中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

配食サービスの留意点

2012年12月31日 05時21分28秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「高齢者向け加工食品の製造・流通推進に向けて」についてみましたが、今日も、引き続き、高齢者向け加工食品を提供する側の製品への留意点をみていきます。

・容器包装
→事業者側では、それほど取組が行われていないが、利用者側からは、容器の開けやすさ、表示文字の大きさ等の容器包装に関する要望は強い。

→開けやすい容器にすれば配送中のトラブルの原因にもなり、容器包装に注力すれば、それだけコストもかかることになるが、利用者の利便性への対応は最も重要な要素の一つである。

・価格
→販売量の上がらない高齢者向け加工食品の価格は高くなりがちだが、高齢者は所得格差が大きいことから価格に対する満足度もさまざまであるが、消費者からは主に年金で生活している人でも日常的に利用出来る価格が一つの目安である。

・低カロリー、減塩
→低カロリーや減塩の加工食品等に配慮している点は事業者に共通した取組であり、事業者としても特色が出せる製品であり、取り組みやすい分野である。

・バリエーション
→利用を継続してもらうためには飽きることなく食べ続けられる味やメニュー等のバリエーションの必要性は感じており、一部は、業態特性を活かして多品種少量生産を行っているが、多くは販売量が少ない中での多品種少量生産はコストの面からも難しい。

・内容量
→1食あたりの量について少量パックや食べきりサイズの要望がある。

・物性(食べ応え、噛み応え)
→「一般用高齢者食」については利用者からの要望は少ないが、「要介護高齢者食」では「とろみをつけて飲み込みやすく」、「やわらかくして容易にかめるように」等物性に対する要望が多くなっている。

→ただし、形のないドロドロした食品ではなく、何を食べているか分かるようにとの要望もあり、事業者としては、本人や家族が「食事」という機会に喜びを見いだせるような取組が必要。

・味・香り
→高齢者は味や香りに対する要求レベルは高い。

→美味しいこと、香りが良いことが大事なポイントであり、利用者からは、それぞれの食材の風味を活かした製品や新鮮な香り、地元の特産物を利用したもの等の要望がある。

・宅配サービス
→店に行って自分で選んで買うのが理想とはしながらも、その利便性から宅配サービスの利用も拡大している。併せて、「安否確認」、「話し相手」といった付加的な機能も好評である。

・インターネットを利用した販売
→要望は多くはないが、その利用は増えている。

このように利用者のニーズは多様化、複雑化していますが、高齢者が安心して高齢者向け加工食品を利用するためには信頼できる人から勧められることが重要であり、そのために、高齢者が日頃から利用している施設やホームヘルパー、ケアマネージャー等への普及・啓発、さらには販促活動が有効ということに集約できると思います。

【2012年 年末のご挨拶】
いつも本ブログをご利用いただき誠に有難うございます。本年も大変多くの方にご愛顧賜りまして心から御礼申しあげます。2013年も地域や中小企業の活性化に必要な情報を発信していきますので、何卒よろしくお願い申しあげます。良い新年をお迎えください。

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市場拡大を見込む宅配サービスの留意点

2012年12月30日 05時20分44秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「消費構造の変化に対応した取組」についてみましたが、今日は「高齢者向け加工食品の製造・流通推進に向けて」をみます。

これは財団法人食品産業センターが農水省の委託事業として食生活にこだわりを持っていると思われる消費者団体の職員・会員を対象としたアンケートまとめたものです。

調査結果から気になる点を拾い上げると・・・

・高齢者向け加工食品市場に対して多くの事業者はコストや生産・販売体制により、現在、取り組んでいないものの、条件が整備されれば取り組みたいとする事業者が多い。

・高齢者向け加工食品に対する認知度は高いが、実際に利用しているのはその半数にも満たず、さらに、利用した製品に対する満足度は低い。

・「一般用高齢者食」の利用シーンは忙しい時や家族が不在の時が多く、いざという時の保存食としての利用も多い。

・「要介護高齢者食」は家族等の介護者が購入することが多く、購入する者と利用する者が異なることになる。

・高齢者の抵抗感に配慮し、一般の食品と同じ売り場で販売する。

・価格は、年金生活者が日常的に利用できる価格である1食300 円~500 円程度を想定する。

居酒屋などの異業種参入により宅配サービス市場は今後も拡大すると思われますが、このような消費者ニーズを達成するには、マーケティングミックスを含めた経営戦略全般に工夫が求められることは間違いないようですね。

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高齢化社会と食品産業

2012年12月29日 05時07分01秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「海外における日本食の高い評価」についてみましたが、今日は「消費構造の変化に対応した取組」をみます。

