"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

『居酒屋寄席~目には青葉の会』ご来場感謝

2011年05月15日 22時23分43秒 | 主催する催し

 旧四月十三日。月がずいぶんと丸くなってまいりました。

 昨夜、5/14(土)に開催した『居酒屋寄席~目には青葉の会』。ご来場頂いた皆様には厚く御礼申し上げます。
 
0515kingyo『目には青葉 山ほととぎす 初鰹』山口素堂の名句そのものといったような初夏の陽気に恵まれたこの日。無事開催することが出来て、感慨もひとしおでした。出演は立川吉幸さんと泉水亭錦魚さんのお二人です。

 まず高座に上がった錦魚さんは、『居酒屋寄席』初登場ですが、驚いたことに渋谷で落語をやるのは初めてであるということでした。とのためかちょっと緊張気味と自ら明かしていましたが、落ち着いた語り口で「猫の皿」と「唖の釣り」の二席を続けて聞かせてくれました。

 
0514kikkou『居酒屋寄席』への出演が三年半ぶりとなった吉幸さんは、軽妙に小噺を三つ四つやったあと、噺は大ネタの「らくだ」へ。 全編1時間近くなるところ、リズム感が最高潮に達する場面、酒に酔った屑屋と半次の形勢が完全に逆転するところでスパッと下げを持ってきました。呑むシーンが迫力満点で、おあずけを喰らっているこちら側は思わず生唾ごくりとなったわけです。あらためて写真にして見ると、吉幸さんはとても貫禄と風格が備わってきたように思います。この夜のお着物は、亡き文都師匠の形見なのだそうです。なんだかとても嬉しかったです。

0514talk  吉幸さんはそのまま高座に残り、錦魚さんを呼び込んでお二人のトークです。このコーナーもいつしか『居酒屋寄席』の定番となりつつあるのでしょうか。それぞれが落語家になろうと思い歩んできた道のりや、立川流の上納金制度などについて、なかなか興味深いお話を短い時間でしたが聞かせてくれました。

0514kanpai  落語のあとは恒例の酒宴。お二人の発声で乾杯する振舞酒は、被災地のひとつ青森県八戸の「陸奥八仙純米吟醸」。トロリと濃厚で旨口なお酒が五臓六腑に染み渡って行きます。さらに、恒例季節の味覚のお楽しみは新潟から届いた山菜、サッと茹でたこごみにマヨネーズをつけて。

 吉幸さん、
0514mix錦魚さんもお客様のテーブルをこまめに回って、落語談義に花を咲かせていました。夜も更けてあっと言う間にお開きの時間。中締めはお二人の音頭による三本締め。お疲れ様でした。

 この会をやっていていつも思うこと、それは「お客様には本当に恵まれているなぁ」ということです。この夜はなぜかいつも以上に実感しました。嬉しさ余って打ち上げではちょっと飲み過ぎ。
(写真はすべて水野稔さんです。ありがとうございました)