの中から、佐々木マキさん作のこの絵本。

 バックナンバーといっても、2011年2月号だから
新しいですね。はじめてみました。

表紙からわかるとおり、ゴミ箱のうしろにいるのは「だれかしら?」と
きいて、隣のページで、その動物が姿を現すという、いたって単純な
正統派赤ちゃん絵本です。
だれかなー? でも、なにがいるのかな? でもなく、
「だれかしら」 という日本語がとてもいいなあと思いました。

こういう言葉って、毎日の中で、そうそう使うものではないので、
意識して、「残して」いきたい言葉です。

楽しいですよね~
「だれかしら、わかる?」ときくと、そのうち、かわいい声で
「ぶたさん」とか、答えてくれるんですよ。
そんなやりとり思い浮かべては、ひとりにやにやしてしまいます。

嬉しかったのは、赤ちゃんのおかーさんも、佐々木マキさんの絵が
大好きだったということ。
全然、頼まれていませんが(笑)、もう1冊、私のお薦め絵本を
ここにあげておきますね。

 0,1,2のあとのシリーズが「年少版」ですが
この絵本はとくに文字が少ないので、今からでも十分楽しめます。




佐々木マキさんの絵本を紹介したら、やはり、安西水丸さんも紹介したいです・笑
(水丸さんの絵はお好きですか~?)

   この2冊がうちではテッパンでした。
 (過去ログです)       





それと、小さい子の絵本といえば、私にとってはこのコンビも‥。

   山脇百合子さんの絵、大好き♪
            




おみやげ絵本の、もう1冊は、
なぜか、うちにはないのですが、赤ちゃんと一緒にお月さまを眺めるって
すごくいいなあと思って、選びました。


ときめきとセンダックの思い出

2012-05-10 11:33:59 | 好きな絵本

とっても久しぶりに、書店の絵本コーナーをぶらぶらしてきました。

忙しくしていた間も、自分はなにも変わっていないと思っていた(正確には、
そう思い込んでいたかった)けど、すこし自由な時間ができた今、1月から3月の私は
特に絵本に関して、「ほぼカラカラ状態」だったみたいです。

