"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

風薫る初夏のスナップ

2007年06月05日 15時44分04秒 | まち歩き

 旧四月二十日。一年の中で最も爽快で過ごしやすい陽気が続いてきましたが、天気図では梅雨前線が東西に伸びてきて、忍び寄る梅雨の足音がしっかり感じられます。
 明日6月5日は二十四節気の【芒種(ぼうしゅ)】
(昨年のこの頃の様子はこちら)。米や麦のように“芒(のぎ)”のある穀物も植える時期であることをあらわしているこの頃。梅雨が迫り、雨が多くなってきて、昔はこの頃に田植えが行われていました。里山の清流では蛍が飛び交い、八百屋さんには梅の実がたくさん並ぶ季節です。

 良い季節を満喫しようと、週末海辺の町まで出掛けました。何となくランダムに撮ってきた写真で初夏の空気をお伝えしたいと思います。

605hayama_1  毎年感じるのですが、6月上旬の太陽は思っているよりもずっと高く、梅雨入り前の澄んだ空で午前中から眩しく照らします。いつもはしっとりと湿り気を感じる葉山町一色の山肌を縫う細い路地も、この時期ばかりは隅々まで明るく、石垣の苔も陽光を受けて鮮明な緑色を放っていました。

605kotsubo_1 これはなんという名の花でしょうか。藤の一種のようにも、 ジャスミンの仲間のようにも見えます。初夏の花は鮮やかな紫系が美しいですね。抜けるような青空との微妙なコントラストが、ちょっと南国を感じさせます。逗子市小坪、海岸線の民家で咲いていた花です。



605koumyouji_1  鎌倉市材木座の光明寺は大好きで良く訪れます。鎌倉にしては境内が広々していて、地元の人たちが思い思いに散歩をしたり、子供がボール遊びをしたり、人々の暮らしに溶け込んでいます。本堂の両側にある庭も奥行きがあって魅力的です。その一つ“三尊五祖来迎の庭”は、枯山水のように白い玉砂利が敷かれ、さつきの植栽に三尊五祖に見立てた岩が配してあります。そのさつきが見頃となる、特にこの季節が見事です。

605zaimokuza  光明寺から大町方面に少し歩くと、良い雰囲気の路地がたくさんあります。こういうところでは、コンクリートやアルミのフェンスというより、写真のような竹の枝と幹を組み合わせた塀がいいですね。路地を吹き抜ける風も心地よさを増しているように感じます。