中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

もはや、日本は加工貿易立国ではない!

2014年11月13日 04時54分11秒 | 2014年版ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2014年版ものづくり白書35ページ「図112-48「特許等使用料」(収支)の地域別推移(アジア)」を見ましたが、今日は35ページ「図 112-49 対北米経常収支の推移」をみます。

下左図により対北米経常収支を見ると、貿易収支黒字と所得収支黒字がおおむね半々程度の比率で推移しており、高水準の経常収支黒字を支えており、リーマンショック後に大幅に減少した貿易収支黒字も再び増加基調にあることが分かります。

次に下右図により対欧州経常収支を見ると、リーマンショックまでは、貿易収支黒字と所得収支黒字が半々程度の水準であったが、リーマンショック及び欧州の財政危機に伴う景気の低迷により、貿易収支黒字が大幅に縮小し、直近2012年では貿易収支赤字に転じていることが分かります。

対北米経常収支について白書は、対北米の所得収支黒字4.0兆円の内、直接投資収益は1.0兆円であり、3.0兆円は証券投資収益が占めている。

但し、2012年の我が国の直接投資収益の総額約4.2兆円に対して2割弱程度の水準であり、自動車を中心とする北米における我が国の企業集積の厚さがうかがえる。

一方、対欧州経常収支については、2012年の対欧州の所得収支黒字3.0兆円の内訳は、直接投資収益0.5兆円に対して、証券投資収益2.5兆円であり、証券投資収益が対欧州経常収支黒字の柱であることがわかる、としています。

日本の貿易収支の大半が証券投資収益で稼いでいるという現状をみると、日本は、もはや加工貿易立国とは言えないという意見にうなずくしかないのですね。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
お役に立った記事には「いいね!」をお願いします!
ご質問やコメントはFACEBOOKまで!
↓応援クリックお待ちしています!
にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