ときめきました、久しぶりに。


  「きこえる?」という題名です。 画像は色が薄いので、
その、よさがよく伝わりませんが、とても欲しいです・笑。

 「中をそうぞうしてみよ」 佐藤雅彦&ユーフラテス コンビ作です。
別の意味で、ときめきました。


どちらも3月頃に出た本みたいなので、きっと新刊講座やブログなどで紹介ログが
あったのでしょうね~でも、全然気がつきませんでした。


 谷川さんと長さんの、「あなた」。
「わたし」の対の、絵本ですが、とっても哲学的ですよね。ハードカバーになったんですね。


こちらは絵本ではなく、童話のようですが‥ささめやさんが絵を描いています。





いいですね~読みたい絵本、手元に置きたい絵本があるって。
梅ヶ丘の駅に着いたときの、どきどき感を思い出しました。



***


昨日、センダック氏の訃報を聞きました。

私はそれほど読みこんではいないし、どちらの本も、いつか、と思いながら
いまだ手元にないのですが‥忘れることができない本なので、載せておこうと思います。





どちらも、タイトルに「まど」がついているところも、自分的にとても
興味深いです‥


口ふたつ

2011-09-13 16:17:31 | 好きな絵本

久しぶりに「こどものとも年少版」を買いました。

10月号の『ちんころりん』 高知の昔話

 中脇初枝 再話  ささめやゆき 絵


ささめやファンなので、ささめやさんの新しい絵本にはすぐ反応します・笑。


むかしむかし あるところに おばあさんと
おじいさんが くらしていました

おじいさんは やまへ しばかりに
おばあさんは かわへ せんたくに いきました 

定番中の定番フレーズでお話は始まり、おばあさんが川であるものを
見つけるところまでおんなじです。

が、みつけたものは「もも」ではなくて、表紙に描かれている「きんのひつ」
中から出てきたのは、めが ひとつ くちが ふたつの おばけ です。

このおばけ。
とってきれいな声の持ち主で、自分の要求を歌にして伝えます。

こっから おりたい ちんころりん
こっから おりたい ちんころりん


おばあさんが降ろしてあげると、次には下駄をはきたがります。
下駄をはけばはいたで、今度はクワを持ちたいというし‥

声に出して読みながら、誰かに似ているなあーと心の中でにやにやしていたら、
そばに居たrが、「これってまるでうちじゃん」って。

さすが、15歳にもなると、ただつっこみいれるだけじゃなく、わがままおばけが
小さな子どもによく似てるってことがわかるのだなあと、笑いながらもちょっと感心
したりして・笑。


その後、rが絵本を覘き込んできて、それにしても、なんのために
口がふたつあるんだろうね、このおばけ。という話になり‥
そうだよね、無駄だよね、と言いあいましたが、今朝になって、私にはそのわけが
はっきりわかりました。

食事中もひっきりなしにしゃべろうとするrを見ていて、
そうか、口がふたつあれば、ひとつはご飯用で、ひとつはおしゃべり用に
できるんだ、と、気が着いたのです。
(おまけに目がひとつしかないので、ひとつの物事を見るのに精一杯な
ところも、やっぱり小さな子どもと同じですよね)


***


この絵本、小学校の読み聞かせが始まったら読もうかなと思っていたのですが、
rのつっこみ具合を聞いていたら、不向きかも、と思えてきました。
途中はおもしろいのに、結末があっけないというか、すぐに最終頁に着いて
しまって「もうおわりかよ」って感じがするんですって。

ま、4歳くらいまでの子どもを対象にしているお話だから、しかたないのですが、
いつか別の「年少版」を低学年のクラスで読んだときも、えーもう終わりなの?って
声が聞こえたことがあったのは、そういうわけだったのだなとわかりました。


もう1冊、『やぎのアシラーヌどこいった?』という、10月号の「こどものとも」も
買いました。こちらは、読み聞かせに向いていると思うので、さっそく10月から
どこかのクラスで読んでみようと思っています。




 


はじまりは好きという気持ち

2011-06-27 17:10:00 | 好きな絵本

18日の土曜日、経堂すずらん通り商店街のウレシカというお店で
とてもよい中古絵本を見つけました。

ナナさんはあみものやさんです』というタイトルで、作者は角野栄子さん
絵は高林麻里さんです。

なんか似た題名の絵本があったような‥とお思いの方もいらっしゃるでしょう?

「~あみものやさんです」 は、リブロから1994年に出た絵本で、その後、理論社から
大はばに加筆し、絵も新たに書き下ろしたという『ナナさんのいい糸いろいろ』が
2002年に出ていますから。



2つの絵本、比べてみると、表紙からしてこんなに違いました。

私が最初に読んだのは(知ったのは)どっちの絵本だったのだろう?と
何度も思い返しているのですが、ちっとも思い出せないのです。

この2冊。ナナさんがあみものやさんというところと、春・夏・秋・冬のエピソードで
成り立っているところは基本的におんなじで‥中の4つのはなしも、だいたいは
同じなんですが、でも、比べると、変わっているところもあってー
決定的に違うのは、ナナさんが「いいひと」に巡り合うことができる「~いい糸
いろいろ」に対して、「~あみものやさんです」は、期待や予感はあるものの、
結果は出ないままで終わってしまうというところです。

どっちのヴァージョンも好きだけど、ナナさんに だいじな いいひと が
見つかる「~いい糸いろいろ」の方が、お話としてはいいかな、でも、
全ページカラーの「~あみものやさんです」もすごく絵がきれいで、迷います。


そもそも私が、高林麻里さんを知るきっかけとなったのは、図書館で偶然見つけた
ニューヨークからのおいしい手紙』という絵本です。
絵のかわいらしさというよりも、ベッドにかかっているパッチワークキルトの模様や
女の子のワンピースの柄なんかが、すごーく細かく描かれていることに
感心したのだったと思います。それと、何より本の題名が「ニューヨーク~」だったから。
高林さんご自身もニューヨーク在住らしいということを知り、市の図書館にある
高林さんの絵本を順番に借りて読んだ‥と記憶しています。
(そのときにきっと、ナナさんの絵本、どっちも読んでいるのでしょうね~)

今書店ですぐに見つけることができる高林さんの絵本といえば、この2冊でしょうか。

   

どちらも細かい描き込みがたまりません(笑)、そして、すごく好きだなと思います。



*****


本日27日、このブログのお誕生日です。満6歳かな?