高齢社会白書でもみたとおり、日本は人口減少・高齢化等が今後も進展しますが、それは食品産業を取り巻く状況に変化と対応を求めることになります。

この図は日本介護食品協議会が作成した「高齢者向け加工食品の区分」ですが、「かむ力の目安」、「飲み込む力の目安」、「固さのイメージ」を4区分に分けています。

これは、今後、食品産業の市場規模を維持・拡大していくためには、これまでの取組に加えて、よりきめ細かな対応が必要となっており、平成23(2011)年における病院・診療施設等に滞在する高齢者が83 万人、在宅高齢者が2,700 万人という現状を踏まえたその具体例です。

農水省は平成23(2011)年12 月に一般小売用の高齢者向け加工食品を推進するための課題を明確にするとともに、食品製造業・小売業等の円滑な連携等による安定的な高齢者向け加工食品の提供方策等を整理した「高齢者向け加工食品の製造・流通推進に向けて」を作成しているとあります。

明日からチェックしていきたいと思います!

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日本食をユネスコ無形文化遺産に!

2012年12月28日 06時13分48秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「食育の推進」についてみましたが、今日は「海外における日本食の高い評価」をみます。

東電福島第一原発の事故の影響で、風評被害による日本食離れが一部の地域でみられたものの、依然として日本食は高い評価を受けています。

そこで日本食が世界中でさらに普及し国内でも次世代に受け継がれるよう政府は日本食のユネスコ無形文化遺産の登録に向けた取組を推進しているそうです。

ユネスコの無形文化遺産といえば、「平泉」の文化遺産や「小笠原」の自然遺産を思い出しますが、これら以外にも、能楽、歌舞伎、雅楽、京都祇園祭が登録されています。

また、料理では既にフランス美食術、地中海料理、メキシコ、トルコのケシケキが伝統料理として登録されているそうです。

登録の狙いは日本の素晴らしい食文化を世界に発信することであり、海外で日本人以外が和食を作ることはできないとか、和食と名乗るには申請が必要とかではありません。

平成25年の秋には可否が決定するということなので、楽しみにしたいですね!
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『第2次食育推進基本計画』とは??

2012年12月27日 05時05分27秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「米の収入5分位階級別の支出動向」についてみましたが、今日は「食育の推進」をみます。

食育とは、様々な経験を通じて食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てることです。

この食育について、内閣府に設置された食育推進会議(会長:内閣総理大臣)は、平成23(2011)年3 月に、平成23(2011)年度から平成27(2015)年度までの5年間を対象とする『第2次食育推進基本計画』を策定したとのことです。

本計画は「「周知」から「実践」へ」をコンセプトとして、①生涯にわたるライフステージに応じた間断ない食育の推進、②生活習慣病の予防及び改善につながる食育の推進、③家庭における共食を通じた子どもへの食育の推進の3点を重点課題として掲げるとともに、国民運動として食育を推進するにふさわしい11 の定量的な目標値を定め、その達成が図られるよう食育推進基本計画に基づく取組を推進することとしています。

この表の「4.学校給食における地場産物を使用する割合の増加」は現状が26.1%であり目標が30.0%とありますが、地場産物を食すことが学校における食育の原点と思うので、この現状を根本から見直す目標設定が必要と強く感じますね。

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金持ちほどお米を食べない??

2012年12月26日 05時11分52秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「宮崎県の鳥インフルエンザ」についてみましたが、今日は「米の収入5分位階級別の支出動向」をみます。

全世帯を5等分したものを「所得五分位階級別」といいますが、この年収とお米への支出の関連をみると、昭和55(1980)年から昭和60(1985)年までは階級間の差が拡大したのですが、昭和60(1985)年以降は、収入が高い階級ほどお米への支出が低下しており、平成22(2010)年には階級間の差はほとんどなくなっています。

次に米の購入数量をみると、収入が高いⅤ階級では、平成7(1995)年の米の購入数量が119kg/年であったものが、平成23(2011)年には82kg/年へと大きく減少(31%減)したのに対し、収入が低いⅠ階級では、同期間に92kg/年から79kg/年と、比較的小さな低下(14%減)になっていることが分かります。

つまり、昔は収入が高い世帯ほどお米をたくさん食べていたのですが、今はその逆で収入が高い世帯ほどお米を食べなくなっているということです。

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口蹄疫から学ぶ想定外の脅威

2012年12月25日 06時20分59秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「食に対する消費者の志向の変化」についてみましたが、今日は「宮崎県の鳥インフルエンザ」をみます。

平成22(2010)年4月20 日に宮崎県において口蹄疫の発生が確認されたことは記憶に新しいと思いますが、このグラフは宮崎県が口蹄疫の終息から約1年半後の平成23(2011)年12月末に畜産農家の経営再開状況を調査したものです。

これをみると口蹄疫の発生により家畜を殺処分された農家1,238 戸のうち、経営を再開したのは59%(732戸)、経営再開予定は9%(105戸)となっていますが、畜産経営を中止するとした農家は30%(371戸)に及んでいることが分かります。

白書には経営中止の要因は高齢化や後継者不足、飼料価格の高騰や枝肉価格の低迷等が考えられますとありますが、経営者には想定外の脅威に対する覚悟と準備が求められることを示唆しているように感じます。

それは本例の口蹄疫や先の東日本大震災のような大災害に限らず、法規制という恐ろしい脅威もあります。

一緒にすることは不謹慎かもしれませんが、法規制で経営が困難になる企業は現実には多いことから、常に変化に対応する覚悟と準備に心がけたいですね。

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「食の楽しみ」が低下している!

