三味三昧 笛三昧

津軽三味線奏者、笛・尺八奏者、たまに胡弓奏者、なぜかアマ無線家
音楽好き趣味三昧人間「くまりん」のお気楽日記です

怒濤の1ヶ月回顧 その4

2014年07月30日 01時05分31秒 | 津軽三味線

さて、怒濤の1ヶ月シリーズもあと2回。
ってことは実は5回まであるのです。


7月6日(日曜日)

兼生会の発表会に出演するために早朝より金沢へ。
それも本多の森ホールですよ~。
その昔、旧観光会館(現・金沢歌劇座)は吹奏楽青年だったときに指揮者でステージに立ったことはありますが、本多の森は初めてです・・・かなりの緊張でした。


実は今年4月、加賀山会富山公演を聞きに行ったときに、加賀山昭先生直々に「7月6日は空いてる?」と聞かれました。
たまたまその日はエアーポケットのように空いていたので、何のイベントかも知らずに二つ返事で引き受けてしまったのでした。
ところがところが、なんと兼生会の発表会だったのです。




それも、加賀山会の一員として尺八を吹くのだと思っていたところ、特別出演だそうで。
はっきり言って青くなりました。




えらい大役を仰せつかってしまって、かといって逃げるわけにはいきません。
いつもの如くジコジコと送られてきたFAXの曲目を見てまたびっくり。
知らない曲のオンパレードで、とはいっても元加賀山会会員なので、多少は耳にしたことがある曲があることがせめてもの救いか・・・
怒濤の回顧シリーズ第1回の珠洲民謡会の発表会に続いて、尺八の楽譜書きの嵐となりました。


中でも一番やっかいだったのが、ゲストの吉田姉妹さんの「秋田追分」。
彼女たちの音源が届いたのが公演まで1ヶ月を切ってまして、それからがさぁ大変・・・。
まずは米谷会の尺八譜を探したところ前唄の楽譜しかありません、それも彼女たちの唄と少し違います。
さて、本唄と後唄はどうしたもんかい、と師匠に聞いたところ、秋田追分なんて吹いたことがないから楽譜もない・・・と言われて愕然としました。

こうなれば自分で音を拾って楽譜を作るしかないです。
前奏、前唄、本唄、後唄全曲7分30秒の楽譜を夜な夜な時間を作って少しずつ書きましたよ。
演奏途中で楽譜をめくる余裕も無いだろうと思われたので、B4一枚に何とか収まるように縮小コピーをして結局はこんな感じになりました。




さて、当日は午前中にゲストのリハ、午後が本番です。
何てったって心配の種の吉田姉妹さんの「秋田追分」でしたが、何とか無事にリハは終了。
もう一つ心配の種だった加賀山先生の「南部荷方節」は、事前に録音した先生の唄を拾って楽譜を修正してきたので、何とかリハはOKでした。



楽屋も加賀山先生と一緒で、楽屋でも舞台でも緊張の連続です(^^ゞ


この日の私の担当の出番は以下の演目。

・秋田大黒舞
・さんさ時雨
・福光めでた
・内日角まだら
・長者の山
・宇和島さんさ
・越前祝い唄
・南部よしゃれ節
・三条凧ばやし
・秋田飴売り唄
・加賀ハイヤ節
・秋田音頭
・秋田人形甚句
・チャグチャグ馬コ~南部茶屋福し
・古代神
・四つ竹節
・新潟おけさ~佐渡甚句
・桑島なべぶた踊り

ゲストコーナー
・能登麦屋節
・秋田追分
・十勝馬唄
・喜代節
・青田もどきメドレー
・南部荷方節

以上でした。
知らない曲が多くないですか。
このうち半分以上は尺八譜を書いています。


南部茶屋福しは全く楽譜も音源もなくて、苦労しました。
佐渡甚句はYou tubeに音源があったので、ラッキーでした。
これでしばらくは楽譜を書く作業から離れることが出来そうです。

加賀山先生のお供の、珠洲と金沢の2公演を何とか大きなミスもなく終了して、最後の南部荷方節が終わったときにはほっとして急に全身の力が抜けた気がしました。


近くのホテルに場所を移しての打ち上げでは、兼生八千代先生の横で、これまた緊張の連続でした。
わたしのようなぺーぺーにはずっと下の席が似合っているのですが・・・・(^^ゞ

金沢から氷見まで帰らないといけないので、ずっとノンアルコールビールです。
どこへ行っても同じですが、余興でもずっと尺八を吹き続け、疲れ果てて自宅へ帰ったのが11時前でした。