おいしそうと思うと、満腹でも胃が広がって、また食べられるように、
おもしろいと思うと、しだいにそれやその人が好きになっていくように、
好き(直感で)と思ったことは、続けていかれるのかな、続けていってもいいのかなと
思っています。(おいしいとおもしろい2つの比喩があっているかどうか
ちょっと不安ですが‥)

好きで繋がっていくことの楽しさは、積み重なって、今では、私の中の
かけがえのないものです。いつもどうもありがとうございます。

また明日からの7年目も、どうぞよろしくお願いします。


パリのパルクでジュット!

2011-06-24 16:28:43 | 好きな絵本

先日の、はじめましての絵本たちでご紹介いただき、とても気に入って
しまいました。

その前に琴子さんのブログでレビューを読んでいたので、興味津津だったのです。


セシル・ジョスリン 作
     レナード・ワイスガード 絵    こみや ゆう 訳


15.5㎝×18㎝のちょっと小さめな形と、モノクロ+青色の配色からして
とてもステキで、ツルツルでない紙を使っているところや、見返し部分の
小花模様など、本好き、絵本好きの人の気持ちをがっちり掴むな~と
感心してしまいます・笑。

私が選んだ+青色の方は(既刊のもう1冊はモノクロ+ピンクの配色)
フランス旅行のときに困らないようにと、おかあさんが、ぞうくんにフランス語を
教えるというもので‥カンの良いぞうくんは、すぐにフランス語を覚え
会話の中で使ってみながら、旅行の支度をしたり、フランスでの楽しい日々を
想像したりしながら眠りにつくという、おはなしです。

優しくてユーモアにも溢れているおかあさんと、素直で好奇心いっぱいで
旅行へ行くのがたのしみで、楽しみでたまらないぞうくんの会話が、
なんとも微笑ましいのです。


・・・・パリのパルクでジュット って、なんのことだと思いましたか?
表紙が、まさに「その場面」なのですが‥

こんなふうに、書かれています。


「あとは もし やっていたら、サーカスに いきましょう。
サーカスは フランスごで、シルクって いうのよ。
それから こうえん、パルクに いくの」
「ウーラ!」
ぞうくんは、また ベッドから おきあがりました。
「ねえ、ママ」
「なあに?」
「もし ぼくが その パルクで はしっててさ、ころんで
ひざを うっちゃったら、なんて いえば いいの?」
「かんたんよ。そしたらね、ジュットって いえば いいの。
ジュットって いうのはね、やっちゃったって いみよ」
「ジュット!」と、ぞうくんは いいました。
「へえ、ジュット!おもしろいね。あーあ、はやく
パリのパルクで ジュット! って いいたいなあ。
だって ぼく、ころんじゃうかも しれないもん」


ね。かわいいですよね?

ウーラは、万歳。
シルクは、サーカス。

へえーと私が思ったのは、ズボンがパンタロンで、えんぴつがクレヨン です。



この秋には、「ぞうくんのクリスマスプレゼント」が刊行予定だそうですが、
モノクロ+ミドリになるのかなー、それとも赤とミドリかなーと、楽しみにしています。







 


こだわりが美意識を生む

2011-06-14 16:08:27 | 好きな絵本

今まで知ってはいたし、読んだこともあったけど、まったく気になっては
いませんでした。

それが今回、初めて声に出して読み、絵も、ゆっくり眺めてみると、
なんかとってもいい絵本だな~と、素直に思いました。




青のふちどりがなんともきれいだし、雨降りの描写が、にじんだような
輪郭線からも伝わってくるしー。


傘は雨を凌ぐため、傘は雨に濡れる身を守るため、という機能あっての
ものなのに、それを、あえて、ひろげない、使わない、ことで、きちんと畳まれた
傘の美しさを愛でていた「おじさん」。

このこだわりようは、「おばさん」では全然成り立たないし、「おにいさん」では
説得力不足(笑)。やはり、おじさんになるまでに刻まれた時間が、必要不可欠
なんだなーと思ったり。

そんなこだわりのおじさんも、ポンポロロンへの好奇心に負け、
ついに傘を開いてしまうのですが、その見開きに描かれた傘の、堂々と
美しいこと!


