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日高川漁協の加工施設「お魚工房・日高川」売り上げ倍増で運営下支え 〈2016年12月9日〉

2016年12月09日 08時30分00秒 | 記事

一夜干しや甘露煮、ひつまぶしなどアユを使った加工商品


 日高川町松瀬、日高川漁業協同組合内の加工施設「お魚工房・日高川」が生産するアユとアマゴの一夜干しや子持ちアユなどを材料にした加工品が右肩上がりの売り上げとなり、昨年比で倍増となった。販売先は県内にとどまらず県外のホテルやレストランにも広がり、平成23年の台風12号災害以降、日高川の環境変化などが影響し、入漁料の収入が減少する中、組合の運営を下支えしている。

 日高川漁協では「日高川流域の名産品を育てたい」と、同施設で育ったアユなどを活用する加工施設「お魚工房・日高川」を5年前に整備。アユとアマゴを使った「一夜干し」の生産を始め、県優良県産品「プレミア和歌山」にも認定されたほか、町のふるさと納税の返礼品にもラインナップ。昨年6月からは、秋の美味として知られる子持ちアユや稚アユなどを原材料にした甘露煮、アユをかば焼きのタレで煮込んだ「ひつまぶし」などのレトルト加工品も開発し、販売をスタートした。
 定番となった一夜干しは、アユが年間に10万匹、アマゴが5万匹も売れる爆発的な人気商品に。一方、この1年間でレトルト商品の人気が急上昇し、「子持ちアユ」は昨年の約2500袋から倍増以上の約6000袋、「ひつまぶし」も約500袋から1200袋に売り上げを伸ばすなど、全体の売り上げが昨年に比べてほぼ倍増となった。
 地元の産品販売所はじめ、県内各地の宿泊施設や産品販売所約20カ所で人気商品として定着しただけでなく、昨年からは高知県の宿泊施設や愛媛県や三重県内のレストラン、東京・原宿の中華料理店にも提供するなど県内外で人気が高まっている。
 売り上げが急増したレトルト商品は、常温で3カ月以上、長期保存ができ、年間を通して日高川の幸が家庭で簡単に味わえると時代のニーズも追い風に。同漁協では「保存性があり、1人でも気軽に食べられることが人気に繋がっている」と分析している。
 同関連商品は、日高の土産品として贈答品などに人気が高く、アユとアマゴの一夜干しの詰め合わせは3000円から5000円、子持ちアユなどのレトルト加工品の詰め合わせが2000円から5000円で販売している。問い合わせは、同漁協内お魚工房・日高川(電話52・0224)へ。


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