皆様、明けましておめでとう御座います!!
「感染者が続々増えてるってのに何が目出度いんでぇ!?」と返されそうな年明けですが(汗)、心持ぐらいはお目出度く参りましょう。
それでは年が明けて2021年になりましたが、タイトルに入った年はそのままに、ミス・メリーからの手紙を読ませて頂きます。
『ハッピーニューイヤー♪♪
去年はメリーのクリスマス話に付き合ってくれて有難う!
今年もお付き合い宜しくお願いするわねv
新年の挨拶が済んだ所で、引き続き世界のクリスマス・スイーツをテーマに語るわよ。
これまで様々な国のクリスマス・スイーツを紹介して来たけど、貴方はどんな感想を抱いたかしら?
…そうね、ヨーロッパで食べられるクリスマス・スイーツは、伝統に裏打ちされた物ばかり、それに比べて日本のクリスマス・ケーキは商業主義の塊で哀しくなった?
悲観するのは早いわ!日本にも伝統に裏打ちされたクリスマス・スイーツが在るのよ!それは何かって?ぜんざい又はお汁粉と呼ばれるスイーツよ!
それってクリスマスじゃなくて正月のスイーツでしょって?…メリーの記事をずっと読んでた人なら理解出来る筈よ。
クリスマスの本質はキリストの誕生日を祝うんではなく、古い太陽が死んで新しい太陽が生まれる冬至を1年の節目に祭る事だったって。
行く年を送り、来る年を迎える、日本の年越し行事と同じ思想なの。
目一杯こじつけた所で、ぜんざい又は汁粉の話を進めるわよ!
正月にぜんざい、又は汁粉を食べる意味を考えた事有るかしら?
ぜんざいも汁粉も小豆餡の中に餅が入ってるわね。
入れる餅は、伝統に則すなら、鏡開き後の餅でなくてはならないの。
鏡開きって言うのは――説明不要でしょうけど――年末神棚に供えた鏡餅を下げて食べる日本古来の行事よ。
地方によって日にちは異なるけど、毎年1月11日に行われるわ。
その前日まで鏡餅には年神様が宿ってるの。
正月が過ぎれば年神様は彼方の世界へ帰るんだけど、依り代だった鏡餅には年神様のパワーが未だ残ってると考えられた。
そこで年神様のパワーを授かる為に、御下がりの鏡餅を甘く煮た小豆と一緒に食べる習慣が生まれたってわけ。
小豆の赤にもこれまた邪気を払う力が有ると考えられててね、鏡餅に宿った神様パワー×小豆の魔除けパワーで元気百倍無病息災!
無病息災!!…今の状況下では最高のフレーズに聞こえるわ。
新型コロナに打ち勝つ為に、正月はぜんざい&汁粉パワーを身に付けて!
ところで、ぜんざいと汁粉の違いって、何だか解る?
実は関東と関西で解釈が異なるそうなの。
関東では汁気が有る物を汁粉と呼んで、汁気が無い物をぜんざいって呼ぶそうなんだけど、関西ではこし餡なら汁粉、粒餡ならぜんざいって呼ぶんですって。
歴史的には、汁粉は元々汁の具を指してた言葉で、現代の甘い汁粉を表す様になったのは江戸時代後期になってかららしいの。
対するぜんざいは善哉と漢字で表され、室町時代の書物に祝いの席の食べ物として記録が残ってるそうよ。
一説には、出雲(現在の島根県)で10月に行う神在祭にて振る舞われる、小豆と餅を出汁で煮た神在餅(じんざいもち)が、ぜんざいの名前の由来と言われてるわ。
どうやら、ぜんざい(善哉)の方が歴史が古い呼び名の様ね。
ぜんざいでも汁粉でも正月は日本各地で食べられるから、写真の撮影は容易に思うわ。
暇人のブログ主さん、例の如くお願いねv
正月に食べられる和スイーツと言えば、菱葩餅(ひしはなびらもち)も関西方面で有名ね。
これは牛蒡を軸に、白味噌餡、桃色の菱餅を、白い餅(又は求肥)で包んだ物よ。
菱餅の桃色が白い羽二重の下に薄く透けて、名前の通り花弁の様に見えるわ。
求肥の両端からニョキッとはみ出てる牛蒡が個性的。
平安時代、宮中の新年行事だった歯固めの儀式の簡略形として、生まれた餅菓子と言われてるわ。
昔、日本には新年の祝いの席で、固い物を食べて長寿を祈願する風習が有ったの。
御供え後のカチカチに固くなった鏡餅を調理して食べるのも、歯固めの儀式の一環。
宮中で正月に食べられてた雑煮が小さな菱葩餅に変化するなんてビックリ!
