旧七月四日。細い月を夕方西の空に臨むことができる頃です。今日は二十四節気の【処暑(しょしょ)】です。
陽気とどまりて、初めて退きやまんとすればなり
『暦便覧』(天明八年/1788年発行)
猛暑・酷暑もこの頃を境に収まって行くのでしょうか。確かに日中の最高気温は30℃台半ばまで上がっても、朝夕の爽やかさは夏のことろと明らかに違ってきます。
上海では連日35℃の猛烈な残暑が続いています。
そして必ずと言っていいほど1時間ほど激しい雷雨に見舞われます。青空が広がっていても、右の写真の左のようにもくもくと積乱雲が姿を現します。左の写真は住んでいるアパートすぐ裏にある公園ですが、ある日の雷雨ではヒマラヤ杉が5本もなぎ倒されていました。ビル風か竜巻でしょうか。連日のスコールに「上海も熱帯化しているのでは」という声を地元の人からよく聞きます。
初秋の頃、公園の花はと言えば水辺の睡蓮、木には百日紅の鮮やかな花です。
日本ではそろそろ萩や芙蓉が美しいのではないでしょうか。
緑のピークはこの時なのでしょう。春に芽吹き鮮やかな若葉を広げた落葉樹の緑は夏の太陽を一杯に浴びて、今最も色濃い時期を迎えているように感じます。騒がしいほどだった蝉の鳴き声も数が少なくなり、空には小さなトンボが群れています。日の出はだいぶ遅くなり、日が沈むのも早くなりました。毎朝歩く都会の小さなオアシスでも、気をつけてみれば秋の気配を肌で感じる頃ができますね。(左の写真は朝6時半くらい。日の出がだいぶ遅くなりました。公園の木々越しに浦東の高層ビルを臨みます)
明後日は旧暦七月七日。七夕です。空気も澄んで星空を臨むことができればいいのですが。中国では七夕の風習は本来無く、バレンタイン・デイのように告白をしたりプレゼントを渡したりするそうです。
中国の天気予報サイトで、二十四節気の風習や季節のことを紹介したページがあるのでご紹介します。これだけ広い国土なので季節感を一言で捉えるのは難しいのだとは思いますが、各地の民俗風習など面白いので、ご興味がありましたら眺めてみて下さい。
http://www.weather.com.cn/static/html/topic_24jq_chsh.shtml