瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

2011年、クリスマスには歌を歌おう♪その2

2011年12月22日 22時40分29秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
今日は冬至、吐く息が真っ白なのにも頷けるわ。
ところで今年のクリスマスは3日連休ね。
何処かへ出かけて祝おうって人も多いんじゃないかしら?
最近はイルミネーションの綺麗なスポットも増えた事だし…例えばハウステンボスなんかはどーお?うふふv
勿論家でクリスマスケーキを用意し、過すクリスマスも素敵だわ♪

第2回目に紹介するクリスマス文学は「ヘンゼルとグレーテル」!
兄のヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム、弟のヴィルヘルム・カール・グリム、ドイツ出身の2人の兄弟が蒐集した伝承話は、世界中で色んな文学の題材にされているわ。
この「ヘンゼルとグレーテル」も然り、魔女の家(ヘクセンハウス)として登場するお菓子の家を、知らない人は少ないでしょう。
ドイツ・オペラにはこの原作を元にしたクリスマス劇が有って、後にヨーロッパを飛び出しニューヨークでまで上演されたのよ。

でも待って!「ヘンゼルとグレーテル」って、クリスマスの物語だったかしら?
この件については以前お話したわね。
19世紀末にドイツのケルンに住んでいたアーデルハイト・ヴェッテという女性が、子供達の為に「ヘンゼルとグレーテル」をクリスマス劇に仕立て、音楽家の兄エンゲルベルト・フンペルディンクに作曲を頼んだのが切っ掛け。
フンペルディンクはその後、全3幕のオペラを作曲、遂にはドイツでクリスマスならではの代表作になったというわけ。
このオペラの影響有ってか、クリスマスが近付くとドイツのケーキ屋さんでは、「ヘクセンハウス」というお菓子造りの家が並んで、さながら小さなモデルハウスショースペースに大変身♪
デパートでは実際に人が暮らせるくらい、大きなお菓子の家を建てて飾ったりするの。
日本でも最近ではケーキ屋やホテルのロビーに飾られてるのを見かけるようになったわね。

それにしてもお菓子で出来た家なんて、夢に描くだけでも素敵♪
でも最初はお菓子の家じゃなくパンの家だったの。
お菓子の家は原作には出て来ない、アーデルハイト・ヴェッテのオリジナルアイディアなのよ。

「2人が小屋のすぐ側まで行ってみますと、まあこの可愛い小屋は、パンで出来ていて、屋根はお菓子で葺いてありました。おまけに、窓はピカピカするお砂糖でした。」

グリム兄弟が書いた文を読むと、お菓子でなく、建材は主にパンなのが解るでしょう?
屋根のパンというのも、原文から訳すと、パンケーキの様な物らしいわ。
中世のドイツは極めて貧乏だったから、お菓子なんて夢にも描けなかった、19世紀末になって国の経済が安定した事を、「お菓子の家」登場は表してる気がするの。

「ヘンゼルとグレーテル」がクリスマスの定番になった理由を更に推測するなら、クリスマス菓子「ヘクセンハウス」の影響も有るんじゃないかしら?
お菓子の家のイメージは、雪降る森の中に建つ家。
真っ白な粉砂糖を雪に見立てて降らすでしょう?
オペラ「ヘンゼルとグレーテル」によって、クリスマスシーズン定番の出し物と覚えられ、オペラに因み「ヘクセンハウス」と言うお菓子の家が生れ、今度はそのお菓子の外観イメージから、雪深いクリスマスを想像するという…つまりドイツ国民にとっては冬=雪=クリスマスの三段連想なのよ。

「気が付けば、目の前に、赤く、青く、キラキラと、目が眩む様な、綺麗な家が建っています。近付いて、よくよく見れば、お菓子の家です。門は、四角なビスケット。柱は大きな飴ん棒。屋根の瓦はチョコレート。窓の手摺は金平糖。2人は、暫く、ポカンと口を開けたまま、見蕩れていました。」

