自己満足日記

クラキンのささやかな道楽三昧  2009年3月14日開設

アメリカン4-4-0薪機関車 製作記その3

2018年07月29日 10時36分41秒 | プラモデル製作記(陸)
心配した台風12号ですが、関東は昨夜のうちに通過し、何も被害無く、無事にやり過ごせました。
今は時折ザァーと降りますが、晴れ間も出てきて、風はすっかり治まっています。
中国、九州地方はこれからがピークですので、ご無事をお祈りしております。


今回は金メッキ対策です。

この機関車には金メッキパーツが結構沢山あり、見せ場のひとつになっています。
しかし、金メッキパーツ同士を左右貼り合わせて円筒形を作ったり、金メッキのモロに真ん中にゲートがあったりで、殆どの部分で残念ながらメッキを剥がさざるを得ません。

剥がして成型した後は、当然「塗装」でメッキ風にしなければいけませんが、シルバーのようにズバリ「メッキ調」塗料は出ていませんので、自分なりの工夫で「それらしく」仕上げるしかありません。
そこで、今回は色々と試してみた結果をレポートします。

先ずはオリジナルのメッキパーツです。
剥がすのが勿体ないような綺麗なメッキですが、かなり明るめの色合いです。


これからご紹介する各サンプルは100円ショップで売っているポリスチレン製(プラモデルと同じ材質)の白色のスプーンにエアブラシで塗装した物です。
向かって右半分がグロスブラック下地で左半分が下地無し(サフも無し)です。

最初はかなり前に買っておいた染めQの「メッキ感覚ゴールド」です。
メッキ調の仕上がりが売りの缶スプレーですが、仕上がりはご覧の通り、金メッキと言えるほどのものではなく、不採用です。


お次は最もオーソドックスなクレオス9番のゴールドです。
金メッキではなく、ブロンズと言った方が良いような仕上がりで、これも不採用。


お次は同じくクレオスのメタルカラーシリーズの217番ゴールドです。
乾燥後に磨いて仕上げる塗料ですが、これも金というよりブロンズのような色合いです。
下地無しの部分は磨きすぎると剥げてしまいます。
これも不採用。


お次もクレオスのGXシリーズの217番ラフゴールドです。
これは輝度は非常に高いですが、メッキというより「ラメ」のような感じで品がありません。
不採用。


お次はガイアノーツの132番パールゴールドです。
かなり赤身の強い色合いで、悪くはありませんが、やはりメッキとは行きませんので、不採用。


お次もガイアノーツで122番スターブライトゴールドです。
これはかなりいい感じで、黒下地の有無に関わらず若干のメッキ感があります。
採用候補その1です。


この先は「合わせ技」になります。

最初はクレオスメッキシルバーNEXTの上に、先程のガイアノーツ122番スターブライトゴールドを上吹きしたものです。
これも結構いい感じで、特に左半分の下地無しがオリジナルに近い感じです。
有力候補です。


お次はクレオスメッキシルバーNEXTの上に、クレオスクリアイエローとクリアオレンジの混合色を上吹きしたものです。
上から順にクリアイエロー10:クリアオレンジ3、クリアイエロー10:クリアオレンジ5、クリアイエロー10:クリアオレンジ8というようにオレンジの比率を高めていきました。
これは期待以上にいい感じで、メッキ感も十分ですし、クリア塗料のお陰でメッキ塗料の保護にもなります。
機関車の下の方と上の方で色合いを変えていくと良いかも知れません。
最有力候補です。




オリジナルのメッキパーツと並べて比較してみた写真です。
向かって右から3つはクレオスメッキシルバーNEXTの上に、クレオスクリアイエローとクリアオレンジの混合色を上吹きしたもので、一番左がスターブライトゴールドです。
クレオスメッキシルバーNEXTの上に、クレオスクリアイエローとクリアオレンジを上吹きしたものとガイアノーツ122番スターブライトゴールドを上吹きしたものはほぼ同じような仕上がりなので、艶と保護性という意味で前者が有利と判断しました。


