紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

故・西脇邦佶准尉(由良町出身)の日章旗返る 〈2016年12月21日〉

2016年12月21日 08時30分00秒 | 記事

故・邦佶さんの日章旗を手にする杉本会長、西脇さん、
畑中町長(右から)


 太平洋戦争に出征し昭和19年10月16日にニューギニアで戦死した由良町出身の陸軍准尉、西脇邦佶さんの遺品・日章旗が見つかり、19日に由良町役場で日高郡遺族連合会関係者から邦佶さんの兄の孫、西脇公一さん(65)=里=らに引き渡された。戦死の知らせしか聞かされてこなかった遺族にとっては唯一の遺品で、亡き邦佶さんをしのぶとともに平和への願いを一層強くしていた。

 日章旗は元米兵が戦地から持ち帰り長く保管していたが、死亡後に譲り受けた家族の希望によって、戦没者の遺品返還活動に取り組む米国の団体「オボン ソサエティ」を通じ日本遺族会、県遺族連合会、日高郡遺族連合会へと渡った。
 その後、県遺族連合会副会長で日高郡遺族連合会長の杉本正博さん(73)=みなべ町=が調査し遺族が判明、畑中雅央町長らが立ち会い手渡された。
 返還には西脇さんのほか、おいの梶哲雄さん(86)=大阪市=、めいの山本一恵さん(73)=由良町江ノ駒=も出席。日章旗は縦60センチ、横80センチで、日の丸の旗に故・西脇さんへの寄せ書きがされており、70年以上経た今も保存状態は良い。
 遺族によると、邦佶さんは8男2女の10人兄姉の末っ子で、20歳ぐらいで出征したという。
 戦争で父を亡くしている杉本会長は「役場から出征の赤紙が出ているので、ここで旗を返し終わりにさせないと、との思いがあり、役場で返還させて頂いた。西脇さんの日章旗が返ったことは自分たちの遺品が戻ってきたような気持ち」としみじみ話した。
 亡き大叔父の遺品を受けた西脇公一さんは「戦後70年以上経ち、こういう機会を与えて頂きありがたい。戦死した本人も喜んでいると思います。戦死しただけしか知らされず、遺品は一つもないので大事に保管していきたい」、おいの梶さんは「戦死した人たちの遺骨のある場所さえ分からない状況の中で、遺品が我々に戻ってきて非常にうれしく思っています。送って下さったアメリカの方々にありがとうとお伝えしたい」、めいの山本さんも「これで無事に家に帰れます。亡くなった父にも報告したいです」と話した。
 郡遺族連合会によると、日章旗など戦死者の遺品はこれまで日本に戻ってきているが、大半は遺族が判明しないため返還できないことが多く、今回のように遺族に引き渡されたケースは珍しいという。


その他の主なニュース

 県高校柔道新人大会で小松涼、北田弥有、中村天音、上野麻穂選手(紀央館)優勝、全国へ

 印南町・瀧法寺、東光寺、印定寺の3寺に伝わる「愛伝説」キャラクター制作

 西日本小学生ソフトテニス大会女子個人で林李々花・畑中望来組(美浜Jr)3位

 日本ゲートボール連合功労賞に村田勲さん(池田)、朝間英子さん(印南)


第10回きのくにロボットフェスティバルに8000人来場 〈2016年12月20日〉

2016年12月20日 08時30分00秒 | 記事

ステージで実演する「EMIEW3」


 10周年を迎えた「きのくにロボットフェスティバル2016」は18日、御坊市立体育館で開き、県内外から8千人(主催者発表)が来場。国内の最先端ロボットが参加するスーパーロボットショーをはじめ、海外勢として中国が初参戦した全日本小中学生ロボット選手権、高専ロボコン全国大会上位チーム、韓国ロボットの実演があり、ものづくりの楽しさやおもしろさを体感した。