 とうとう おじさんは、
 かさを ひらいてしまいました。

ついに おじさんは かさを ひらきました  でも、おじさんの行動は
伝わるけれど、ここの文は、やっぱり「ひらいてしまいました」だよね、と
思い、その後に続く文も、そうそう、「おじさんとかさ」は一体化しているから
おじさんが雨の中へ一歩踏み出したのでも、傘は雨にぬれました、でもなく
「おじさんとかさ」が、雨の降っている、今まで二人にとって未体験だった
場所へ「はいってしまった」んだよね、と思いました。
(もっと言えば‥おじさんとかさは、元居た「場所」にはもう二度と戻れないと
いうことなんです‥)

 そういいながら、おじさんとかさは あめのなかに
 はいってしまいました。




お話ラスト近く、家へ戻ったおじさんが、傘をつぼめる場面があり、
そこでこう言うのです。

 「ぐっしょり ぬれたかさも いいもんだなあ。
 だいいち かさらしいじゃないか。」
 りっぱなかさは、りっぱに ぬれていました。
 おじさんは うっとりしました。


なんかちょっとしみじみしちゃうような、いい場面です。


こどもが読んでも、こどもたちと読んでも、もちろんおもしろいのですが、
作者、佐野洋子さんを思いつつ、ちっちゃなこだわりや、ちっちゃな美意識を
見いだして‥私の、『おじさんとかさ』ブーム、この梅雨のあいだ続きそうです。


気持ちにも水をあげよう

2011-05-20 16:19:38 | 好きな絵本

現在ヒナタノオト浜町ギャラリーで個展開催中の大野八生さん。
ガーデナーであり、イラストレーターであり、そして、絵本作家さんでもあります。

日曜日に店長とともに伺って、たくさんの作品を見せていただき、そして
この絵本をおみやげにしました。(浜町に行ったときの様子はにすこし)


じょうろさん

          おおのやよい 作


表紙に堂々とお出ましなのが、主人公の「じょうろさん」です。
下がっためがねと白いおひげから、結構年季の入ったジョウロであることがわかります。

ジョウロって、普段なにげに口にしていますが、おもしろいことばですよね?

そもそも、何語なんでしょうって思って調べてみたら、
漢字では「如雨露」とも書くけれど、一説にはポルトガル語で「水の噴出」を意味する
JORROに由来されていると、こちらに載っていました。

なるほどー
私的には、ポルトガル語説に大きく頷きます・笑。



おはなしの方は‥

みっちゃんのおうちの庭で、大活躍の毎日を送っている「じょうろさん」

 そうじのあとの みずまきや
 ぽちの みずあそびもやりました。


もちろんメインの仕事は、植木鉢のお花に水をあげること。

 「きみたちを みていると
  とても しあわせなきぶんになるよ」
 と じょうろさんは いいました。

でも、そんなある日、じょうろさんに異変がおこります‥。


季節がぐるっと回った頃、庭のみんなの助けを借りて、新しく始まった
じょうろさんの「第二の人生」。
そこには、ガーデナーである作者ならではの視点が光っています。


同じような種類の絵本に、真木文絵、石倉ヒロユキご夫妻のものが
ありますが、やはりお二人も園芸家。普段から土に触れ、植物を観察している方の
作った絵本は、一味もふたあじも(正確さも含めて)違うなあと思いました。

    


そうそう、「じょうろさん」の方には、隠れストーリーというか、裏ストーリーが
あって‥ページのところどころに表われる犬のぽちの表情に注目!だそうです。
(大野さんがこそっと教えてくれました)