かくして怒濤の1ヶ月シリーズ最大の山場は無事に終了したのでした。
次回に続く。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

怒濤の1ヶ月回顧 その3

2014年07月28日 01時08分43秒 | 津軽三味線

怒濤の1ヶ月回顧、その3です。


6月28日(土曜日)

毎週毎週続けてあるイベントの合間を縫って、先日の弘前大会のミドル級優勝祝賀パーティーを行いました。
とは言っても、簡単に事が運ぶわけもなく、準備段階から大変な作業でした。

あちこちから「祝賀パーティーをやった方がいいよ」というお声掛けをいただきまして、とりあえずはホテル勤務の友人にお願いして、何も予定が入っていない6月28日に日程を決めて準備を開始したのが5月半ばでした。

まずは発起人を誰にするかという問題がありまして、私の津軽三味線の師匠に言っても絶対にそんな面倒なことをするわけもなく、以前から何かとお世話になっている、となみ野民遊会会主の亀ヶ谷先生にお願いして、快諾をいただきました。
とは言っても、全部発起人の亀ヶ谷先生に丸投げしてお願いする訳にもいかず、招待状の文書の作成から印刷、返信用のはがきの印刷、宛名書きに至るまですべて自分でやりました。
それと同時進行で、引き出物の手ぬぐいの作成依頼、席順の作成・・・等々事前の準備だけでも大変でした。
なんせ怒濤の1ヶ月の合間を縫っての作業なので、精神的にも参ってしまいました。

当日のパーティーは2時間であっという間に終わりましたが、今度は残務整理です。
まずはパーティーに出席された方にお礼の文章を作成、印刷して発送します。
加えてお祝いをいただいた人をしっかりリストアップして、某デパートへ行ってお返しの品を購入して、またまたお礼の文章を作成して、お宅まで持参しました。
こんなお返しの品をもって回るのは、結婚式以来かな・・・と家内と話をしながら実に大変な日々でした。

というわけで、パーティーも残務整理も無事終了して、ようやくこの件については肩の荷が下りました。
予算的にもかなり赤字が出てしまいましたが、まぁ最初で最後の事なので仕方ないかなと思います。
予想していたことであれば、積み立てをするなりしていたのですが、まさかこんなに速くパーティーをすることになろうとは思ってもいなかったので、仕方ありません。


というわけで、当日の写真などアップしました。





優勝曲を弾いてから、つづいて私の挨拶です。
なかなか良い挨拶だったとお褒めをいただきました。



私の教室の選抜メンバーで、六段合奏



亀ヶ谷先生の「麦屋節」
尺八を吹こうとしていたら、いきなり細棹を渡されて私が弾くことに。
で、私の尺八は先輩の米谷威和寅さんに奪われました。
太鼓はいつもお世話になっているhamiさん。



いつもお世話になっている中川さんの津軽あいや節。
太鼓は、こちらもいつもお世話になっている大島さん。



皆さんで津軽甚句の大合唱です。



ラストに、師匠と私で、打ち合わせなしの津軽三味線バトル。
何年ぶりにバトルしたかなぁ・・・
師匠はしらふ、私は酔っぱらいです・・・(^^ゞ
皆さんには大好評だったようですが・・・



当日の挨拶でも述べましたし、お礼の文章にも書きましたが、
弘前のミドルで1位になったのに、他の大会のシニアや熟年にエントリーするのはカテゴリーダウンになるので控えた方がよい、という忠告を何人からもいただきました。
加えてこのところイベントでの尺八での出番が急激に多くなってきて、こちらのほうにもしっかりと本腰を入れないといけないので、大会挑戦はしばらくお休みにしたいと思います。
今度大会に出るときは、一般の部か、団体戦になると思います。

今後は津軽三味線の後進の指導や団体戦の曲作り、そして尺八の若手の育成なども積極的にやらなくてはいけないと考えています。
頑張ります!

