中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

”花形製品”と”金のなる木”という理想

2014年11月01日 05時21分37秒 | 2014年版ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2014年版ものづくり白書24ページ「コラム 今後も国内での生産・輸出が期待される建設機械・工作機械」を見ましたが、今日は26ページ「先端素材の輸出力を維持する上での技術管理の重要性」をみます。

下図により、プラスチックの貿易収支の推移を見ると、1兆円規模の輸出超過(2013年は1.0兆円の黒字)で安定的に推移していることが分かります。

これについて白書は、化学製品の中でも黒字の割合が一番大きいのはプラスチックであるとあります。

プラスチックに分類される製品でも、ゴミ袋やレジ袋といったエチレン重合体製の袋は生産拠点の海外展開が進み、また、海外企業製品の競争力の向上により、輸入比率が8割を超えるなど輸入超過の状況にある。

その一方で液晶ディスプレイに使用される機能性フィルムは、輸出力を維持している。

その背景には、機能性フィルムを製造するメーカーが海外展開する際に、ノウハウが必要な機器や最先端素材を国内に残し、汎用機や汎用性の高い素材のみを現地に出していたり、原料を国内で混ぜた状態で現地の生産拠点に輸送するといった工夫をすることで、技術流出の防止に努めていることなどが挙げられる、とあります。

”花形製品”と”金のなる木”という成長性と付加価値が高い部分だけ国内に残すという、日本のものづくりの理想が液晶ディスプレイで実現しているとは知らなかったですね!

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