昨日、福岡に出張中に転送電話がかかって来まして、
ご自身でリヤキャリアを装着しようとしていてネジをナメてしまったので何とかしてもらえないかと
かなり切羽詰まったご様子で問い合わせがあり、
こちらの指定する時間ピッタリにお越しいただけるのなら、必ず復旧できる保証は無いことをご理解いただいたうえで
隙間時間で弛めてみることをお受けしました。
インターネット通販で購入したそれらを、YouTubeなどで手順を学習してのDIY。
見よう見まねの学生さんによる初めてバイクいじりなのだからうまくいかないのは仕方ないと思います、しかも女子。。。
アタマを少し痛めたM8のキャップボルトは簡単に弛んだので、これでヨシ。
あまりにも軽い作業でしたので、このようなときはそのままどうぞ、とお帰りを促すのですけど
「おいくらですか?」と
電話での語り口も丁寧で礼儀正しく、逆にコチラが恐縮するくらいでとても好印象のお客さんでしたので僕も少し調子に乗って
「コレ、今日中になんとかしてどこかにお出掛けになるんでしょ?」と尋ねると
これから北海道に向かうのです。。。と
いやいやそれ早く言ってくださいよ (^_^;)
聞けば、就活を終えた大学4年生は
この夏休みにアルバイトしながら1カ月ほど北海道に滞在するのだそう。
もう少し聞いてみると、それは屋上から雲海を楽しめることで知られるあのホテルらしく、
そこは富良野やら美瑛やらちょっと足を伸ばせば道東方面にも行ける良いところではないですか。
このあと帰って作業の続きをやって明日には出発するのだとか。
ご自分の手で取り付けたいと思われるのならそこは尊重しますけど、
さっきのネジが弛められなかったのだから、その後のネジの締付けだって十分でないことはどう考えても明らか。。。
明日、出発するまでに時間があればもう一度ココに寄ってもらえればネジの締まり具合を見てあげるよとおすすめしたあと
一度は帰って行かれましたけど、その先の作業でさらに弛められなかったネジにぶち当たってその日もう一度お見えになられました。
これも無理は無いかな…
翌日、真新しいリヤキャリアとトップケースを載っけて三度目のご来店。
結局、僕が取付けを全てやり直すことになりました。
そのまま出発していたら、北海道に上陸するころには部品が三つ四つ無くなっていたでしょう。大きなヤツ。。。
今時の「バイク女子」と言うことになるのかな、好奇心も行動力も情報検索力もあってしかも楽観的
そりゃ突き進みますわ (^_^;)
僕もたかだか2度北海道に行ったくらいなのですが、アドバイスなんかしてしまいました。
そしてこの日も「おいくらですか?」と「お支払いさせてください」と彼女は繰り返しました。
頑なな女子大生といい歳のおじさんが押し問答になるのもスマートではないので
彼女の「常識」を貫いてもらうためにも、技術料を含まない時間給相当をお支払いいただきました。
ん? そう言えば少し前に自分でオイル交換をしようとしてドレンボルトのアタマを傷めてしまったからと
バイクを押してやって来た若い男性は、「予約予告無くお越しになっても対応できません」とこちらの事情を言うには気の毒になるほど息が弾んでいたので
男の力ずくで痛みの激しいドレンボルトを真剣に弛めてあげると「ありがとうございました~」って言ってそのまま帰って行きましたよ。
北海道で彼女のバイクに鹿がぶつかってくることが無いくらいの「ご利益」が絶対にあるだろうと僕は信じています(笑)
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