 開会式で大会名誉会長の二階俊博自民党幹事長、実行委員会長の仁坂吉伸知事、同副会長の柏木征夫市長、実行委員長の吉田擴御坊商工会議所会頭があいさつし、世耕弘成経済産業大臣や文科省幹部が祝辞を述べ、スーパーロボットショーを皮切りにスタート。
 スーパーロボットショーには、接客や案内を支援する(株)日立製作所の「EMIEW3(エミュー・スリー)」と、高度な人工知能が搭載された富士ソフト(株)の人型コミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」の2体が参加。「EMIEW3」はステージで自律歩行、コミニュケーションしながらの接客などパフォーマンスを披露し、子ども達の歓声を浴びた。「PALRO」はブースで来場者と気軽にふれあった。
 全日本小中学生ロボット選手権は県内、近畿地区、栃木県、岐阜県、島根県、徳島県、宮崎県、全国ブロックに加え、県と友好提携を結んでいる中国・山東省から選抜4チーム16人が参加。県内高校生対象の「きのくに高校生ロボットコンテスト」は8チームが参加し、熱戦を展開。アイデアや技を競った対戦に歓声が上がった。管内勢は初めて上位入賞、特別賞受賞ともに逃した。
 実行委員会は「レベルが上がってきた証拠。来年に向けて頑張ってほしい」と話した。
 4年連続で参加の韓国はソウル光云大学の「ヘルピング ベット」がステージで実演し、(株)デューロのキャラクターサービスロボットなどはブースで常設展示した。吉田実行委員長が感謝状や記念品を贈り、友好親善を深めた。
 高専ロボコンは今年の全国高専ロボコン大会優勝の香川高専、ロボコン大賞の奈良高専、近畿大会アイデア賞の和高専の3チームが全国トップレベルのパフォーマンスを披露し、会場を沸かせた。
 このほか、10周年記念事業「アイデア絵画展~わたしのアイデアロボット」の表彰式、御坊少年少女発明クラブ展、小中学生発明コンテスト展「私たちのくふう展」「わかやまの産業を支える人づくりプロジェクト展」、物産展もあった。


県内で一部競技、イベントを
初開催のロボットサミットで要望

 世耕経産相は、開会式のあいさつで東京オリンピックが開かれる2020年にロボットの国際大会「ワールドロボットサミット」を日本で初開催することを報告した。
 世界が注目する高度なロボット技術を国内外から集結させ、3分野(ものづくり、サービス、インフラ・災害対応)で計6種目に加え、ジュニア競技(19歳以下)の全7種目を実施。世界10~20ヶ国のロボット開発チームが参加予定。開催地は公募し、メーン会場は愛知県空港島大規模展示場(常滑市)に決まり、インフラ・災害対応分野の2種目は福島県南相馬市、浪江町で開く。
 世耕経産相は「和歌山で開きたかったが、条件(メーン会場面積6万平方メートル以上など)があわなかった」と話したが、実行委員会関係者は「ロボットのオリンピックといわれる国際大会だけに、県内で開催してほしかった」「一部競技、あるいは関連イベント、プレイベントを県内で開けないか検討してほしい」など要望が出た。


その他の主なニュース

 日高川町で中日選手が地元球児を指導、岡田投手らプロ選手に大喜び

 地元で二階幹事長が記者会見、世耕経産相が国政報告会

 印南町チャリティーバザーで110万円分の物品を販売

 県下実業団剣道大会で中西建設チーム(美浜町)大活躍


旧野口橋~小熊大橋間の堆積土砂掘削し大規模な川替えへ 〈2016年12月18日〉

2016年12月19日 08時30分00秒 | 記事

堆積土砂(写真右側)を掘削し、護岸(写真上部)を強化する日高川


 御坊市、市議会から強い要望のあった野口、藤田町藤井地内の日高川防災対策で、県が新たに平成29年度から3カ年計画で旧野口橋~小熊大橋間の堆積土砂を掘削し、藤井~小熊の右岸に工事用道路を新設して護岸を強化する大規模な「川替え」を実施する。野口新橋下流で行った「川替え」で一定の効果があったことから第2弾として実施。今回は10万立方メートルという大量の土砂を掘削するため、市や議会も「大きな効果が期待できる」としている。

