「ちょっと見てほしい」 と飛び込みのお客さん
昨日まで普通に使っていた スクーターが 今朝はまったく始動せず
近くのガソリンスタンドで診てもらうも 原因不明で
この酷暑の中 けっこうな距離を押して来られたそうで...
低年式の原付スクーターでも 他と まったく同じように 修理はさせていただいておりますが(いや 原付はむしろ得意)
修理をお受けした順番や 段取りは守らなければいけないので
プラグの交換やガソリン供給の有無など 「さわりの部分」までなら 店内でお待ちいただいているあいだに 作業できるけれども
その範囲で治らなければ 順番を待ってもらうことを ご理解いただき プチ作業開始
点火→燃料→圧縮と 表面的レベルで診ていきますが
悪いところは見当たりません
「要預かり」かな と思ったところで ひらめきまして
マフラー出口を確認
あ~ 久しぶりに当たりました!
昆虫の仕業です
たぶん 「ジカバチ」の一種だと思います
獲った獲物と一緒に卵を産卵 そしてフタをして 親はその巣へもどる事はないそうです。
後に孵化した幼虫が 一緒に運ばれてきている獲物をエサに 成長していくと言う
なんとも巧妙な(毒を注入され 仮死状態で同伴させられる そのイモムシにだけは絶対になりたくない) 自然のメカニズム
そして感心するのは この 幼虫の部屋を半日程度で完成させること
しかも原付スクーターのエンジンを 「フン詰まり」で始動不能にさせるほどの 強固な構成です
「まさかそんなっ」 てことをやってのける自然のチカラってホント 凄いです。
ん~ この穴の大きさが ジカバチをその気にさせるのですかね (笑)
仕込まれてから まだ1日経っていないはずなので
ジカバチはまだ卵のままでしょうが きもち悪くもがくイモムシ系の食料は確認できるはずです
今回なんとか その姿を捕えようと
巣を取り除く処置をした後 オーナーさんとふたりで 目を皿にしてエンジンを始動したのですが 排ガスの勢いで 表の車道側に吹き飛んだみたいで 残念ながら叶いませんでした(T_T)
このバイクの置き場近くには 犯人がいるはずです(しかも複数)
秋になるまでは マフラー出口にフタでもしておいたほうがいいですね
だって過去には 2日つづけて やられたっ なんてこともありましたもんね
それと知らずに深追いすると あるいは全バラの可能性もありで
私なんかも始めてのときは はてしなく遠回りし 狂おしい思いで修理を終えたものです
今回の故障探求に関しては まさに私の「ファインプレー」と 自負しております<(_ _)>