kotoba日記                     小久保圭介

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太地

2012年11月22日 | 生活
和歌山県太地町
鯨を殺すな

黒眼鏡の
大きな人が云う

また思い出した

白鯨という小説が
本棚にあったことを

あめりか

もうひとつ思い出した

二冊の好きだった絵本
「定点観測船」と
「捕鯨船」
鯨に船から打ち込むピストル
矢は鯨に命中
肉の中で
開く仕組み
捕鯨はそうやる

五月の浜岡
宮沢賢治の
よだかの星

コンチクショウが
口癖
ある時ある場所で
日本語を解する耳を持った生物は
聞いた
日本語の
こんちくしょう
「中上健次は土俗的で嫌いだ」
とヨーロッパ至上主義の人は云った
「中上健次を内容で読むのは間違っている」
日本語を調べた自分はそう云った
日本語を解する耳を持った生物は
「そうかもな」と云った

文学は
常にあり
今もある
言葉は日本語

谷川俊太郎の
「コカコーラレッスン」
習うのは
草木
三島由紀夫の
日本文化防衛論

太地、和歌山
大きな黒眼鏡の
男や女が
日本語ではない言葉を話した
それは何語
草野心平は
蛙語を話した
僕は草語や空語を話したい

コメント
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