****



こんなふうに好きな絵本の紹介をして、なんとなくゆったりな感じが漂って
いますが(笑)、実際の毎日は、とてもキュウキュウしています、わたし‥
毎日の水やりだって、水道から繋いだホースでシャーっとやっていますからね~

ジョウロで、丁寧に、様子をみながら、水をあげなくてはいけないのは、
そんな自分の毎日へ、じゃないかとちょっと反省しています。

いい風が窓から吹いてくれば、ちょっと手を休めて顔をあげる‥

そんなことぐらいしかできないけど、それでも積み重ねておいて
そこへ、水を、丁寧にかけていけば、何かが芽生えてくるかもしれません。





ラインナップ

2011-02-04 14:58:36 | 好きな絵本
福音館の月刊誌を定期購読しなくなってから、もう6年くらい経ちますが、
いまだに、新しい年度のラインナップが公表されると、なんだかそわそわして(笑)
必ずチェックしてしまいます。

私が気になったのは‥

年少版8月号 『ほんやのおじさん』 ねじめ正一・文 南 伸坊・絵 
    11月号 『はぐ』  佐々木 マキ・作

こどものとも9月号 『おじいちゃんのトラのいるもりへ』 乾 千恵・文 あべ弘士・絵
       10月号 『やぎのアシヌーラどこいった?』 渡辺鉄太・文 加藤チャコ・絵

たくさんのふしぎ にも興味深いテーマがたくさんありました。
 9月号『南米の楽器』とか、1月号『琉球という国があった』など‥。
11月号『森の保育園』は、デンマークにある、子どもたちが森の自然の中で過ごす
保育園を紹介してくれるみたいです。



*    *    *    *
  
  

今日みたいに気温も上がり、3月下旬頃の陽気と言われると、春がすぐそこまで
来ているみたいな気持になります。
今年の「立春」は、なんか説得力(?)がありますねー。

実際は3学期終了まであと1カ月半以上もあり、定期演奏会も待っているし、
まだまだ気が抜けない日々が続きます。




12月くんがやってくる

2010-11-17 16:09:59 | 好きな絵本
11月も半ばを過ぎ、マフラーやストール、手袋は欠かせなくなりました。


12月くんも、そろそろぼくの出番だなと思っている頃でしょうか‥


12月くんの友だちめぐり
  ミーシャ・ダミヤン 文  ドゥシャン・カーライ 絵  矢川澄子 訳


12月くんは、ふだんは人里はなれたじぶんの城にすんでいて、まい年ひと月だけ、
国をおさめます。風をおこしたり、枯れ葉をふきはらったり、雪をふらせて、
草花にあたたかいふとんをかけてあげたりするのです。

自分以外の他の「月」のことなど、12月くんは考えてみたこともありませんでしたが、
大風のアドバイスで、3月くん、6月くん、10月くんを訪ねてみることにしました。
すこしだけ自分の役割がつまらなく思えていたことが、それぞれの「月」の
魅力を知ることで、自分の中にも、また新鮮な気持ちが戻ってくるのを
12月くんは感じるのでした。

「10月くん、きみの国も、ほんとにすてきだった。きをつけて、いつまでも
このままでね。みんなにも、そうつたえてくれよ」

友だちの「月」をあとにするとき、12月くんは、決まってこう言っていました。
言葉にすることは、自分(自分が納める12月)への、再確認にもなったのかなと思います。
同じことを同じように繰り返すのは、退屈に感じることもあるけれど、良い所を
良いままで残すには、「気をつけて」いなければならない些細なことがたくさん
あるのですから。


カーライはうっとりする色合いと繊細なタッチで、12月くんや、その他の月の
王子(?)たち、まわりの景色、動物、植物などを描きます。

なんといってもステキなのは、それぞれの「月」がかぶっている帽子です。
12月くんは、巣箱に入っている鳥の帽子、表紙で彼と向かいあっている3月くんは
ユキワリソウの帽子‥などなど。

