"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

夏や何処に~立秋です

2009年08月07日 12時39分21秒 | まち歩き

 旧六月十七日。昨日は64年目の広島の日”でした。鎮魂と平和への祈りの気持ちが年々増して来る気がします。三十一年ぶりに広島を訪れた昨夏のことがとても懐かしく、あるところはつい昨日のことのように思い出されます。そして今日二十四節気の【立秋(りっしゅう)】を迎えました。

初めて秋の気立つがゆへなれば也
        『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

 早々に梅雨明け宣言がされた関東地方では、7月後半から愚図ついた天気が続いて、長い戻り梅雨のような陽気だったようです。この夏はどこに行ってしまったのでしょうか。それとも秋の気配が強くなる頃まで、厳しい残暑となるのでしょうか。なんだかおかしい地球であります。

 昨日は仕事をお休みして、上海郊外の古い町並みが残る村「金?(jinze)」に行ってきました。0807jinze 日本語読みをすれば金沢(Kanazawa)ですね。細い川や運河が行く筋も流れる水郷で、アーチのような石造りの橋があちこちで見られ、素朴な古い民家が建ち並ぶ、というのが上海近郊の古鎮と呼ばれる、古い村の典型的な光景です。ここ
金?が他と大きく違うのは、個性的な橋がたくさん見られること。それとまったく観光地化されていないことでしょうか。ローカルバスを下りても、案内の看板一つありません。田舎らしい商店街が少しあるだけで、お土産屋さんも、観光客向けのレストランもまったくありません。ただただそこに暮らす人々にとって日常のゆったりとした時間が流れ、生活が営まれています。0811jinze川岸と建物の間のスペースがゆったりしていて、芝生や木がたくさん植えられているのも素敵な光景を作っています。川を渡る風が心地良く、いいリフレッシュになりました。
 金?は橋とともに、?(=廊/miao)と呼ばれる祠・祈祷所がたくさんあるのですが、村の中には所々に十字架や、小さな教会があるのにも驚かされました。そのコントラストがちょと不思議な雰囲気を作っています。インターネットでもほとんど情報が無い、金?古鎮。上海の街中からバスを一回乗り継いで2時間以上掛かってしまいましたが、また訪れてみたいと思います。