茶会の席の和菓子という事で今回は見送ったけど、最近はコンビニにも卸されて一般的なスイーツになりつつあるわね。
じゃあここで今夜のクリスマス・ソングを紹介――日本の伝統に則って一月一日(いちげついちじつ)よ♪
明治時代に日本の文部省が発表した唱歌で、天皇が現世神として敬われてた時代の元旦が歌詞から窺えるわね。
クリスマス・ソングに思えない?…だから日本の年越し行事とクリスマスは根っこが同じって言ったでしょ!
今夜のメリーの話はここまで、また明日、楽しくクリスマス・ソングを歌いましょ♪』
――以上、ミス・メリーからの手紙でした。
いや~何時もに増して無理矢理な解釈でしたね。(笑)
しかし折角ご紹介頂いた事だし、こちらを参考に歌いましょう、「一月一日」!
尚、歌詞は最初に発表された1892年のものではなく、1893年に発表された千家尊福が作詞し上真行が作曲したバージョンです。
こちらの方がテレビでよく歌われてる為、一般的に知られてるかと。
作詞を担当した千家尊福(せんげ・たかとみ)は、島根県・出雲大社の宮司だったそうです。
年の始めの例(ためし)とて♪
終(おわり)なき世の目出度さを♪
松竹立てて門ごとに♪
祝(いお)う今日こそ楽しけれ♪
初日の光差し出でて♪
四方(よも)に輝く今朝の空♪
君が御影に比(たぐ)えつつ♪
仰ぎ見るこそ尊(とお)とけれ♪
【訳】
一年の初めの恒例行事
終わりなき御代の目出度さを
家々に門松を飾り
皆で祝う正月は実に楽しい
初日の出の光が
四方に輝く正月の空を
天皇陛下の御姿になぞらえて
仰ぎ見ることは尊きことだ
…写真は我が家で作った汁粉…関東住みなんで、汁気が多いから「汁粉」です。
ところで一般的に汁粉とぜんざいは甘い物で、雑煮は塩辛い物って認識ですが、地方によっては甘い雑煮も存在します。
鳥取の雑煮を食べた事有りますが、甘く煮た小豆に餅が入った物で、殆ど汁粉でぜんざいでした。
これを雑煮と呼ぶなら、鳥取の汁粉・ぜんざいとは一体…?
↑新年を祝って鏡餅、隣はミス・メリーが触れてた菱葩餅。
菱葩餅は近所の和菓子屋で買ったのだが、餅の下の桃色部が狭い気する…。
何方様も無病息災、世界が平和で在ります様に。
【続】
「感染者が続々増えてるってのに何が目出度いんでぇ!?」と返されそうな年明けですが(汗)、心持ぐらいはお目出度く参りましょう。
それでは年が明けて2021年になりましたが、タイトルに入った年はそのままに、ミス・メリーからの手紙を読ませて頂きます。
『ハッピーニューイヤー♪♪
去年はメリーのクリスマス話に付き合ってくれて有難う!
今年もお付き合い宜しくお願いするわねv
新年の挨拶が済んだ所で、引き続き世界のクリスマス・スイーツをテーマに語るわよ。
これまで様々な国のクリスマス・スイーツを紹介して来たけど、貴方はどんな感想を抱いたかしら?
…そうね、ヨーロッパで食べられるクリスマス・スイーツは、伝統に裏打ちされた物ばかり、それに比べて日本のクリスマス・ケーキは商業主義の塊で哀しくなった?
悲観するのは早いわ!日本にも伝統に裏打ちされたクリスマス・スイーツが在るのよ!それは何かって?ぜんざい又はお汁粉と呼ばれるスイーツよ!
それってクリスマスじゃなくて正月のスイーツでしょって?…メリーの記事をずっと読んでた人なら理解出来る筈よ。
クリスマスの本質はキリストの誕生日を祝うんではなく、古い太陽が死んで新しい太陽が生まれる冬至を1年の節目に祭る事だったって。
行く年を送り、来る年を迎える、日本の年越し行事と同じ思想なの。
目一杯こじつけた所で、ぜんざい又は汁粉の話を進めるわよ!
正月にぜんざい、又は汁粉を食べる意味を考えた事有るかしら?
ぜんざいも汁粉も小豆餡の中に餅が入ってるわね。
入れる餅は、伝統に則すなら、鏡開き後の餅でなくてはならないの。
鏡開きって言うのは――説明不要でしょうけど――年末神棚に供えた鏡餅を下げて食べる日本古来の行事よ。
地方によって日にちは異なるけど、毎年1月11日に行われるわ。
その前日まで鏡餅には年神様が宿ってるの。
正月が過ぎれば年神様は彼方の世界へ帰るんだけど、依り代だった鏡餅には年神様のパワーが未だ残ってると考えられた。
そこで年神様のパワーを授かる為に、御下がりの鏡餅を甘く煮た小豆と一緒に食べる習慣が生まれたってわけ。
小豆の赤にもこれまた邪気を払う力が有ると考えられててね、鏡餅に宿った神様パワー×小豆の魔除けパワーで元気百倍無病息災!