<結論>
クレオスメッキシルバーNEXTの上に、クレオスクリアイエローとクリアオレンジの混合比率を変えながら上吹き。


ついでですが、シルバー系の比較も行いましたので、併せてご紹介いたします。

最初はクレオスのメッキシルバーNEXTです。
明らかにブラック下地無し(向かって左半分)の方がメッキ感があります。


次はガイアノーツのプレミアムミラークロームです。
メッキシルバーNEXT程ではありませんが、やはりブラック下地無しの方がメッキ感があります。
但し、ブラック下地有りもいい感じです。 好みの問題?


次は老舗アルクラッド107番のクロームです。
これはブラック下地有りが前提だとはっきり判ります。
下地無しは使い物になりません。


メッキ塗料ではありませんが、ついでに・・・
クレオスSM01スーパーファインシルバーです。
私が飛行機の銀塗装で多用しています。
下地にグレーサフを吹いた上に直に吹くともっと輝度が落ちます。


クレオスSM06クロームシルバーです。
名前程の輝度はありません。
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16 コメント

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参考になります (みず)
2018-07-29 17:27:20
お疲れ様です。本当にメッキパーツって困ったもんですね。画面では赤味の少ない上品な金色に見えます。実物は真鍮なんでしょうか?

シルバーにクリアイエロー+オレンジがいい感じです。実はこのパターン、去年キャラ物(ロボ)作った時に痛い目にあいまして…インスト通り8番シルバーの上に、クリアイエロー(自作)←これがマズかった+スモークグレー(少量)を吹いたら…レスポール・ゴールドトップが変色した緑になってしまいました(笑)本体の大半を占めていたので超汗!クリアイエロー買ってきてシルバーから吹き直して事なきを得ましたが、元々計画性の無い子なもんで…クラキンさんみたいに事前検証すべきでした。

シルバーの検証とてもありがたいです!来るべき(いつになるやら…)銀塗装の参考にさせていただきます。 では
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Unknown (酒好きオヤジ)
2018-07-29 17:41:30
クラキンさん

こんばんは。
私ならキットのメッキパーツを間違いなく使うところですが
さすがクラキンさん、こだわりますね。
明るいゴールドの表現は難しそうですが究極は金箔を貼ることかもしれません。

