690も990もウオーターポンプシールはメカニカルシールではなく
ゴムシールの2段重ねでありましてココはどうしても漏れが発生しやすいので
潔く交換させていただいております。
ちょっとした渋滞でも水温急上昇があたりまえですから、これまでにかなりの高温にさらされているはずなので
サーモスタットも交換(正常でしたがこの先のために)
水温上昇でウオータージャケット各部が熱くなっていく様子と実際に走らせてみてラジエターが受けた走行風と
メーター内のデジタルTEMP表示の変化を目と肌で感じながら
正常に機能していることを確かめて作業完了。
といきたかったのですが…
試乗の時いろいろと試すとピークパワー手前でクラッチの滑りを感じたので、オーナーさんの許可を得て追加作業です。
クラッチはディスクとスプリングのセットを交換すればOKのようでしたが
クランクケース底にクラッチディスクの成分と異なる見過ごせない異物を見つけたのでさらに取り外し
2つのオイルポンプのドライブギヤ(プラスチック)の歯が欠けはじめているところに行き着きました。
当初の予定より深入りすることになりましたので、もうせっかくですから後々疲労で折れてしまうと厄介なシフト関係のスプリングの交換もこれを機に
左から右へシフトロッドが貫通するところにはニードルローラーベアリング
KTMのシフト機構にはスキが無くて感心
こうでなくては (^.^)
この他にオイルプレッシャーに関わるオイルシールを1つ交換したことで
「右側」を開けた際に少し手を拡げて交換しておいたほうがベターだと思われるパーツを一通りおさえることができたのではないかと思います。
当方の勧めで作業がかなりエスカレートしてしまいましたが、オーナーさんの理解は正しくて追加作業については快諾
エンジンはもちろん、車体側についても
やらないと乗れない「修理」ではなく、乗れるけどやっておく「メンテナンス」では何処を何時やるのか… そこの基準と判断は難しいところです
何でも実施すれば、それはいいに決まっていますが
それぞれ事情は異なりますし誰もがそうするとは限らないので、そこは現実的に考えていかないといけないのではないかと思います。
オーナーさん置き去りで作業者が突っ走るわけにはいきません。
でも今回のはちょっと際どいタイミングでしたね (^_^;)