旧七月十四日。旧暦お盆のなか日です。奄美や琉球地方では旧暦でお盆の行事を行う風習が色濃く残っています。皆里帰りをして、ご先祖様を供養し、家族や同郷の友人たちと過ごす夏の終わりの濃い時間を過ごしていることでしょう。高校野球夏の大会では沖縄に初めて優勝旗が渡りました。盛り上がりもひとしおだと思います。
そして、今日は二十四節気の【処暑(しょしょ)】です。
陽気とどまりて、初めて退きやまんとすればなり
『暦便覧』(天明八年/1788年発行)
猛暑・酷暑が続いています。毎年【処暑】にはどうしても実際の季節感とのずれを感じてしまいます。一方では「暑さ寒さも彼岸まで」とも言いますが、東京辺りではその方が現実的なように思います。といっわけで、この暑さももう少しの辛抱。9月に入り【白露(はくろ)】(今年は9月8日)の頃からひと雨ごとに暑さが引いてゆくのではないでしょうか。
数日前、久しぶりの浅草を歩きました。主な目的は懐中時計の紐をもっと長い江戸組紐に取り替えるため。リサーチをせずに訪れたので、和服屋さんで情報を聞き江戸組紐の老舗『桐生堂』を訪ねました。こんなに種類があるのか、というほど様々な太さ・柄・色・利用目的の組紐があるものです。その中からシンプルで細いものを量り売りで買い求めました。次のステップはリングを少し大きいものに替えて、色の合う石でも飾ろうかな、と思っています。
あとは気ままなものです。花川戸に店を構える創業206年の老舗『万久味噌店』を訪ね、甜麺醤のように使える甘辛い赤みそ(特製中辛)を入手(300グラムで201円とはお値打ち!!)。これで回鍋肉を作ったら美味そうな予感がします。
そして、定番の七味唐辛子。山椒多めの大辛を『やげん堀』で調合してもらいます。鴨鍋や鴨南蛮そばにはこれがたまらないのです。冬がくるのもたま楽しみです。こちらも創業385年(寛永二年)ですから老舗。ちなみに「しちみ」とはもともと関西での呼び方で、関東では「なないろとんがらし」だったそうです。戦前までそうだったとは、う~ん。知りませんでした。
浅草の町からは工事中のスカイツリーが望めるようになってきました。新たなランドマークの誕生で、浅草の風景も少し変わりそうです。近くまで来たついでにスカイツリーの下まで歩いてみました。
佃の中央大橋からいつも見ている姿は彼方にそびえる神秘的な塔という感じなのですが、 真下まで来るとさすがに圧倒されます。平成23年、完成する頃には東京へやって来る人の流れもかなり変わってくるのでしょうか。新しいものが歴史のある町に人を引き寄せる。そうなってくれるといいものです。