恩師

　恩師と言える人は数あれど、I先生は恩師中の恩師。

　先生がおられなかったら、今の自分はない。

　毎年、１２月にI先生を囲んで開催される同門の会。

　これまではコロナ禍においても開催されていた。

　それが昨年は開催されなかった。

　I先生は。もう９０歳間近。何かあったのかと思わずにいられなかった。

　それが、年が明けて昨日、開催された。昨年１２月はコロナで延期されたとのことだった。

　名古屋まで夫婦同伴で駆けつける。

　2年前に会った時より、血色も良く、少し、ふくよかになられたように感じた。

　例年より出席者も多かったのは、高齢になられた先生といつまでこうして会えるのだろうと

　皆んなが同じように感じたのかもしれない。

　まだ現役の弁護士として活躍しておられるI先生。　　

　教え子には高校や大学の先生もいて、もう定年退職する人もいる。

　もしかすると教え子のワシの方が、先にくたばる可能性が大きいとさえ思うほどお元気だ。

　


　

闇名簿

「闇の名簿屋」の存在が注目されている。

　不動産や金融資産の投資名目のアンケートで、名前や住所、電話番号、年収や現金資産の有無はもちろん、既婚か独身か、家族構成などが

　まとめられていく。

　あとは、企業が誤って顧客情報を流出させたり、悪徳業者が小遣い稼ぎに売り払うことで、名簿屋の手元に情報が集まっていき、その精度が上がっていくという。

　幼少のころは、近くに出かける際など鍵をかけることはなかった。

　夏は、エアコンなどないので、縁側のガラス戸を開けっぱなしにして蚊帳を吊って寝ていたものだ。

　今はどうだろう。

　各家に防犯意識が広まり、監視カメラや二重ロックなどで自己防衛する。

　名簿屋に言っておくが、ウチは常時１００名の舎弟が常駐して、マシンガンを片手に防犯している。

　地面には地雷が埋まっており、飼いならしたイノシシが３０頭ほど庭を巡回する。

　現金は愛人宅にあり、家には置いておりません。

　

ある男の懺悔 11

　その男は正義感が強い。

　銀行のATMで並んでいた時のことだ。

　ATMは二台あり、客は一列に並んで早く空いた台に向かう。

　ある夫婦が、それを無視して割り込んでATMに向かう。

　その男を仮にＫとしよう。

　K　「もしもし、割り込みはダメですよ」

　夫婦「こっちの列は空いとる」

　K　「２台に対して１列に並んで、空いた方に行くようになっとるですよ」

　夫婦「誰が決めたんなら、コラ」

　K　「そんなこと常識でしょ」

　夫婦「そんな常識は知らん」

　　　　　騒ぎを聞いて支店長が出てくる。

　K　「この人たちが割り込んできたんで注意していたところです」

　支店長「誠に申し訳ございません」

　K　「こらこら、支店長。誰に謝ってるん。こいつらは割り込みしとるんで」

　支店長「ま、ここは穏便に」

　Ｋ　「わしは穏便に言っとるんじゃが、こいつらがキレとるんじゃけど」

　支店長「申し訳ございません」

　夫婦「こらこら、いちゃもんつけられとるんはワシらじゃろ」

　支店長「申し訳ございません」
　
　Ｋ　「もうええわ！どうでもええけど、ワシが支店長に代わって言う。お前らは出入り禁止！！」

　夫婦はプンプンに怒ってATMを使うことなく帰っていった。

　こうしてＫは、支店長に代わり、迷惑客を蹴散らし、そいつらに出禁の沙汰を下したのだった。

※　Ｋが誰かは、賢い皆さんはお判りでしょう(笑)。
　　現在、この支店は閉鎖され、シャトレーゼの店舗となり、ＡＴＭだけが残されている。

　
　

祝賀セール

　WBCで日本が優勝したことで、各地各店で「優勝祝賀セール」が催されている。

　スーパー、デパート、家電量販店はもちろん、個人店も。

　中には、とんかつ弁当１００食無料！！なんてのもある。

　昨日会った、飲食店のオーナーの話だと、

　客から「優勝祝賀で、値引きとか無いんか？」と言われたという。

　うちでもやってみよう。

　「祝、優勝！！いまなら、税金10%アップ。絶賛受付中」

訪問

　G7の中で唯一ウクライナのゼレンスキー大統領と会談のない岸田首相。

　インドを訪問した後、同行の記者団などを残し、急遽ウクライナ入りしたという。

　ただタイミングが悪かった。
　
　WBC準決勝で、村上選手が逆転サヨナラタイムリーを打った直前に

　「岸田総理がウクライナを電撃訪問」の速報テロップが流れたのだ。

　これには

　「日本中がWBCで盛り上がってる隙を突いて岸田がウクライナに盗塁」などと

　タイミングの悪さが指摘されている。

　それも、「会った」のではなく「会うためにポーランドから列車に乗り込んだ」というものだ。

　何もないときならともかく、このタイミングが良かったのか悪かったのか賛否がある。