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初の体験型修学旅行受け入れ  御坊、美浜、日高で中学生(和歌山市)が体感 〈2020年10月15日〉

2020年10月15日 08時30分00秒 | 記事

 御坊市、美浜町、日高町が14日、初めて体験型修学旅行を受け入れた。昨年8月から1市5町の官民が一体となって体験型観光推進の新組織設立を目指している中、関係者間の連携で今回の受け入れが実現。この日、和歌山市立日進中学校3年生199人が、ハーバリウムや黒竹民芸品などを作る体験メニューに挑戦して楽しんだ。
 日進中では新型コロナウイルス感染拡大の影響から、今回は県内での修学旅行を検討しており、日高振興局は3町で体験メニューを組めることを旅行会社にPRして実現。14、15日に計画していたうちで、日高地方は14日に組み入れた。同校関係者によると、急きょ大人数を受け入れられるところをと思っていたところに、分散してさまざまな体験型修学旅行ができる日高地方に注目したという。
 御坊市民文化会館では33人が、御坊市湯川町財部でハーバリウムサロン「香華」を経営している香華千晶さんらの指導で、ハーバリウム作りを体験。生徒らは、3種類の中から好きな形のボトルを選び、ピンセットを使ってセンニチコウやアジサイ、カスミソウなど色鮮やかな花材をボトルの中に入れ、ハーバリウム専用液を流し込んでオリジナル作品を作った。
 初めて体験したという井上凪君は「テーマは虹で、赤や青、紫色の花材を層になるよう入れた。完成品は家で飾りたい」と話した。
 日高町農村環境改善センターでは黒竹民芸品作りに63人が参加。(有)金崎竹材店の金崎弘昭さんが100年続く黒竹製品作りの歴史や工程などを紹介し、新商品開発の必要性など伝統を守る今後の展望を話した。この後、生徒は産品販売所「原谷黒竹工房ぴかいち」(金崎まゆみ代表)メンバー4人から教わりながら、黒竹の菱形花入れ作りに挑戦し、針金に小型の黒竹を一本一本、丁寧に通し、作りあげた。
 伊藤奏さん(15)は「高さをきれいにそろえるのは難しかったが、体験することはおもしろい。歴史を学べたし、工程など製品になるまで苦労があるのだと感じた」と話した。
 このほか、美浜町は旧三尾小学校でシーグラスボールペン作りに32人と、アトリエビアンコで流木を使ったウエルカムボード作りに36人が取り組んだ。
 日高振興局は、今回の受け入れを広域連携による体験型観光推進の取り組み成果の一つに掲げており、来年4月に官民で推進協議会を設け、6年間の移行期間の後、民間組織で自立・黒字化を目指す方向性を打ち出している。同局企画産業課は「協議会設立に向け、広域で体験メニューやプログラムなどを検討していたのが、今回、急きょ受け入れられた。これを足がかりに体験型観光を推進したい」と話している。


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