無病息災!!…今の状況下では最高のフレーズに聞こえるわ。
新型コロナに打ち勝つ為に、正月はぜんざい&汁粉パワーを身に付けて!
ところで、ぜんざいと汁粉の違いって、何だか解る?
実は関東と関西で解釈が異なるそうなの。
関東では汁気が有る物を汁粉と呼んで、汁気が無い物をぜんざいって呼ぶそうなんだけど、関西ではこし餡なら汁粉、粒餡ならぜんざいって呼ぶんですって。
歴史的には、汁粉は元々汁の具を指してた言葉で、現代の甘い汁粉を表す様になったのは江戸時代後期になってかららしいの。
対するぜんざいは善哉と漢字で表され、室町時代の書物に祝いの席の食べ物として記録が残ってるそうよ。
一説には、出雲(現在の島根県)で10月に行う神在祭にて振る舞われる、小豆と餅を出汁で煮た神在餅(じんざいもち)が、ぜんざいの名前の由来と言われてるわ。
どうやら、ぜんざい(善哉)の方が歴史が古い呼び名の様ね。
ぜんざいでも汁粉でも正月は日本各地で食べられるから、写真の撮影は容易に思うわ。
暇人のブログ主さん、例の如くお願いねv
正月に食べられる和スイーツと言えば、菱葩餅(ひしはなびらもち)も関西方面で有名ね。
これは牛蒡を軸に、白味噌餡、桃色の菱餅を、白い餅(又は求肥)で包んだ物よ。
菱餅の桃色が白い羽二重の下に薄く透けて、名前の通り花弁の様に見えるわ。
求肥の両端からニョキッとはみ出てる牛蒡が個性的。
平安時代、宮中の新年行事だった歯固めの儀式の簡略形として、生まれた餅菓子と言われてるわ。
昔、日本には新年の祝いの席で、固い物を食べて長寿を祈願する風習が有ったの。
御供え後のカチカチに固くなった鏡餅を調理して食べるのも、歯固めの儀式の一環。
宮中で正月に食べられてた雑煮が小さな菱葩餅に変化するなんてビックリ!
茶会の席の和菓子という事で今回は見送ったけど、最近はコンビニにも卸されて一般的なスイーツになりつつあるわね。
じゃあここで今夜のクリスマス・ソングを紹介――日本の伝統に則って一月一日(いちげついちじつ)よ♪
明治時代に日本の文部省が発表した唱歌で、天皇が現世神として敬われてた時代の元旦が歌詞から窺えるわね。
クリスマス・ソングに思えない?…だから日本の年越し行事とクリスマスは根っこが同じって言ったでしょ!
今夜のメリーの話はここまで、また明日、楽しくクリスマス・ソングを歌いましょ♪』
――以上、ミス・メリーからの手紙でした。
いや~何時もに増して無理矢理な解釈でしたね。(笑)
しかし折角ご紹介頂いた事だし、こちらを参考に歌いましょう、「一月一日」!
尚、歌詞は最初に発表された1892年のものではなく、1893年に発表された千家尊福が作詞し上真行が作曲したバージョンです。
こちらの方がテレビでよく歌われてる為、一般的に知られてるかと。
作詞を担当した千家尊福(せんげ・たかとみ)は、島根県・出雲大社の宮司だったそうです。
【一月一日(いちげついちじつ)】
年の始めの例(ためし)とて♪
終(おわり)なき世の目出度さを♪
松竹立てて門ごとに♪
祝(いお)う今日こそ楽しけれ♪
初日の光差し出でて♪
四方(よも)に輝く今朝の空♪
君が御影に比(たぐ)えつつ♪
仰ぎ見るこそ尊(とお)とけれ♪
【訳】
一年の初めの恒例行事
終わりなき御代の目出度さを
家々に門松を飾り
皆で祝う正月は実に楽しい
初日の出の光が
四方に輝く正月の空を
天皇陛下の御姿になぞらえて
仰ぎ見ることは尊きことだ
…写真は我が家で作った汁粉…関東住みなんで、汁気が多いから「汁粉」です。
ところで一般的に汁粉とぜんざいは甘い物で、雑煮は塩辛い物って認識ですが、地方によっては甘い雑煮も存在します。
鳥取の雑煮を食べた事有りますが、甘く煮た小豆に餅が入った物で、殆ど汁粉でぜんざいでした。
これを雑煮と呼ぶなら、鳥取の汁粉・ぜんざいとは一体…?
↑新年を祝って鏡餅、隣はミス・メリーが触れてた菱葩餅。
菱葩餅は近所の和菓子屋で買ったのだが、餅の下の桃色部が狭い気する…。
何方様も無病息災、世界が平和で在ります様に。
【続】