原作のおどろおどろしい描写は消えて、現代ではアーデルハイト・ヴェッテ改変バージョンの方がメジャーね。
クリスマスが本来合せ持ってた闇の性格を消し、明るく楽しいイベントに変身したのと同様に、ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家も、明るく甘い夢の家に変ってったんだわ。

じゃあそろそろ2曲目のクリスマスソングを紹介!
1857年、J・S・ピアポントが元はボストンの日曜学校の式典の為に作曲した歌よ。
これもソリ=雪=クリスマスと連想され、現代ではクリスマスソングの定番になってるわ。
歌を歌って今夜はこれでおしまい、また明日ここで会いましょう♪


               【ジングルベル―Jingle Bells―】


英語バージョン

Dashing through the snow♪
In a one-horse open sleigh♪
Over the fields we go♪
Laughing all the way♪
Bells on bob-tail ring♪
making spirits bright♪
What fun it is to ride and sing♪
A sleighing song tonight♪

(Jingle bells♪ jingle bells♪ jingle all the way♪
O what fun it is to ride In a one-horse open sleigh♪
Jingle bells♪ jingle bells♪ jingle all the way♪
O what fun it is to ride In a one-horse open sleigh♪)


A day or two ago♪
I thought I'd take a ride♪
And soon Miss Fanny Bright♪
Was seated by my side♪
The horse was lean and lank♪
Misfortune seemed his lot♪
He got into a drifted bank♪
And we, we got upsot♪

※()部分繰り返し


Now the ground is white♪
So go it while you're young♪
Take the girls tonight♪
And sing this sleighing song♪
Just get a bobtailed nag♪
Two forty for his speed♪
Then hitch him to an open sleigh♪
And crack! you'll take the lead♪

Oh~♪

※()部分繰り返し


日本語バージョン

走れソリよ♪ 雪の中を♪ 雪の中を♪ 軽く早く♪
笑い声を♪ 雪に撒けば♪ 明るい光の花になるよ♪

ジングルベール♪ ジングルベール♪ 鈴がー鳴るー♪
鈴のーリズムに光の輪が舞うー♪

ジングルベール♪ ジングルベール♪ 鈴がー鳴るー♪
森にー林に響きながら♪


ジングルベール♪ ジングルベール♪ ルンルンルールルー♪
ジングルベール♪ ジングルベール♪ ルンルンルールルー♪


走れソリよ♪ 丘の上は♪ 雪も白く♪ 風も白く♪
歌う声は♪ 飛んで行くよ♪ 輝き始めた星の空へ♪

ジングルベール♪ ジングルベール♪ 鈴がー鳴るー♪
鈴のーリズムに光の輪が舞うー♪

ジングルベール♪ ジングルベール♪ 鈴がー鳴るー♪
森にー林に響きながら♪


ジングルベール♪ ジングルベール♪ 鈴がー鳴るー♪
鈴のーリズムに光の輪が舞うー♪

ジングルベール♪ ジングルベール♪ 鈴がー鳴るー♪
森にー林に響きながら♪


(↓から、びょり記)

…昔話は残酷なものが多いと言われる。
この「ヘンゼルとグレーテル」も然りで、元は実の母親に捨てられる子供達の話なのです。
残酷でも良い、元の姿に昔話を戻して、子供達に真実を伝えようという活動が見られる昨今ですが、この「ヘンゼルとグレーテル」については、戻さず置きそうな気がする。
それは多分「お菓子の家」という夢の存在が大きいのではと。
「お菓子の家」が出て来ない「ヘンゼルとグレーテル」なんて、本当はスポンジじゃない英米式ショートケーキだものなぁ。

写真は恵比寿のウェスティンホテル東京に飾ってあったヘクセンハウス。
ケースに反射して上手く撮れなかった…。

参考書籍:グリム童話(土家由岐雄、訳 偕成出版、刊)、他ウィキ等。

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