2012年12月24日 07時14分08秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「JAS法の原産地表示」についてみましたが、今日は「食に対する消費者の志向の変化」をみます。

日本政策金融公庫による「消費者動向調査」をみると、安全志向(食の安全に配慮したい)が平成22(2010)年6月の18.5%から28.5%と10.0ポイント急増するとともに、健康志向(健康に配慮したい)も7.2ポイント増加していることが分かります。

これは東電福島第一原発電の事故による放射能問題はもちろんですが、O157で揺れた牛肉の食中毒事件等の影響があるのも記憶に新しいと思います。

気になるのはこのような状況を受けて、外食という「経済性」、中食という「簡便化志向」、家食という「手作り志向」の3者が低下していることです。

「安全」と「健康」が上昇する一方、「経済性」、「簡便化」及び「手作り」が低下するということは、食材そのものに対する不信・不安感があまりにも高まり過ぎて、どのように作るか、誰と何を食べるかという「食の楽しみ」に対する意識を低下させているように感じ取れます。

こういうマインドから早く解放される日が来ることを祈るばかりですね。
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JAS法がもたらす安心と厳密!

2012年12月23日 06時09分24秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「トレーサビリティ」についてみましたが、今日は「JAS法の原産地表示」をみます。

JAS法の正式名称は「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」で、「Japanese Agricultural Standard」の略になります。

平成23(2011)年3月に黒糖及び黒糖加工品、こんぶ巻の2食品群が追加され(2年間は移行期間)、現在、加工食品22食品群と個別4品目(農産物漬物、野菜冷凍食品、うなぎ蒲焼き、かつお削り節)に
対して義務付けられており、原料原産地表示が開始された平成13(2001)年の8品目から大きく増加しています。

加工食品に必要な表示事項は、「名称」「原材料名」「内容量」「賞味(消費)期限」「保存方法」「製造者」ですが、国内で製造された加工食品22食品群と個別4品目については、主な原材料(原材料に占める重量の割合が50%以上のもの)の原産地(「原料原産地」)の表示が必要になるということです。

国産ということを消費者に訴求することで、他商品との差別化となり付加価値が得られることを狙った悪質な者を厳しく取り締まることができるのでこの制度には賛成ですが、詳細をJAS協会にみると非常に厳密であることから、真摯に取り組む者への参入障壁にならないのか少し心配になります。

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意外と知らないトレーサビリティについて

2012年12月22日 05時03分43秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「農業生産工程管理(GAP)」についてみましたが、今日は「トレーサビリティ」をみます。

農産物や加工食品などの食品が、どこから来て、どこへ行ったか「移動を把握できる」ことをトレーサビリティといいます。

食品の生産から消費にわたり、各自取り扱う商品(食品)の移動に関する記録を作成・保存することにより、結果として、生産から小売まで、食品の移動の経路を把握することが可能となり、食品事故が発生した際の迅速な回収等に役立つということです。

日本ではBSE問題を契機に平成16(2004)年から牛肉に、事故米穀問題を契機に平成22(2010)年から米・米加工品にトレーサビリティが”法律で”義務化されています。

また他国の状況を調べると、米国、豪州、中国、韓国でもトレーサビリティはあるようですが、あくまでも取引記録であり食品の安全性を担保するものではないようです。

そして日本と同様の厳密なトレーサビリティを他国に求めることは貿易制限ととらえられることから徹底することも難しいようです。

意外と知らないことが多いですね。。。
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農業におけるGAPとは??

2012年12月21日 05時22分05秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「HACCP 手法の導入状況」についてみましたが、今日は「農業生産工程管理(GAP)」をみます。

農業生産工程管理(GAP)とは、Good Agricultural Practice の略で、農業生産活動を行う上で必要
な関係法令等の内容に則して定められる点検項目に沿って、農業生産活動の各工程の正確な実施、記録、点検及び評価を行うことによる持続的な改善活動のことをいいます。

これにより、食品の安全性向上、環境の保全、労働安全の確保、競争力の強化、品質の向上、農業経営の改善や効率化に資するとともに、消費者や実需者の信頼の確保が期待されます。

そして、これまでの間、農業者・産地、農業者団体、地方公共団体及び民間団体等の様々な関係者によりGAPの導入・普及に向けた取組が行われており、平成23年3月からは、耕種全般(9分類:野菜、米、麦、果樹、茶、飼料作物、その他の作物(食用の大豆等)、その他の作物(非食用の花き等)、きのこ)に対象を拡大し、GAPの導入産地数を平成27(2015)年度までに3千産地に拡大するとあります。
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HACCPを導入する問題点とは?