絵本の中で、11月はいつものかさをさして、と書かれています。
11月には、今日みたいな小雨降る寒々とした日が合っているのかもしれません。
12月くんの鼻にだけついている、赤い「鼻あて」がとても印象的ですが、
鼻の頭の霜焼け防止なのかなー(笑)、と思っています。


美しい絵本、手元に置いておきたい絵本がまた1冊増えました。





満月の「りすでんわ」

2010-10-23 19:50:06 | 好きな絵本
今日買った絵本のことを、その日のうちに書くのは初めてのことかもしれません。

でも、今宵は満月なので、やはり今日のうちに書いておかないと、と思いました。


りすでんわ
      高橋 和枝  作


だい28かい りすかいぎ で決まったのは、まちにある でんわという
べんりなものを つくってみよう ということでした。

でんしんばしらの代わりには、アケボノスギを、でんせんの代わりには
つるをあんだロープをわたしました。

そして‥

  でんせんを まどから いえのなかに とおし
  そのさきに ねんどでつくった でんわきを
  とりつけました。
 
  でんわの かいつうです!


小学低学年にも、これで電話は開通しないのでは、と見破られてしまうしくみですが、
りすたちは、大人も子どもも、大喜びです。

ある月のきれいな晩、おばあちゃんも月を見ているかどうか心配になった
りすの子は、電話をつかってみようと思いますが、使い方がわかりません。
窓から伸びているロープを見て、はっと気が付き、電信柱をかけのぼり、
おばあちゃんの家の方向を目指し、ロープの上を走ります。
何にも邪魔されずに走れるロープの上はとても快適です。りすの子は
嬉しくてくるくるまわってしまうほど。

最初に「りすでんわ」のしくみを知った時から予想できた使い方ですが(笑)
こういう話、決してキライではなく‥いえ、大好きです。



きれいな月を見上げる夜は、あの人やあの人や、あの人は見ているかなと
何人も、友の顔が浮かびます。
有難いことに、ロープの上を駆けていかなくとも、PCのこっち側から、あっち側にいる
人へ、メッセージを送ることができる世の中に住んでいますが、気持ちは、
りすの子と少しも変わらないなあと思い、一層、りすへの愛おしさが増すのでした。
ふふふ。



*この本は本日参加した、はじめましての絵本たちこひつじ文庫 で
 買いました。

 ほかの新刊絵本の紹介も、覚書として残してければと思っています。



理由がいらないこともある

2010-10-07 16:37:35 | 好きな絵本
シリーズものを読むのは大好きで、もちろん1巻目から順に読んでいくのですが、
絵本の場合は(順番でなくても)いいかなと思い、5 の↓の絵本を買いました。

出たときからとても気になっていた絵本なのに、なぜ今頃になって、5だけを
買ったのかというと‥その時そのお店には5しかなかったからで、でも、中を
ぱらぱらと見ているうちに、なんだかとてもいいような気がしてきて、欲しくなったのでした。


セーラーとペッカは似た者どうし


とても「いいような気」になったのは、コラージュなども使った絵の魅力、プラス
色の使い方というか、色そのものがとてもよかったからです。

絵本の後半、古い港の写真が12枚、見開きページで出てくるのですが、
そのページがちっとも浮いて見えない、というか、その古い写真が、しっくり
馴染んでしまう色使いがとてもよい感じなのです。


セーラーと、犬のペッカは、仲良しなだけでなく、とても似た者同士である、というのが
この絵本の内容で、何が似ているのかといえば、互いの問いに、「どうしてもだ」と
答えるところなんです‥やりたいことや自分が得意なことに、理由なんかないさ
ということなんでしょうね~なんか高感度大です・笑


本のはじまりで、サッカーくじが唐突に当たるのですが、他の4冊の内容を見ていたら、
4で、ちゃんとサッカーくじを買いに行ってるのですね~ジャクソン夫人もそこに
出てくるみたいだし‥。

ということは、やはり、4 もと思うし、2の「いったいどうした?セーラーとペッカ」も、
二人に何が起こったのか、とても気になるしー。
やはり、1~4までを順に揃えていくことにしましょうか。