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

怒濤の1ヶ月回顧その2

2014年07月16日 10時23分21秒 | 民謡・尺八・笛

怒濤の1ヶ月回顧、その2です。

珠洲市から帰ってきたその週は、本業ももたまっていて実に大変な1週間でした。


6月21(土)はアトラクションのはしご(尺八・笛)です。

この日は庄川の鮎の解禁日だそうで、地元砺波市の「鮎や」さんで民謡アトラクションです。
「庄川小唄」と「こきりこ節」、「麦屋節」の3曲だけですが、地元テレビ局が取材に来ていて、ちょっと緊張しました。
「庄川小唄」は、一昔前に作曲された演歌調の曲です。
もともとはオーケストラバックで凝った編曲がしてあって、半音ばかりの尺八泣かせの曲なのです。
頑張って暗譜したつもりでしたが、何カ所か飛びました・・・反省。






演奏終了後鮎づくしの食事と鮎の塩焼きが出ましたが、すぐに次のステージに向かうため大急ぎで食べます。
塩焼きは数匹しか食べられませんでした・・・残念。


「鮎や」のアトラクション終了後は、そのまま着物で車を運転すること約10分、夢の平の「コスモス荘」へ。
50回忌法要の席での民謡アトラクションです。
50回忌は楽しくワイワイやるものだと聞いてはいましたが、民謡アトラクションの依頼があるとはちょっとびっくりでした。
こちらはめでたい曲づくし+私の津軽三味線独奏という演目でした。



外は夢の平らスキー場です。
秋には一面のコスモス畑になります。



翌6月22日(日)

毎年お招きいただいている、南砺市の「藤本わかば会」さんのゆかたざらいです。
例年本番の1週間前に行われるリハーサルに参加できなかったので(珠洲市へ行っていたので出られなかった)、ほぼぶっつけ本番のような感じです。




こちらは会主の先生も尺八を吹かれるので、私はほぼ全体の2/3ぐらいを受け持ちました。
全部一人で吹くよりは楽なのですが、尺八の座っている位置がどうしても出入りする三味線の通り道になるために、1曲終わるごとに立ったり座ったりを繰り返さなくてはならないので、結構大変でした。

私の担当した曲目。

・ひなぶり三番そう
・隠岐祝い音頭
・農兵節
・紅花摘み唄
・新さんさしぐれ
・といちんさ
・喜代節
・秋田音頭
・道南口説
・秋田小原節
・能登麦屋節
・出雲木遣り唄
・五箇山追分
・四つ竹節
・麦屋節
・あがらしゃれ
・津軽甚句
・十日町小唄
・市川文珠
・さんさ時雨
・弥栄節
・南部酒屋もとすり唄
・伊勢音頭
・下関ふくばやし
・広島木遣り音頭
・ことぶき音頭

こちらは藤本流の会ですので、米谷流の尺八とは親戚みたいなもの。
下関ふくばやしは初めてだったので、しっかり練習しましたが、他は特に苦労する曲もなくて、すんなりと終わりました。


こちらの「藤本わかば会」は、三味線が素晴らしいんです。
一緒に行っていた佐藤松子流の先輩に、「ウチの会もこんな合奏やってみたいねぇ・・・」と話したところ、やりたいのは山々なのだけどいろいろと問題が多くて・・・という話でした。
でもやってみたい・・・




これだけの人数がいると、三味線の数も半端じゃありません。
決して三味線屋さんの展示会ではありませんが、壮観です。




会主の胡弓独奏です。




こちらの会の打ち上げは、カラオケ禁止ですべて生伴奏。
いつものことながら、ゆっくり飲んでいる暇はありませんが、民謡の会ならこうあるべきだと思います。

というわけで、怒濤の1ヶ月の第2弾も無事に終了したのでした。
第3弾に続く。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

怒濤の1ヶ月回顧その1

2014年07月15日 10時18分22秒 | 民謡・尺八・笛

前回の郷民地区大会のブログアップから約1ヶ月、毎週イベントの連続でで超多忙な日々が続き、精神的にも全く余裕が無くて、ここ数年あまりブランクの空いたことがなかったブログの投稿もストップしたままでした。
その間多少はFacebookで生存証明は発信していたので、私が何をやっていたかご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、ようやくその超多忙な1ヶ月が終わり、体力的にも精神的にも少し余裕が出てきたので、遡って少しずつブログを書こうと思います。


まずは「その1、6月14日~15日編」

石川県の珠洲民謡会の発表会に、加賀山会の一員として参加しました。
加賀山昭家元、加賀山紋さん、加賀山昭輝さん、加賀山昭知世さんという偉い先生方に混ざって私のようなペーペーが尺八吹いてきました。




実は去年の暮れに加賀山昭先生から直々に電話があって、6月に珠洲市で発表会があるから、尺八を吹いてくれないかという依頼がありました。
特に断る理由もないので、わかりましたと二つ返事をしたのですが、それが大変な苦悩のはじまりだったのです。

