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「印南漁民顕彰の日」に合わせ献花式 かつお節考案3人の偉業しのぶ  〈2020年10月6日〉

2020年10月06日 08時30分00秒 | 記事


顕彰碑、PR塔が建つ聖地で3人をしのび偉業たたえる


 印南町文化協会(坂下緋美会長)は4日「江戸時代・印南漁民顕彰の日」に合わせて、印南漁港の印南浜公園に有志でつくる「江戸時代・印南漁民『顕彰碑』建立会」が建立した顕彰碑前で献花式を行い、かつお節製法を考案、全国に製法を伝えた印南漁民3人をしのび偉業をたたえた。

 顕彰の日は、土佐で活躍し、かつお節を考案したとされる角屋甚太郎、江戸中期に鹿児島県枕崎市にかつお節製造方法を伝えた森弥兵衛、江戸後期に千葉県や静岡県へ製造方法を伝えた印南與市(通称・土佐與市)の3人の偉業を町民はじめ広く知ってもらい後世に伝えようと平成27年に顕彰碑が建立されたのを機に28年に角屋甚太郎の命日である10月4日に制定した。
 献花式には坂下会長をはじめ、日裏勝己町長、平尾潔司教育長、角屋甚太郎の子孫で13代目にあたる久保田英介さんら20人が出席。坂下会長は経過説明で、小谷緑草氏や要海正夫氏、平尾茂雄氏、塩路武男氏(いずれも故人)らの名を上げ、かつお節発祥の地は「先人の皆さんの研究のたまもの」と感謝し「この地が、かつお節に関係する皆さんの心のふるさと聖地になればとてもうれしい」と期待を寄せた。
 出席者が顕彰碑に献花し、日裏町長は「印南町ではかつお節は作られていないが、伝えられたそれぞれの地域が名だたる名産地と成長されていることは、この上もない喜びであり、我々印南町民の誇りでもある。印南町が『かつお節発祥の地』であることを全国に発信していくとともに、先人の勇気ある開拓者精神に負けないよう一層努力する」と誓った。
 坂下会長が般若心経を唱える中、出席者が焼香し3人をしのぶとともに偉業をたたえ、最後に顕彰碑と、御坊ライオンズクラブが創立25周年記念事業で平成3年に立てた「かつお節発祥の地」のPR塔をバックに全員で記念撮影した。


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