金箔ではキラキラし過ぎですね(笑)
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Re:参考になります (クラキン)
2018-07-29 20:48:52
みずさん、いらっしゃいませ。
メッキを全部剥がす決心をしたもうひとつの理由は実車の写真を見ると、キンキラの金メッキではないことが判ったからです。
どうも真鍮色のような感じです。
シルバーにクリアイエロー+オレンジに賛成して頂いてありがとうございます。
今回は初めてなので失敗を避けるためと今後のために色々テストして、見本を作っておきました。
こういうのも結構楽しいです。
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Re:Unknown (クラキン)
2018-07-29 20:52:53
酒好きオヤジさん、いらっしゃいませ。
金箔・・・ハセガワのゴールドミラーフィニッシュを貼るという手もありますが、キットのメッキ色と全然合わないし、これでごまかせるレベルじゃないことと、実車の色が所謂メッキではないことが判ったので塗装に切り替えました。
まぁ、色々とやってみることも楽しみですから。(笑)
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金は難しい (hisota)
2018-07-29 22:17:45
元々ゴールドという名で売っている塗料は、メタリックの粒子が大きくて粗いので使いにくいですよね。わざとらしいというか。
SLの金色部分は、砲金や真鍮製です。磨き上げた直後はピカピカでも、すぐくすんでしまうものなので、モデルをどういうシチュエーションにされるかによるんでしょうね。
ゴールドに比べて微粒子化が進んでいるシルバーに、黄クリアを上掛けしてゴールドにするのは理にかなっていると思います。実験を参考にさせて頂きます。
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おばんです (KOZY商店)
2018-07-29 23:21:02
こんばんは~。
メッキ塗料の実験、大変参考になりました。有難うございます(伏)。
黒の下塗り無しの方がメッキ感があるというのは意外でした。確かに、C2黒やウレタンクリアーの下地でもイマイチだったような。素地のRaがまだなのかな・・・。うーん、銀系は特に難しいです・・・。
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色の道は奥が深い! (0-sen)
2018-07-29 23:57:34
台風被害がなくてよかったですね。こちらも大丈夫です。本当に台風が来てたの?って感じです。
大戦機物しか作らない私には、メッキパーツとは殆ど縁はないのですが、かつてカーモデルを作った経験もあって、興味深く拝見させて頂きました。ゴールド一つとって見てもこれだけの違いがあるのが良く分かり、大変参考になりました。シルバーに関しては参考書のような物が発刊されていますが、ゴールドはそう言う資料もなく、ある意味貴重なレポートになるかもですね。ホント、色の道は奥が深いです。製作頑張って下さい。
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これでクリアかけられれば言うことないのに。 (もなたろー、だって猫だもん)
2018-07-30 01:59:09
クラキン様、こんばんは。出遅れました。29日は、鈴鹿8耐の日だったので、ずっとテレビを凝視して居りました。サーキットだと、出場チームのパドックにいるときでもないと、誰がトップなのかもすぐには分かりません。そのため、結局、ずっとボーッと眺めているだけになってしまいますが、テレビだとよく分かるのでとても疲れてしまいました。
 やはり、スーパーバイクとは言え、現役外人は速いですね。本当は、ヤマハは国内のエース中須賀と外人2人の3人で組む予定でしたが、ライバルのカワサキの外人が速いので、中須賀は出してもらえず、外人2人でレースやっていました。(ヤマハが速くて、徳野が乗る順番なのに、ガードナーがバイクを降りないこと、昔ありましたね。)伊藤真一も桜井ホンダから出ていましたよ。左腕4箇所を前日骨折しているのに、手袋みたいなものでグリップに固定して走っていました。凄いプロ根性です。
 ごめんなさい。話がはるかかなたでした…。

 今回のテストレポート、とても参考になりました。モデルアートで、同じようなこと、最近たびたびやっていますが、良い部分しか紹介せず、また、スポンサー様第一で、なかなか売っていないような塗料を絶賛したりで、読んでも本当に役立つのか分からない記事が多いです。それに対してクラキン様のそれは、とても信頼できますね。ありがたいです。

 金色は、所謂、百式塗装ですね。ムラになりやすいし、時間がかかる難しい塗装です。失敗もそのまま残るので、緊張する塗装ですが、他に鏡のように光る金色はないですから、この塗装で頑張るしかないのですね。

 銀色も実験してくださってありがとうございます。銀色の方がよく使いますから、とても有用です。メッキシルバーNEXTは下地に塗装しない方が良いそうですが、プラの色が白色と黒色、または灰色では、影響受けて違う銀色に見えるのでしょうか?
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Re:おばんです (クラキン)
2018-07-30 08:01:46
KOZY商店さん、いらっしゃいませ。
貴殿のようなベテランモデラーの参考にして頂けて光栄です。
メッキシルバーNEXTはよぉ〜く磨いたプラの上に直に吹くのが一番いいようです。
アルクラッドは真逆です。
ガイアが中間って感じですね。
ガイアの上にクリアイエロー➕クリアオレンジを試していないので、この際追加で試してみるつもりです。
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Re:色の道は奥が深い! (クラキン)
2018-07-30 08:08:28
0-senさん、いらっしゃいませ。
台風、ご無事で何よりです。
貴殿のようなベテランモデラーの参考にして頂けて光栄です。
金メッキの真似事は初めてなので徹底的に試してみます。
ついでに苦手の銀塗装のサンプルも一通り作っておく予定です。
そうすれば、今後迷う必要もなくなります。
引き続き頑張ります。
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