"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

梅雨入り間近。もうすぐ【つきじ獅子祭】

2012年06月06日 06時34分32秒 | 催しごと

  旧四月十七日。昨日は二十四節気の【芒種(ぼうしゅ)】。いよいよ梅雨入りが近づいてまいりました。

  芒(のぎ)ある穀類、稼種する時なればなり
          『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

 「芒」とはイネ科の植物の実にあるトゲのような突起のことで、「稼種」とは穀物を植えることです。雨の日が増えて来て、田植が本格的に行われる時。今は米の品種改良が進んで田植が早くなり、実際には4月~5月中には終わってしまうところが多いのですが、かつてはこの梅雨入りが近くなって来たこの頃が時期だったのでしょう。岩手県の郷土暦には芒種のことを「麦を収めて稲を植えるの意」とあります。実際、この頃に田植をした米の方が美味い、という話を聞いたこともあります。南北に長い日本列島。それぞれの土地ではいかがでしょうか。

 紫陽花の花が徐々に色づいて来るともうすぐ梅雨ですが、東京では鳥越神社や品川神社など、いくつかの神社でお祭りが行われます。中でも特別な思いがあるのが築地波除稲荷神社の【つきじ獅子祭】です。B0605shishiposter 二年前の夏から五十の手習いで始めていたお囃子を、初めてお祭りの場で披露することになりました。今度の土曜日と日曜日(6月9日・10日)に、築地六丁目の「築六睦」の山車に乗って、本社神輿(土曜日)、町内神輿(日曜日)を囃します。

 今年の【つきじ獅子祭】は『東日本大震災復興祈願、御鎮座三百五十年記念奉祝大祭』として、盛大に執り行われます。特に6月9日土曜日には神社創建以来初めてという神社千貫宮神輿、厄除け天井大獅子、弁財天お歯黒獅子が揃って担ぎ出されます。6月10日日曜日は築地各町の神輿が神社に集結し、社参したのち、各町内を渡御します。お時間のある方、ご興味のある方はぜひ見物にお運び頂けると嬉しいです。詳しいスケジュールなどは築地波除稲荷神社ホームページにある特設ページをぜひご覧ください。