ウチはバイク屋ですから バイクに関するあらゆる仕事をさせてもらっていますが
中には嬉しくない仕事もありまして…
転倒車の引き取りがまさにそれ
「たちゴケでレバーが折れてしまって」ならボディーやマフラーの小キズに落ち込むオーナーさんを慰めるくらいのことなんですけど
カーブで曲がりきれずに転倒 となるとそれは深刻に考えていただかなければなりません。
で、その考えられる原因はと言うことで聞こえてくるのは
スピードの出し過ぎとか 路肩に浮いた砂に乗ってしまってとか
テレビやラジオのニュース的にはハンドル操作を誤って…(操作?)
といったところでしょうか。
僕も現場に到着したときは、その状況から何がどうなってそうなったのか いろいろ想像します。
その際 ギヤポジションがどこにあったのか
シフトペダルを激しく損傷していたり、とりあえずバイクを引き起こして安全な場所に移動させていても
転倒直後でギヤをニュートラルにしておく余裕が無かったであろうことが想像できる場合は
転倒直前の(最後の)ギヤが何速だったかを慎重に数えてから
車体を軽トラに積み込みます。
そして後日 あらためてオーナーさんとこのアクシデントを振り返る時に
お話しさせてもらえる事柄があるのならば、そこを切り口にしてライディングの組立ての参考にしてもらっています
ライディング方法のひとつひとつについては何が正解かなんて言えない(テクニックを唱える人は皆自分が正解と思っている)のですが
少なくとも僕の場合 ある程度の走行ペースになってくると自分の基準から外れたギヤポジションでコーナーにアプローチすることは
かなり怖いしカラダは硬くなります。
そしてバイクの動きを封じてしまうし 砂が浮いたところを通ってしまう
そんな失敗はバイクの性能でもハイグリップタイヤとか高性能なサスペンションであってもリカバリーできるものではありませんでした…僕の場合(しつこいけど)
ギヤの選択ミスならまだしも、操作観が違っていると個人の差が埋まることは無いかもしれませんね。