予定曲目のリストをファックスしていただいてびっくり。
だいたい富山県内の民謡会ですと、ほぼお決まりの曲ばかりで、楽譜から起こして・・・ということはめったに無いのですが、加賀山先生のところはご存じ石川県、知らない曲が多くてまずは尺八譜を書くところからはじまりました。
仕事の合間を見て音源や三味線譜を頼りに尺八譜を書くこと11曲、実に大変な作業でした。
この他にも加賀山先生のところは、前奏や間奏が違う曲も多くて、全部チェックして確認しました。

それなのに、ああそれなのに・・・前日の14日と15日本番の前に合わせただけで、すぐに本番の舞台へと流れていってしまったのでした。
プロなら全然平気なのでしょうが、いい加減なアマチュアの私にとっては超緊張の連続でした。


当日のセットリストです(私の担当分だけ)

・三階節
・志賀青田もどき
・輪島青田もどき
・富来青田もどき
・万才くずし
・沢内甚句
・能登麦屋節
・謙良節
・りんご節
・長者の山
・あがらしゃれ
・シャンシャン馬道中唄
・道南口説
・隠岐祝い音頭
・秋田小原節
・森本ハイヤサンカサ
・津軽タント節
・祖谷の粉ひき唄
・秋田大黒舞
・池田追分
・上げ潮太鼓
・男なら
以下、加賀山昭・紋コーナー
・七尾まだら
・珠洲酒屋もとすり唄
・恋路舟唄
・出雲崎おけさ
・能登麦屋節
・南部追分

どうですか、知らない曲が多くありませんか。
でもおかげさまで、尺八譜を書くスピードと正確さが飛躍的に進歩しました。
音を出して確認しなくても平気でロツレチが書けるようになったのも進歩かと思います。


さて、14日土曜日の顛末から。




12時に珠洲市のラポルトすずに集合ということだったので、9時半に氷見の自宅を出発します。
石川県内の能越道、のと里山海道は4月から無料になったので、楽になりました。
有料の時は、10円単位の端数があって、バイクで走るときなどは料金所の通過が苦痛でしたから。
富山県内の能越道もとっとと無料に出来ないものなのですかね・・・・

会場に着いてどこへ行けばよいのかウロウロしていると、昭知世さんが声を掛けてくださいまして、事なきを得ました。
ぱぱっとカレーを食べて、午後からはリハーサルです。
事前の準備をしっかりしていたおかげで、珠洲民謡会の方々の唄は特に問題もなくリハーサル終了。
私にとっては大変なプレッシャーの加賀山昭・紋コーナーのリハは、時間切れで翌日の本番当日の午前中にやることになりこの日は解散。

解散とはいっても、その後の食事も、ホテルの部屋もずっと加賀山先生と同じで、ずっと緊張しっぱなしでした。
なんせその昔の私の加賀山会時代は、先生はあまりにも偉大すぎて近づきがたい存在で、加えて怖い人というイメージが定着していましたら・・・
でもあれから10数年、先生も歳を取られて丸くなられました。
夜は先生は早々と就寝、息子さんの昭輝さんとはたくさん喋りました。


翌15日は本番当日。

耳栓を忘れたので、なかなか熟睡できなくて睡眠不足のまま本番に臨みます。
午前中は、加賀山昭・紋コーナーのリハです。

ぜーんぶ始めて合わせますが、何とか大きな間違いもなくリハ終了。
七尾まだらは、一生懸命音を拾って楽譜を書きましたが、何とか無事に合いました。
紋ちゃんの恋路舟唄も、音源から音を拾って書きましたが、こちらも何とかセーフ。
出雲崎おけさの笛も音源から音を拾って今回始めて合わせましたが、何とかセーフ。
まるで綱渡りですがね・・・・(^^ゞ


午後からは本番です。

午前中のリハの最中に埃か何かを吸い込んだようで、咳が出るのをこらえながらのスタートでした。
粛々とプログラムは進行して、無事大きなミスもなく終了。
はて、こんな危なっかしい尺八吹きに頼んで、加賀山先生は後悔しているのでは無かろうかと思いますが、どうだったのでしょうか。




発表会終了後の打ち上げは、ノンアルコールビールで頑張りました。
なんたって、氷見まで2時間かけて帰らないと行けないので・・・
前日の晩はしこたま飲んだので、良しとしましょう。

土曜日の朝に自宅を出てから丸2日、緊張の連続で疲れ果てて帰宅しました。
しかし、良い経験をさせていただきました。
このような機会を与えてくださった加賀山昭先生ほか皆さんに感謝感謝です。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする