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和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

ほんの少し祭り気分味わう 四つ太鼓組立(岩内)や獅子舞奉納(元村) 〈2020年10月20日〉

2020年10月20日 08時30分00秒 | 記事

 新型コロナウイルス感染症の影響で今季は神事のみの秋祭りとなっている。18日も由良や吉原、塩屋、熊野、土生、切目などで例祭の神事が執り行われたが、熊野では岩内若中が担ぎ棒など新調した四つ太鼓を組み立て、切目では獅子の布を新調した元村区がお披露目も兼ねて獅子舞を奉納するなど地元民らはほんの少しだが祭り気分を味わった。

 切目祭 切目王子神社(元村、上道、西ノ地、高垣区)と中山王子神社(島田区)でそれぞれ行った。例年は神社で獅子舞を奉納したあと、御輿、屋台、子ども屋台(みこし)がお旅所の切目浜へお渡り。途中の切目橋上ではのぼり差しや切目王子神社の元村、上道、中山王子神社の島田の3台の屋台がせり合うなどにぎわうが、今年は神事のみの寂しい例祭に。そんな中、獅子の布を新調した元村区は、お披露目も兼ねての獅子舞奉納を企画。拝殿前で平野聖翔宮司が獅子舞の清め払い式を行ったあと、地元青年団が獅子舞を奉納した。新型コロナウイルス感染症対策で通常より短い10分程度の短縮バージョンの舞となったが、周辺は笛や太鼓の音色に包まれ、氏子らはひとときの祭り気分を楽しんでいた。奉納を見守った玉置克彦区長は「区民の協力のおかけで新調できたので、コロナ対策を講じて皆さんに披露したかった。コロナ禍の中、寂しい秋祭りとなったが、ほんのひと時ですが笛や太鼓の祭り囃子が響き祭り気分を楽しんでもらえたのでないか」と話していた。
 岩内若中 四つ太鼓の長さい棒と太鼓、乗子の衣装、若中のやっこを新調した。例年なら秋祭りはこの日が本番。一切の余興が中止となったが、若中は念願の新調に喜びいっぱい。真新しくなった四つ太鼓でパフォーマンスできることを心待ちし、コロナ終息と来年こそは祭礼が従来通り実施されることを強く願った。
 若中は平成14年に四つ太鼓を導入。長年にわたる利用で長さい棒、太鼓とも老朽化が激しく、乗子の衣装、若中のやっことも古くなっていた。区が一般財団法人自治総合センターの助成事業を活用し、約250万円をかけてこれらの祭具一式を新調した。真新しくなった2本の長さい棒は長さ約5メートル。若中の要望で以前のより60センチほど長くなり、外枠から先端にかけて3人が担げるようになった。乗子の衣装は4着、若中のやっこは20着を購入。この日、地区集会所に若中ら30人が集まり、四つ太鼓を組み、乗り子や若中らは新しい衣装を着て記念撮影した。
 小学2年から乗子を務め川口虎眞君(野口小6年)は「今年最後なので四つ太鼓に乗りたかったが、新しい衣装を着れてうれしい」と笑顔。大年の薮本聡さん(52)は「祭りができなかったのは残念だが、早くコロナが終息して滞りなく祭りができることを心から願っている。来年は2年間の思いを込めて祭りを大成功させたい」、区長の木戸地俊彦さん(63)は「念願の新調。来年は目一杯担いでほしい」と話した。


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御坊市 文化賞に柏木征夫(前市長)吉田擴(前会頭)両氏  市勢発展、地域振興に多大の功績 〈2020年10月18日〉

2020年10月18日 08時30分00秒 | 記事


柏木征夫氏

吉田擴氏


 令和2年度御坊市文化賞に前市長の柏木征夫氏(79)=薗=と、前御坊商工会議所会頭の吉田擴氏(77)=ヨシダエルシス(株)代表取締役会長、藤田町吉田=の2人が選ばれた。柏木氏は7期28年間にわたり市長を務め、市政発展や生活文化振興に多大な功績を残した。吉田氏は5期15年間にわたり御坊商工会議所会頭を務め、地域経済発展や地域振興に大きく貢献した。表彰式は11月2日午前10時30分から市民文化会館で行い、三浦源吾市長から賞状と記念品が贈られる。今年で45回目。今回を含めて受賞者は77人、27団体。
 
 柏木征夫氏 平成4年6月に市長に初当選し、今年6月に退任するまで7期28年間務めた。「ぶれない、かたよらない、しがらみのない」市政運営を信条に県や国と連携して御坊工業団地造成や企業誘致、日高港整備等を進め、中核都市としての基盤を築いた。市内幹線道路や農免道路等を計画的に整備し、安全性と利便性の向上を図るとともに地域特性や資源を生かした均衡ある発展を目指し産業や観光振興等にも尽力。
 御坊総合運動公園や日高川ふれあい水辺公園など交流拠点施設の整備、農業集落排水事業や公共下水道事業など生活環境整備、島団地建て替え事業、津波避難タワー建設、湯川中改築事業、市内全域での学校給食実施、学校耐震化や空調整備、国体やねんりんピックの成功、ひだか病院の施設整備や日高看護専門学校の開校など数多くの事業を手がけ、市政発展と生活文化の振興に貢献した。
 柏木氏の話 28年間市長として常に市民との信頼関係を大切に考え、取り組んでまいりました。今回の受賞は私一人の力ではなく、ご理解ご協力いただいた市民の皆様のおかげと大変感謝しています。これからも生まれ育ったふるさと御坊を大切にし、市政の発展を願っています。
 吉田擴氏 平成16年から令和元年10月まで5期15年間、御坊商工会議所会頭を務め、市街地中心商店街振興をはじめ、地域観光振興、企業誘致促進、会員拡充、組織力強化などに力を入れ、地元産業界の振興発展に尽力。地域経済と商店街活性化の起爆剤として商工祭を復活させ、地場産業の木材を活用した若手技術者人材育成支援事業、御坊JAPANブランド支援育成事業、日高港振興事業など数多くの事業を推進。
 平成19年から始めた「きのくにロボットフェスティバル」は毎年多くの子供たちが参加し、全国規模の大会に成長させ、情報発信拠点として商店街に開設した寺内町会館では幅広い御坊の魅力をPR。宮子姫顕彰会長、みやこ姫よさこい祭り実行委員長、和田勇顕彰会長も務めるなど地域商工業の発展、地域振興など幅広い分野で多くの功績を残した。平成25年春に旭日小綬章を受章。
 吉田氏の話 御坊商工会議所会頭を15年務めさせていただき、皆様のご協力のもと商店街活性化や地域振興に向け様々な事業に取り組むことができました。この度の受賞は商工会議所の皆様をはじめ、これまで支えていただいた皆様のおかげと大変感謝しています。これからも地域発展のため尽力していきたい。


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御坊市総合計画 基本構想素案発表 〈2020年10月17日〉

2020年10月17日 08時30分00秒 | 記事


「笑顔と活力あふれる御坊」へ(写真は市街地)


 御坊市は16日、第5次総合計画(令和3年度~12年度)の基本構想素案を発表した。将来像に「人と自然が調和し、笑顔と活力あふれる御坊」を掲げ、まちづくりの基本的な考えや基本方向を明示した。25日まで市民から意見を募集し、必要に応じて修正した上で28日に開く審議会に諮問、12月議会で議決を求める。基本構想に基づく基本計画は年明けにまとめ、事業計画や実施計画とあわせて今年度末に策定する。

 基本構想は市の将来像や今後10年間のまちづくりの方向を示すもの。平成27年の人口2万4801人に対し、令和12年度の将来人口は2万1028人に設定した。現行の第4次計画と同様にマイナスの将来人口に設定したが、企業誘致や子育て環境の充実、御坊の魅力を高め、発信することなどで転入増加と転出抑制を図り、国立社会保障・人口問題研究所の推計値2万476人よりも多い目標値とした。
 将来像は、豊かな自然と歴史や伝統ある文化に育まれたふるさとに愛着を持ち、誰もが安全で安心して快適に笑顔で暮らせるまちなどを目指そうと「人と自然が調和し、笑顔と活力あふれる御坊~みんなで創る、安全・安心のもと健康でいきいきと暮らせるまち」と定めた。
 まちづくりに共通する考え方として現行計画を踏襲した「パートナーシップによるまちづくり」「人権尊重のまちづくり」「自然と共生するまちづくり」に加え、新たに「愛着と誇りを持てるまちづくり」を盛り込んだ。市民アンケート調査で「まちに愛着を感じる」と答えた人が6割あり、市民ワークショップでも同様の意見が多かったことから、これを強みと捉え、さらに伸ばすために「愛着と誇りを持てるまちづくり」を大きく掲げた。
 今後のまちづくりの基本方向として三浦市長が選挙公約の一丁目一番地に掲げた「市民安全の確保」をはじめ「教育・文化の振興」「福祉・保健・医療の充実」「産業の振興」「都市基盤の整備」「計画実現に向けて」の6本柱を掲げた。
「市民安全の確保」は災害による犠牲者ゼロを目指し、市民の生命と財産を守る体制づくりの推進、安全で安心して暮らせる環境づくりなど。「教育・文化の振興」は子供たちがいきいきと学べる環境づくり、家庭・学校・地域が連携して子供を育む環境づくり、市民が芸術や文化に親しめる環境づくりなど。
「福祉・保健・医療の充実」はすべての市民が地域共生社会の中で安心して暮らせる地域づくり、安心して子どもを生み育てられる環境づくり、住み慣れた地域でいきいきと暮らせる環境づくりなど。「産業の振興」は基幹産業として農業がまちを支える環境づくり、時代とニーズに合った魅力ある商業環境づくり、自然や地域資源を生かした観光づくりなど。
「都市基盤の整備」は交流と連携を支え、まちの発展につながる環境づくり、快適で安心して暮らせる環境づくり、豊かな自然を守り育て次代に引き継ぐ環境づくりなど。「計画実現に向けて」は愛着と誇りを持てるまちづくり、多様な連携と交流によるまちづくり、パートナーシップによるまちづくりなどを挙げた。


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切目川河川改修で古屋地内の護岸工事に予算計上 〈2020年10月16日〉

2020年10月16日 08時30分00秒 | 記事


 予算が付き工事が着手される現場


 国の防災・減災対策等強化事業推進費の今年度第2回の配分が決まり、県が印南町の切目川で進めている河川改修工事で取り組む共栄地内(古屋、宮ノ前)の工事が認定され、8000万円(国費、県費各4000万円)の予算が付くことになり、近く着手する。地元の要望もあり、日裏勝己町長が予算確保に向けて二階俊博・自民党幹事長に強く要望していたもので、二階幹事長との太いパイプを生かしての日裏町長の要望・陳情活動が実を結ぶ形となった。
 切目川河川改修工事は、昭和63年の台風で171戸が浸水(うち床上浸水40戸)したのをはじめ大雨時に小規模な田畑などの浸水被害が出ているため河川周辺の田畑や民家への浸水被害を防ごうと切目川ダムの完成を前提に、平成4年から河口~羽六橋間約6・5キロを対象に着手。当初の総合流域防災事業に加えて平成23年9月の台風12号で被害が出たことを受けて1・9キロの区間を災害関連事業でも取り組むなど切目川の安定した川の流れを維持するため河川整備計画に基づいて進められている。
 今回予算が付いた工事箇所は共栄橋~上角橋間の約1キロで主に川幅を広げる。工事着手に向けて用地買収などを進めていたが、今年度に入って地元関係者と合意形成が図られたことから今年度第2回の防災・減災対策等強化事業推進費に認定された。同費は近年、激甚な災害が頻発していることを踏まえ、国民の安全・安心の確保をより一層図るため、年度途中に緊急的かつ機動的に実施する防災・減災対策の強化を行う公共事業に配分する予算。第2回の配分事業は近畿地方整備局管内では切目川を含め4事業。
 切目川の事業は推進費の事前対策・減災対策で認定を受けたもので、推進費を活用し、今年度は河道の掘削や護岸工に取り組む。予算が計上されたことに日裏町長は、尽力してくれた二階幹事長に礼を述べ「念願の工事が着手されことはうれしい限り」と喜ぶとともに、同区間の工費は5億円程度かかると見られることから「今後も関係機関に強く要望するなど予算確保に努めたい」と話している。
 二階幹事長からも報告があった。


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初の体験型修学旅行受け入れ  御坊、美浜、日高で中学生(和歌山市)が体感 〈2020年10月15日〉

2020年10月15日 08時30分00秒 | 記事

 御坊市、美浜町、日高町が14日、初めて体験型修学旅行を受け入れた。昨年8月から1市5町の官民が一体となって体験型観光推進の新組織設立を目指している中、関係者間の連携で今回の受け入れが実現。この日、和歌山市立日進中学校3年生199人が、ハーバリウムや黒竹民芸品などを作る体験メニューに挑戦して楽しんだ。
 日進中では新型コロナウイルス感染拡大の影響から、今回は県内での修学旅行を検討しており、日高振興局は3町で体験メニューを組めることを旅行会社にPRして実現。14、15日に計画していたうちで、日高地方は14日に組み入れた。同校関係者によると、急きょ大人数を受け入れられるところをと思っていたところに、分散してさまざまな体験型修学旅行ができる日高地方に注目したという。
 御坊市民文化会館では33人が、御坊市湯川町財部でハーバリウムサロン「香華」を経営している香華千晶さんらの指導で、ハーバリウム作りを体験。生徒らは、3種類の中から好きな形のボトルを選び、ピンセットを使ってセンニチコウやアジサイ、カスミソウなど色鮮やかな花材をボトルの中に入れ、ハーバリウム専用液を流し込んでオリジナル作品を作った。
 初めて体験したという井上凪君は「テーマは虹で、赤や青、紫色の花材を層になるよう入れた。完成品は家で飾りたい」と話した。
 日高町農村環境改善センターでは黒竹民芸品作りに63人が参加。(有)金崎竹材店の金崎弘昭さんが100年続く黒竹製品作りの歴史や工程などを紹介し、新商品開発の必要性など伝統を守る今後の展望を話した。この後、生徒は産品販売所「原谷黒竹工房ぴかいち」(金崎まゆみ代表)メンバー4人から教わりながら、黒竹の菱形花入れ作りに挑戦し、針金に小型の黒竹を一本一本、丁寧に通し、作りあげた。
 伊藤奏さん(15)は「高さをきれいにそろえるのは難しかったが、体験することはおもしろい。歴史を学べたし、工程など製品になるまで苦労があるのだと感じた」と話した。
 このほか、美浜町は旧三尾小学校でシーグラスボールペン作りに32人と、アトリエビアンコで流木を使ったウエルカムボード作りに36人が取り組んだ。
 日高振興局は、今回の受け入れを広域連携による体験型観光推進の取り組み成果の一つに掲げており、来年4月に官民で推進協議会を設け、6年間の移行期間の後、民間組織で自立・黒字化を目指す方向性を打ち出している。同局企画産業課は「協議会設立に向け、広域で体験メニューやプログラムなどを検討していたのが、今回、急きょ受け入れられた。これを足がかりに体験型観光を推進したい」と話している。


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市議会定数特別委 4人が2削減、現状維持は1人 本会議採決は賛否拮抗か 〈2020年10月14日〉

2020年10月14日 08時30分00秒 | 記事


 委員会は定数2削減が態勢占める


 御坊市議会議員定数等調査特別委員会(田端卓司委員長)は13日に開き、現行定数14について委員の最終意思を確認した結果、委員長を除いて4人が2削減、1人が現状維持だった。この内容を後日、向井孝行議長に報告し、議会運営委員会または全員協議会での審議を申し入れる。定数削減の条例改正案がいつ提案されるかは未定だが、議会全体では賛否は拮抗していると見られ、どちらに転ぶかは流動的だ。
 
 委員会は昨年3月議会で設置されたあと、市民アンケート調査を行ったり、委員個別に聞き取り調査を行うなど定数問題、議会改革について議論してきた。削減派が多数を占める定数問題では「議論は出尽くした」とする削減派と「時間をかけて議論すべき」との委員長との間で議論は堂々巡り、平行線を辿ってきたが、委員会設置後1年半を経過した中で、委員の意思を最終確認した。
 削減に賛成の西本和明、平井俊哉、山田勝人、松本隆史の4委員が2削減を表明。西本委員は「12人に減らしても議会活動は十分できるし、委員会運営なども問題ない」、平井委員は「私の答えは12人。奇数の定数は頭にない」、山田委員は「人口減少や行革、将来の市町村合併」を削減理由に挙げ、松本委員は「市民アンケー調査結果を重く受け止めた」と述べた。
 一方、松屋久紀副委員長は現状維持を表明。「定数が多い方が、多くの人が政治参画できる」とした。田端委員長は進行役のため、意思表明しなかったが、これまでの経緯から定数削減には反対の立場で、委員会としては4人が2削減、2人が削減反対の構図。
 この結果を後日、向井議長に報告し、議員定数等が所管の議会運営委員会での審議、または全員協議会で議論を申し入れる。報告内容は再度、委員会を開いて確認するため、議長への申し入れは11月になりそう。削減派は議運または全協の結果次第で、2年前と同様に有志による議員提案も視野に入れており、決着の場は本会議での採決。早ければ来年3月議会での提案が想定される。
 2年前の平成30年12月議会に議員提案された定数14を2削減する条例改正案は賛成5人、反対7人の反対多数で否決された。翌年1月に市議選があり、数人の議員が代わったほか、前回反対から今回は賛成、逆に前回は賛成から今回は反対に変わった議員もいる。いまのところ議長を除いて削減反対派が賛成派を若干上回りそうだが、1人動けば情勢は変わるため流動的。
 委員会は今後、議会改革について議論を深め、12月議会での中間報告を予定している。


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おんぱく2020結果 コロナ禍でも満足度97% 〈2020年10月13日〉

2020年10月13日 08時30分00秒 | 記事


心地よいひとときを提供した西山ウォーキング


 9月12日から27日まで16日間にわたり御坊・日高全域を舞台に開催した地域活性化イベント「御坊日高博覧会(おんぱく)2020」の開催結果がまとまった。新型コロナウイルスの影響で規模を縮小、プログラムも大幅な変更や制限を余儀なくされるなどの逆境をはねのけ、参加者の満足度が昨年を上回る97%を記録するなどコロナ禍でも大成功を収めた。

 結果報告会は10日、御坊市小竹八幡神社前の旧酒蔵「伊勢屋ガレージ」で開き、実行委員会メンバーやパートナー(プログラム実施者)ら30人が参加した。谷口光委員長のあいさつのあと、事務局の藏光俊輔さんが報告した。
 6回目となる今年は当初、9月26日から10月31日まで36日間にわたり開催する予定だったが、コロナの影響で期間を短縮した。実行委員会では感染予防対策へ独自のガイドラインを策定。各パートナーも国や県のガイドラインにのっとって万全の感染予防対策を講じてプログラムを実施した。プログラムはインターネットを使ったオンラインプログラムや近場旅などコロナ禍のなかでも楽しめる催しやコロナ禍だからこそ生まれた企画などバラエティー豊かなラインナップで提供。コロナ禍で閉塞感漂う日々のなかに、参加者と地域に元気と笑顔を届けた。
 今年は予定した37プログラムのうち、34プログラムを実施。満足度はコロナ禍のなかでも大満足81%、満足16%の合わせて97%を記録し、昨年を1%上回った。コロナ禍で各プログラムとも参加人数を制限、参加者数を少なく見積もっていたものの、実施した34プログラムのうち、6プログラムが満席、11プログラムで定員を上回ったため増席するなど好評。近場旅などマイクロツーリズム分野は6プログラム、食分野は3プログラム、0円企画分野は4プログラム、地域・文化分野は8プログラム、ワークショップ分野は5プログラムで満席(増席)に達した。参加者は地元日高地方からが84%で、年齢別では50代以上が57%を占めた。
 結果報告のあと、パートナー一人ひとりが今開催を振り返り、良かったことや課題、思い、次回への意気込みなど語った。
 谷口委員長は「思ったよりたくさんの方に来ていただいた。コロナの影響で規模を縮小し、実施できないプログラムや大幅に変更した企画もあったが、知恵を出し合ってやれるべきことをやった。参加者の満足度も昨年を上回り、コロナ禍でも大成功を収めることができた」と話した。
 この日、来年は県で開かれる「国民文化祭」に合わせて10月30日から11月21日の23日間の日程で開催することも報告した。


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熊代氏(美浜町)に瑞宝双光章 〈2020年10月11日〉

2020年10月12日 08時30分00秒 | 記事


「みなさんに支えていただいた」と熊代眞一氏


 警察官や消防士、自衛官など危険性の高い業務に精励した人に贈られる第35回危険業務従事者叙勲の受章者が決まった。日高地方からは唯一人、警察功労で瑞宝双光章に、美浜町和田1783の4、元県警部の熊代眞一氏(72)が選ばれた。警察業務に献身的に務め、県民の安心、安全に尽力した。国が実施する伝達、拝謁は新型コロナウイルス感染状況を踏まえ検討中。県下の受章者は33人で、今回を含めて918人となった。

 熊代氏は那智勝浦町出身。高校卒業後、昭和42年4月に県警察官を拝命。その後40年以上の長きにわたり、主に交通・警務畑で活躍。常に地域住民とのコミュニケーションを心がけ、信念は「地域の人に沿った仕事」。剣道4段。
 田辺署を振り出しに、北、橋本、湯浅、有田、新宮、御坊署では通算7年勤めた。昭和58年に警部補になり、平成21年に湯浅署を最後に退職した。
 御坊署勤務のころ、暴走族の活動が盛んで、夜間の呼び出しは当たり前。細かく取り締まりや交通規制を行った。検挙、逮捕したほとんどが少年だったことから、その子らが大人になり、偶然会ったときは今でも話をするといい、人づてに「お世話になった」と言っていたのを聞くとうれしいという。
 新宮署では本宮の幹部交番に勤務。土地柄もあり、転落、山岳事故、遭難者の捜索が多く、30~40メートル下の谷底に車が落ち、救助のため、真冬の川に潜ったこともあった。
 有田署では、有田市を中心に発生したコレラの影響で、独居老人や母子家庭、漁業関係者を中心に訪問し、対策や予防措置を徹底的に呼びかけて回った。
 警務課は「縁の下の力持ち」と話す。留置所の管理や被疑者の処遇改善、職員教養や採用、福利厚生関係など仕事のしやすい環境になるよう尽力した。剣道や逮捕術の指導にも力を注いだ。
 熊代氏の話 上司、先輩、同僚、部下、そして家族に支えていただき、無事勤めてこられた。地域の人にも大事にしていただいた。ありがたいです。


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由良町 文化賞に横浜の獅子舞保存会 長年の伝承活動を評価、後世へつなぐ 〈2020年10月10日〉

2020年10月10日 08時30分00秒 | 記事

県民俗芸能祭で披露した横浜の獅子舞(写真は平成29年)


 令和2年度由良町文化賞の受賞者が発表され、文化賞に横浜の獅子舞保存会(串本義一代表)が決まった。県無形民俗文化財の獅子舞を地元の神社で奉納するなど、長年にわたり祭りの伝承に力を注ぎ地域の文化向上や発展に尽力したことが高く評価された。功労賞、奨励賞の該当はなく、今年度の受賞者は同会だけ。表彰式は11月3日に役場で開く。
 横浜の獅子舞は昭和38年3月に県無形民俗文化財に指定され、39年1月に保存会を発足し、現在会員は約30人。
 古くから、地元の宇佐八幡神社秋季例大祭に奉納され、二段立ち(肩車)をする所作が大変珍しく、地元では「野遊勇(のべいさみ)の舞」と呼ばれ、「牡丹見(ぼたんみ)の舞」「うたたねの舞」「遠見(とおみ)の舞」の三小曲からなる。
 起源は江戸時代初めに長崎から伝わったとされ(伊勢神楽の系統など諸説ある)、毎年、10月の第3日曜日にとりおこなわれる同神社の例大祭で奉納されている。
 特徴は、笛、太鼓、カンコロ(締め太鼓)、チャミセンの囃子に合わせて約50分間かけて舞う雄壮なもの。獅子舞は乱獅子に似た曲から入り、牡丹の花に戯れる「牡丹見の舞」、眠りにつく獅子が虻を追い払う「うたたねの舞」、大きく伸び上がってあたりを警戒し遠くを眺める「遠見の舞」で、華麗な演技が古くから受け継がれている。
 秋祭りが近づく9月中旬から約1カ月かけて練習し、10月に神社で奉納。太鼓、カンコロ、チャミセンは小学生、獅子舞は高校生や青年が担当し、毎年見物客を楽しませている。
 近年では、ねんりんピック紀の国わかやま2019に伴い同町で開催のウオークラリー交流大会、平成29年に行われた県の減災対策事業・由良港防波堤整備事業起工式で披露したほか、県民俗芸能祭に2度にわたって出演し、伝統芸能の発信と同町のPR活動を積極的に行っている。平成6年には同町文化功労賞を受賞。
 串本義一代表(56)は「伝承していくことが大事と考えます。子どもが少なくなる中、獅子舞が後世に残るようつなげていければ。この度の文化賞受賞はありがたく、皆で伝承し、祭りで地元を盛り上げ地域に貢献していきたい」と話した。


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15年後見据え県立高校再編整備へ 県教委、紀中エリアでも懇談会 〈2020年10月9日〉

2020年10月09日 08時30分00秒 | 記事

紀中エリアの懇談会。答申では、15年後の紀中全体での必要学級数は25学級程度、うち普通科は18学級程度とされている


「これからの県立高校の在り方について~高校が地域とともに持続可能な存在であるために~」とのテーマで県教育委員会から諮問を受け、第6期きのくに教育審議会は去る8月、5回に渡る審議の末に答申を取りまとめた。内容は、県の高校教育の本質的課題を指摘し、今後15年間でなすべき方向性を示すもの。その答申をもとに県教委は先月27日から、今後の県立高校の在り方を広く説明し多方面から県民の意見を聞こうと、5エリアで地方別懇談会を順次開催している。7日夜は有田川町のきびドーム文化ホールで紀中エリア(日高・有田・海草地域)懇談会を開き、集まった各県立高校の同窓会やPTA、教員、地域の人ら100人から意見を聞いた。

 はじめに宮崎泉県教育長が「子ども一人一人が夢や希望、適性をもっと実現できる教育システムを備えた学校をつくっていかなければならない」とあいさつ。
 県教委の清水博行教育企画監は、答申の概要を説明した。▽4学級以下の県立高校は15年後には現在の10校(34%)から20校(69%)に倍増し、高校の活力や多様性引いては魅力が低下して生徒が地域外の高校へ流出。結果、地域と県立高校がともに疲弊していく懸念があること▽学校の活力や環境、条件の観点から、1学年6学級程度の学校規模での再編整備が必要なこと▽和歌山市周辺に普通科高校を4校と工業・商業・総合学科の拠点校を各1校、それ以外の地域では各市域に普通科高校を1校、工業・商業・農業が専門的に学べる学校は紀北・紀南に各1つとし、現在29校ある県立全日制高校が20校程度(およそ3分の2)になるイメージ▽紀中エリアでは普通科高校3校を各地域に整備し、ほかに普通科と専門学科の併設校や総合学科と専門学科の併設校に再編成すべき▽高等特別支援学校の新設と「学び直し」に特化した学級の設置-など解説。
 県教委では今後、この地方別懇談会ほか各県立学校長、団体等からの意見聴取を経て、年内にも再編整備実施プログラム案を作成。パブリックコメントで意見等を募った後、来年3月末を目標に再編実施プログラムを策定し、段階的に再編整備を実施していくスケジュールも示した。
 その上で懇談。会場からは「学校を存続させるとすれば、地域に協力者がどれほどいるかを把握したい」「再編の必要性は分かるが、地域に学校がなくなれば地域が衰退するのではと心配」「各校に今ある良い面を、再編の要素として取り入れてほしい」「地域の過疎対策としてぜひ分校の存続を」「私立高校との兼ね合いは?」「小規模校には小規模校なりの優れた点がある」など次々と意見や質問が出された。新型コロナウイルスの感染が拡大するなかまとめられた今回の答申は、ICTを駆使した教育の可能性にも言及していること等から「審議の時期が1年違えば提言内容が違ったと感じている」との声も。
 地方別懇談会は、これまでに紀南(東牟婁地域)、紀北(伊都・那賀地域)で開催。8日に紀南(西牟婁地域)。最終回和歌山市エリアは12日に行う。


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