2012年12月20日 05時34分33秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「危害分析・重要管理点(HACCP)」についてみましたが、今日は「HACCP 手法の導入状況」をみます。

食品製造業者のHACCP手法導入率は、平成12(2000)年度では10%でしたが、その10年後の平成22(2010)年度には19%へと9ポイント増加しています。

しかし販売金額規模別にみると、50億円以上が7割以上となっているのに対し、10億~50億円は48%、3億~10億円は21%、1億~3億円は9%、5千万~1億円は7%、5千万円未満は6%と販売金額規模が小さいほどHACCP 手法の導入率は低くなっていることが分かります。

国は平成24(2012)年度における中小規模層の食品事業者(年間販売金額1億~50億円)のHACCP手法の導入率の目標を50%と設定していますが、白書は導入が進まない理由として「施設・設備の整備に多額の資金が必要」、「モニタリング・記録管理等の運用コストが大きい」、「HACCP 手法を指導できる人材がいない」を挙げています。

自治体の中には独自のHACCPを設置してるところもあるので、規模の小さな中小企業はこれらを活用することを視野に入れると良いと思います。

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HACCPを導入するメリットとは??

2012年12月19日 05時21分27秒 | 2012食料・農業・農村白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨今、六次産業化に挑戦する1次産業者等に対するコンサルティングが増加していることから、今日から「平成23年版食料・農業・農村白書」において、農業経営や就農に向けた国の施策をみていきたいと思います。

早速、今日は「食の安全と消費者の信頼の確保」にある『危害分析・重要管理点(HACCP)』です。

HACCPは”ハサップ”又は”ハセップ”と呼ばれ、原料受入れから最終製品までの各工程で微生物による汚染、金属の混入等の危害を予測した上で、危害の防止につながる特に重要な工程を継続的に監視・記録する工程管理の手法のことです。

このHACCPを導入することにより、最終製品の抜取検査等の従来の管理手法に比べて、より効果的に問題のある製品の出荷を未然に防ぐことが可能な手法であり、衛生・品質管理に有効な手段として国際的にも広く認知されています。

非常に優れたシステムですが、実際の導入状況はどうなのでしょうか?明日、みていきたいと思います!
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社会福祉への満足によるジレンマ

2012年12月18日 05時02分14秒 | 2012高齢社会白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「高齢社会対策に対する評価」をみましたが、今日は「高齢者施策への満足度」をみます。

内閣府が実施した「高齢者の経済生活に関する意識調査」(平成23年)において、60歳以上の高齢者で満足している高齢者施策があると回答した人は44.2%で、「特にない」人は48.4%となっています。

満足していると回答した割合が高い施策は「介護や福祉サービス」(45.2%)、「医療サービス」(41.8%)、「公的な年金制度」(28.4%)となっていますが、逆に特に力を入れてほしい施策も「介護や福祉サービス」(69.6%)、「医療サービス」(64.9%)、「公的な年金制度」(45.2%)となっています。

現状の社会福祉への満足度をこれ以上高めることには限界があり、また高めるためにはその財源を確保するために今以上に増税しなくてはならず、そうなると世代間の不満足が生じることから、高齢者を一律に優遇する政策は控えて欲しいですね。
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世論調査でみる「高齢社会対策」への期待

2012年12月17日 05時30分11秒 | 2012高齢社会白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は「アメリカにおける高齢者コミュニティ」をみましたが、今日は「高齢社会対策に対する評価」をみます。

内閣府「国民生活に関する世論調査」によると、政府に対する要望としてすべての年代を合計して最も多い回答は「医療・年金等の社会保障の整備」(67.1%)であり、次いで「景気対策」、「高齢社会対策」となっています。

年齢階層別にみると、60~69歳及び70歳以上は「医療・年金等の社会保障の整備」が、60歳未満の年齢階層は「景気対策」が7割を超えて最も高くなっており「高齢社会対策」を挙げる人の割合は40歳以上の年齢階層で5割を超えています。

しかし、これまでみてきたとおり高齢者においても多様性が確認できることから、一律に支援・優遇するような「高齢社会対策」は見直しが必要と思います。

また「少子化対策」が30.7%と最も低くなっていますが、国の成長力を考えると国民の要望とは関係なく政治主導で優先順位を高め、国力強化を実現して欲しいものです。

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