 平成23年9月の紀伊半島大水害以降、日高川ふれあい水辺公園や藤井多目的グラウンドの浸水被害が相次いでいることを受け、市と市議会が日高川の堆積土砂しゅんせつなどの対策を強く要望。堆積土砂を除去するには多額の予算がかかるため、県はまず平成27年度に野口新橋下流で行った低水護岸の災害復旧工事にあわせて「川替え」を実施する妙案をひねり出し、堆積土砂でつくられた中州の中央部分に延長560メートル、幅30メートル、深さ約2メートルの直線の河道を設け、水がまっすぐ流れるようにした。
 その後、上流部の対応についても検討し、旧野口橋~小熊大橋間でも河川修繕に併せて「川替え」を行うことにした。大量に堆積している土砂を延長約900メートル、幅約50メートルにわたって深さ1メートルほど掘削。掘削する土砂は約10万立方メートルあり、その土砂はすべて河川修繕で藤井、小熊側護岸の川を埋め立てて新設する延長約600メートル、幅約4メートルの工事用道路に活用する。堆積土砂を取り除き流下能力を向上させるとともに、川の流れを中央部方向に寄せることで増水時の陸上部への衝撃を緩和する狙いもある。
 工事は29年度から3カ年計画で実施。29年度は秋以降に堆積土砂のうち、まず旧野口橋からの延長約400メートルについて掘削し、それを藤井の土生川河口部を起点に新設する工事用道路に活用する。あわせて河川修繕で同河口部に新たに護岸根固めブロック(1個4トン)を陸上部134個、水中部165個置き、護岸を強化する。
 30年度~31年度で残りの堆積土砂約500メートルを掘削し、工事用道路を完成させるとともに河川修繕で小熊の護岸3カ所(総延長219メートル)で崩れてきている根固めブロックの補強、補充として新たに陸上部158個、水中部100個を置く。事業費は概算で約8000万円。うち川替えにかかる費用は約5000万円。
 先日の市議会産業厚生常任委員会で執行部が県の計画を説明したのに対し、委員から「県の取り組み、市の努力を評価したい。野口新橋下流の川替えで一定の効果があったが、今回の川替えではさらに大きな効果が期待できる」と評価し、引き続いての堆積土砂対策を要望した。日高振興局は第3弾として野口オートキャンプ場、市防災センター前の堆積土砂についても同様の川替えを計画している。


その他の主なニュース

 美浜町のこじか保育園でクリスマス会

 御坊はこぶね幼稚園でクリスマスお祝い会

 印南町漁業振興協がアワビの稚貝1万6000個放流

 海上自衛隊由良分遣隊年末行事、餅つきで支援者らと交流


御坊市ふるさと納税、ネット活用2週間で1000万円 〈2016年12月17日〉

2016年12月17日 08時30分00秒 | 記事

ネット活用の「ふるさと納税」順調


 御坊市は、ふるさと納税制度を活用して御坊の魅力を全国発信しようと、インターネットを活用した大手のポータルサイト2社に事業委託し、今月1日から運用を始めた。開始2週間で寄付額は1千万円を超え、今年度目標額2千万円の半分に達した。すべての都道府県から寄付があり、返礼品はミカンやフルーツセットが人気を集めており、市のPRにつながっている。市は「今月中に目標の2千万円を達成したい」と期待している。

 ふるさと納税の寄付額は初年度の平成20年度は約110万円、21年度から26年度は年平均50万円。27年度は返礼品の対象者を拡充したことで163万円に増えたが、億単位の寄付がある自治体もあり、充実を求める声があった。これまでは「返礼品の華美な競争は趣旨にそぐわない」と、返礼品の選択制などは取り入れなかったが、柏木市長が今年5月の市長選で「ふるさと納税の積極的活用」を公約したことでインターネットを活用することにした。
 実績のある大手のポータルサイト「ふるさとチョイス」=(株)トラストバンク=と「楽天市場」=楽天(株)=の2社に事業委託。「ふるさとチョイス」は今月1日から運用を始め、「楽天市場」は8日から本格オープンした。返礼品は市内に事業所がある法人、団体、個人事業者を対象に公募し、13業者がミカンや野菜、フルーツ、菓子、魚など特産品を中心に32品を出品。寄付額は1万円、2万円、3万円、5万円、10万円、30万円、50万円のコースがあり、寄付額にあわせて好きな商品を選択できる。
 14日現在で「ふるさとチョイス」は498件、572万円。「楽天市場」は368件、440万円。2社あわせて866件、1012万円の寄付があり、目標額の半分を超えた。すべての都道府県から寄付があり、東京都218件、大阪府92件、神奈川県83件が上位を占める。地域別は関東地方が約4割、関西地方が約3割。返礼品は1万以上の寄付が対象で、寄付額の3割程度が返礼品となる。今のところ寄付額の最高は50万円。1万円の寄付額が大半で、返礼品はミカンが最も多く、フルーツセットや野菜も人気を集めている。
 市企画課は「順調なペースで本当にありがたい。確定申告の関係から12月が寄付のピークを迎えるので、年末に親戚の方が帰省された際に、ふるさと納税を利用を呼びかけていただきたい。今月中に2千万円を達成したい。あわせて出品事業者も随時募集しているので、積極的にご参加下さい」と話している。2千万円を達成すれば返礼品代や送料、手数料を除いた800~900万円が市の収入になり、子どもの教育環境の整備や、安心して暮らせる福祉の充実に活用する。


その他の主なニュース

 ジャカルタで開催の津波シンポジウムに日本高校生ら参加

 ジョン・ケンドリック杯で小串楓子さん(日高附属中)優秀賞

 日高川町の川辺簡水入野浄水場供用開始、給水料金改正等の条例可決

 「夜間はライト付けて運転を」由良町交通指導員ら啓発


日高川町が全小中校と保育所17カ所に防犯カメラ設置へ 〈2016年12月16日〉

2016年12月16日 08時30分00秒 | 記事

保育所ではドーム型カメラ(写真左上)で出入り口付近を撮影


 日高川町は、防犯カメラを活用した犯罪の抑制に向け、町内の全保育所と小中学校の17カ所に録画機能を備えたカメラを設置し、子どもたちの安全確保を目指す。保育所と小中学校の機器の形式は異なるが、いずれも外部からの出入り口付近となる場所の様子を1週間以上撮影が可能。普段は映像を視聴しないが、有事の際などに映像を確認することが出来る。

 日高川町では今年度の当初予算に約680万円を計上。保育所4園分の設置は町単独事業で、小、中学校の13校分は県のきのくに防犯カメラ設置補助事業(上限の100万円)を活用し、それぞれ各校(園)に1基ずつ設置する。
 小中学校のカメラは、校舎内から電源を引き込み、1週間分を録画できる容量があり、古いものから上書きして記録される仕組み。保育所に設置された屋外ドーム型カメラ一体型レコーダーは、小中校の約2倍の2週間分の録画が可能で、専用のソフトをインストールしたパソコンでのみLANを経由して映像を確認することが出来る。
 町内で最も園児数が多いかわべ保育所では、14日に園舎西側付近に設置。園庭側からの出入り口や駐車場付近を撮影でき、児童数が最も多く、周辺に公共施設が隣接する川辺西小では、校舎西側の出入り口付近から体育館方面の動きを撮影できるなど、いずれのカメラも外部からの侵入が多い場所に設置しており、犯罪の抑制に期待される。
 同町では昨夏、自動販売機管理会社と連携して共助型のインフラ整備を推進する一般社団法人防災・防犯自販機協会と調印を行い、同協会のシステムを導入した県内初、全国でも4番目の防犯カメラを小熊の農改センター前や南山スポーツ公園の入口に設置して運用している。同設置事業では、同設備の設置や運営費は、自販機の売り上げや協会への飲料メーカーの協力金で全額を賄っており、町(自販機設置者)の負担はゼロ。同事業と合わせて学校などへの防犯カメラの設置で犯罪の抑制などが期待される。


その他の主なニュース

 太田忠志さん(印南町)ガーデニングコンテスト入賞

 御坊市がコンビニ収納システム拡充、29年度から保育料等3税追加

 マレーシア生徒が日高高校訪問、英語で国際交流深める

 御坊中央LCが日高川町高津尾の県道沿いに交通安全啓発の大看板新調


ふるさとのお盆の思い出絵画コンクールで川神茜音さん(日高中)最優秀賞 〈2016年12月15日〉

2016年12月15日 08時30分00秒 | 記事

川神さんの作品「アンケートに答えるおじいちゃん」


 (株)日本香堂主宰、朝日学生新聞社後援、2016年度「ふるさとのお盆の思い出絵画コンクール」で川神茜音さん(日高中3年)の作品が中学生部門で最優秀賞に選ばれた。全国の小中学生、国外の日本学校の小中学生を対象に実施しており、今回で16回目。これまで延べ70万点が出品されている大規模なコンクールで、川神さんは「ずっと出品していただけにようやく受賞でき、うれしい」と喜んだ。表彰式は来年3月25日、東京都のフジテレビで行う。

 子どもたちにお盆などふるさとで過ごした思い出を絵画にしてもらう目的に開いており、日本の美しい風景を描くことで知られる、長野県諏訪市出身の画家・グラフィックデザイナーの原田泰治氏が審査委員長を努める。今年は全国から小中合わせて6万5135点の応募があり、小学低学年、小学高学年、中学の3部門で82点が入賞作品に選ばれた。
 川神さんは同コンクールに小学3年生頃から出品し、昨年は努力賞を受けての今回の挑戦。作品タイトルは「アンケートに答えるおじいちゃん」で、モデルは師の阪本さん。イスの上でアンケート用紙に答えを書き入れる様子を描いたほか、水彩画で服や顔などの陰影も丁寧に描写した。
 足の角度や姿勢が難しかったという川神さんは「全体のバランスや雰囲気を出せたのが良く、自分なりにうまく描けた。今回初めての最優秀賞でうれしい」と笑った。
 川神さんの作品は来年3月25日から4月9日までフジテレビジョン本社屋1階シアターモールで開く同コンクール子ども絵画館inお台場での入賞作品発表展覧会で展示される。
 川神さんは示現会正会員、阪本由捷さん=御坊市藤田町吉田=の絵画教室に小学2年生のころから通い始め、MOA美術館中紀児童作品展で2回全国銅賞、灯台絵画コンテストで金賞を受けるなどさまざまなコンテストで入賞を果たしている。
 阪本さんは「川神さんは対象をしっかりととらえ、高いデッサン力がある。物の質感を出したり、明暗を描く、表現力にも長けている」と絶賛している。


その他の主なニュース

 日高町海外観光客誘致委の活動実り来年2月ベトナム小中学生ら来町へ

 子孫繁栄に願い込め日高川町・紀道神社に氏子が絵馬と干支の書を奉納

 県中学生ソフトテニスインドア大会で印南の川村・大原組、山﨑・川村組が準V

 御坊市人権標語入選作品決まる


東京で開催の「地域伝統芸能まつり」に御坊祭の上組が出演へ 〈2016年12月14日〉

2016年12月14日 08時30分00秒 | 記事

上組の四つ太鼓と獅子舞


 来年2月26日に東京・NHKホールで開かれる「第17回地域伝統芸能まつり」(実行委員会、一般財団法人地域創造主催、総務省、NHKなど後援)に、御坊市の小竹八幡神社秋季例祭「御坊祭」が近畿で唯一出演することが決まった。日本各地の伝統芸能が一堂に会するイベントで御坊祭は獅子舞と四つ太鼓に白羽の矢が立った。同神社氏子組の中から上組(岩渕貞実行司代表)が実演する。県内からの出演は10年ぶり2回目で、その模様は全国ネットでテレビ放映されることから伝統芸能の継承と地域活性化とともに御坊祭のPR、観光面での誘客にもつながると期待されている。

 地域伝統芸能まつりは地域の伝統文化の保存・継承、魅力ある地域づくりや地域活性化など図ることを目的としたイベントで平成12年度からスタート。これまで16回で全国169演目が披露している。今回は「妖(あやかし)~惑わされ、引き込まれ、狂わされ~」をテーマとし出演は、岩手県大船渡市の「浦浜念仏剣舞」や秋田県羽後町の「西馬内盆踊り」、広島県安芸高田市の「ひろしま安芸高田神楽」、沖縄県うるま市の「エイサー」など7演目。御坊祭は歴史的にはっきりとした由緒があり、勇壮な獅子舞と力強く威勢のいい四つ太鼓はイベントにふさわしく、演出的にも華やかなことから祭礼に詳しい関係者が注目、NHK理事や京大名誉教授、国際日本文化研究センター顧問や作家、画家ら10人の有識者による実行委員会の選考の結果選ばれた。県内からの出演は和歌山市木ノ本の獅子舞以来となる。
 御坊祭は毎年10月5日に行われる日高地方最大の祭礼。祭りの起源は定かではないが、中世に中断した後、寛永19年(1642年)に「すぐさま祭を行え」と神のお告げがあり再興したと伝えられる。現在は獅子舞や奴踊、戯瓢(けほん)踊、雀踊など奉納。歌舞伎風に化粧した男児を乗せた四つ太鼓が伊勢音頭に合わせて練り歩き、10メートル以上の大幟が力自慢の若衆によって差し上げられる。
 本番では上組の若衆ら総勢約60人が出演。出演時間は12~13分程度に限られているため、獅子舞と四つ太鼓は見せ場を短縮した形で披露し、屋台や幟差しも見せることにしている。来年1月の御坊市民文化会館でのリハーサルやNHKホールでの直前リハーサルなどで仕上げて舞台に臨む。
 12日にはNHK関係者が市教育委員会を訪れ、行司代表の岩渕さんらに出演を依頼し、本番に向けての打ち合わせを行った。当日の模様は後日Eテレで放映される。岩渕さんは「めったにないことなのでとても光栄。しっかりと練習して当日は盛り上がって、勇壮な獅子舞と威勢のいい四つ太鼓を披露したい」と意気込み、行司会の柚瀬清会長は「全国に御坊をアピールして観光にもつなげられれば」と期待を寄せている。


その他の主なニュース

 木村洪平さん(御坊市)らが小竹八幡神社へ来年のえと・酉の大絵馬奉納

 日高町の内原小学校で餅つき体験

 御坊署が年末年始特別警戒出発式

 博愛会、介護現場の負担軽減へ腰アシストロボットを管内初導入


御坊市で15年ぶりサンデー議会・一般質問 〈2016年12月13日〉

2016年12月13日 08時30分00秒 | 記事

庁舎改築で答弁する柏木市長


 御坊市議会は11日、議会の活性化、市民により開かれた議会づくりの一環で15年ぶりに「サンデー議会」を開き、一般質問を行った。通告した11人が防災、防犯対策や市庁舎改築などを質した。懸案の市庁舎(議会棟含む)改築で柏木征夫市長は平成28年度中に庁内に準備委員会をつくり、29年度に議会や市民代表から意見を聞き、3年後の31年度にも事業着手する考えを示したほか、国保日高総合病院で救急科新設を準備をしていることも明らかにした。

 庁舎改築は山田勝人議員が取り上げ「市民の安心安全を守る防災拠点として、また、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れ、誰もが安全安心して不自由なく利用できる庁舎として優先的に建設を進めていく時期に来ている」と早期着手を促した。柏木市長は「庁舎は災害時の司令塔、避難場所として重要な施設。28年度中に庁舎内で準備委員会をつくり、問題点や課題などを整理検討したい。29年度に議会や各界、市民から広く意見を聞き、1年程度かけて場所や規模などを検討して決めたい。3年後ぐらいに本格的な準備に入りたい」と3年後にも事業着手する考えを示した。
 関連して楠本文郎議員が「現在地での建て替えを進めるのか。その場合、地質調査等はやるべき」と質したのに対し、柏木市長は「あくまで私の考えを市民の皆さんに申し上げ、広く意見を聞いて決める。現在地で建て替えるなら地質調査は必要」と答えた。財政面の負担について高台や津波浸水区域外に移転する場合、国から有利な交付金があるのに対し、現在地での建て替えの場合は大半が起債となることに関しては「仮に移転するとなると(教育委員会や福祉センターなど)周辺で活動している施設も移さなければならない。必ずしも移転が良いとは言えない」と答えた。
 新庁舎は津波の緊急避難施設を兼ねて現庁舎前駐車場に建築する方針を打ち出している。建築に当たっては「地震や津波に耐えられる施設」にするのを基本に、駐車場を盛り土で高くした上に5階建て程度を建設して国が公表した最大津波高16メートル以上の高さを確保する考え。設備機械類は最上階に配置し、屋上に太陽光発電設備の導入も検討。事業費は20億円程度に抑えたい考え。平成23年度から庁舎建設基金に毎年1億円ずつ積み立て、28年度で6億円貯まっている。
 松本隆史議員は紀中地域に救命救急医療センター、救急科がないと指摘し、国保日高総合病院への設置を求めたのに対し、病院組合管理者を務める柏木市長は「1市5カ町で相談して意見を聞かなければいけない」と前置きした上で「救命救急センターはできれば整備したいが、規模が大きく難しい。まずは救急科を設置しようと、県立医大に専門医の派遣を要望しているところ」と、救急科新設の準備に入っていることを明らかにした。

新町は堀河屋野村前の空き地
防災特別委で用地購入完了報告

 開会前に防災・減災対策特別委員会(向井孝行委員長)を開き、執行部が新町地区に建設する津波避難タワーの用地購入が完了したことを報告し、場所を初めて公表した。
 タワーは、県の南海トラフ巨大地震に伴う「津波避難困難地域」の指定を受けた名屋、新町両地区に1基ずつ建設。名屋地区は市有地の名屋公園(敷地面積980平方メートル)、新町地区は小竹八幡神社近くの「堀河屋野村」前(北側)の民間所有地(677平方メートル)に建設する。
 民間所有地の購入については9月議会で公共用地先行取得事業特別会計を活用して購入費4000万円を計上。10月以降、市外在住の地権者と交渉し、11月に契約、同月末に支払いが完了したことを報告した。
 タワーは鉄骨造りか鉄筋コンクリート造りを検討し、タワー最上部の避難ステージの地上高は県が公表した基準水位の名屋地区7・8メートル、新町地区5・6メートルより高くする。29年度に地質調査や設計を行い、30年度と31年度の2カ年で建設する。総事業費は3億円以上を見込んでいる。


その他の主なニュース

 同志社CCDアルママータの塩路良一さん(御坊在住)傘寿記念コンサート

 美浜町和田の御崎神社で火焚き祭、湯煙漂う境内で獅子舞奉納

 岡田奈津実さん(紀央館高)に美術展・佐藤太清賞

 中学バレー県選抜大会で日高選抜女子が6年ぶり優勝


御坊リサイクルセンター2月操業へ 〈2016年12月11日〉

2016年12月12日 08時30分00秒 | 記事

近く完成する御坊リサイクルセンター


 大栄環境(株)=金子文雄代表取締役、和泉市=が、総事業費約40億円を投じて御坊市塩屋町南塩屋の森岡区で建設中の仮称・御坊リサイクルセンター(管理型最終処分場・中間処理施設)が20日ごろ完成する。来年1月27日に竣工式と内覧会を行うことも内定し、2月操業開始を目指す。管理型最終処分場としては県下初、埋め立て規模は県下最大。平成25年3月に県が設置許可を出し、同年10月に御坊市と同社が環境保全協定を締結している。

 施設は区が地元雇用対策や区有地の有効活用を目的に誘致。中間処理施設と管理型最終処分場は御坊総合運動公園東側の農免道路を挟んだ区有地等に建設。処理施設は廃プラスチック類等8品目を搬入し、減量化などリサイクルしやすい状態に処理して再資源化。選別能力は一日126・1トン。破砕能力は硬質系が一日146・4トン、軟質系が一日31・2トン。圧縮梱包は一日33トン。搬入エリアは紀中以南地域を中心に県内が基本。地元雇用は当初は30人程度で軌道に乗れば100人程度を見込んでいる。
 リサイクルが困難な廃棄物は最終処分場に埋め立てる。埋め立て面積は6万4958平方メートル。埋め立て容量は134万4835立方メートル。管理型処分場を採用し底や法面には遮水シートを張って浸出水の地下浸透を防ぐ。処分場内の浸出水は水処理施設で処理するなどして河川に流す。処分場は10年程度で満杯になると見られ、埋め立て終了後の土地利用は地元の意見を聞きながら公園やスポーツエリアなど活用を検討する。
 工事は埋め立て処分場の造成や雨水の防災調整池、汚染水の水処理施設、中間処理施設の建設などを行い、処分場の生命線となる遮水シート、シートの漏水検知システムの設置も終わっている。20日ごろ完成したあと、県の検査を受け、年内に県知事に産業廃棄物処理業許可申請を出す。順調に進めば2月には許可が下り、同月中の操業開始をめざす。1月27日に現地で竣工式を行い、終了後、施設の内覧会も実施する。
 市は、操業後の施設への抜き打ち検査や最終処分場遮水シートの漏水検知時の掘り起こしなどを明記した環境保全協定を同社と締結しており「協定の内容を着実に履行、遵守させるとともに、安全確保、環境保全に万全を期するように指導していく」としている。


その他の主なニュース

 書の甲子園で稲葉有咲さん(日高高)藤川未帆さん(紀央館高)初入選

 印南町真妻地区で正月の縁起物・千両の切り出し作業続く

 印南中3年生がぼうさい甲子園で優秀賞受賞、避難所運営訓練などに取り組む

 日高町区長会でチャリティーバザー見直しの意見相次ぐ


全国高校総合文化祭・書道部門で木村星来、藤川未帆さん(紀央館)県代表に 〈2016年12月10日〉

2016年12月10日 08時30分00秒 | 記事

総文祭に出場の木村さん(左)、藤川さん

  

木村さんの作品(左) 藤川さんの作品(右)


 全国高校総合文化祭・書道部門の県審査会がこのほど日高高校であり、管内から紀央館高校書道部、木村星来さん(2年)、藤川未帆さん(同)の2人が選ばれ、全国大会の切符を手にした。木村さんは2年連続、藤川さんは初めて。紀央館生が全国高校総文祭に参加するのは5年連続、県内では同校だけとあって学校関係者も喜んでいる。

 審査会には県内の高校から80点以上が寄せられ、高校の書道教諭が審査し県代表4人を選抜した。
 2年連続で県代表に選ばれた木村さんは、金農の臨書を隷書で書いた。楷書や行書とは違い、横の線を太くしたり、文字の角をきりっとするとともに、しっかりした線を出すのに苦労したという。
 藤川さんも隷書で、作品の題材は「魏霊蔵造像記」。特殊な液を使って書いたのと、通常の墨で書いた2枚の作品を組み合わせ、従来の書とは違う表現方法で挑んだ。普通の墨とは感触が違い、尖った線を書くのが難しかったそうだ。
 木村さんは「初めて隷書で書きましたが、すごく楽しかったです。失敗もありましたが、新たな発見もあり、自分なりに頑張ったと思います。昨年に続き代表に選ばれてすごくうれしい」、藤川さんも「一字一字、手本に忠実に書くことを心がけました。代表に選ばれてうれしい」と話した。
 第41回全国高校総合文化祭・みやぎ総文2017は来年7月31日から8月4日まで宮城県で開催され、全国で選ばれた高校生の書作品が展示される。


その他の主なニュース

 紀央館高生とマレーシアの学生ら交流はかる

 日高町が補正予算に介護ロボット等導入補助を計上

 管内の速度取り締まり重点路線に中(由良町)、印南両地区国道を指定

 日高川町・三百瀬元気づくりの会が25日に朝市開催