先日、新聞で興味深い記事を読んだ。文部科学省の調査によると、男子高、女子高の男女別学の高校 が激減していて、全国で464校、全体の1割にも満たないそうだ。圧倒的に男女共学 校が多いとは・・・。
共学化にすすんだ理由として、先進国病のような少子化にあるという。ある男子校では生徒数が減り続けて、共学にふみきったところ、受験者数が2倍以上も増加。確かに、女子も受験できるとなると受験資格者も倍になる。受験料は私立高校にとって大事な収入源だ。笑えるのは、女子も入学してくると聞いた男子の入学者も増えたそうだ。乙女たちもくるとなると、学校があかるい雰囲気になるのは確かだ。
しかし、すっかり少数派となった別学には伝統ある難関校で、共学化などしなくても充分に学生を呼べる大学合格実績を誇る。昨年の東大合格者数では、上位7位までは男子校で8位は女子高と別学が連なる。中学・高校と男女の身体、精神面の成長にタイムラグがあることから、男女がともに学ぶのは非効率的という意見もある。そのため、共学でも、授業は別教室という学校もあるそうだ。
私自身はずっと共学に学ぶ乙女だった。
我が母校は創立100年を超え、詩人、政治家、学者、芸術家などを多く輩出している。学制改革に伴い、要するにお上のお達しで男子校から共学化されたようだ。その当時は、伝統ある男子校にスカートをはいた女子がやってくるのは大事件だったそうだが、体育と家庭教師だけは女性教師を配置したと聞く。つまり、私が在学中も、女性教師はたった2人、しかもとても優秀なご婦人で後は全員男性教師だった。女子学生は全体の4分の1しかいなかったため、男子クラスというのがあったのだが、隣から見ていても男子クラスは同じ高校かと思うくらい雰囲気、”匂い”ともに違っていた。まさにバンカラ・パラダイスで破天荒だった。思春期に異性を意識することなく男どもでのびのびと過ごせるためか、3年間、ずっと男子クラスは嫌だけれど、一度は男子クラスを体験したい、というのが男子の都合と願望だった。
大学に進学すると、更に女子学生は少なかった。私が入学した当時の経済学部は特に女子に人気がなく、学部では更に更に女子が少なかった。
私が入った数Ⅲレベルの経済数学が必須のゼミは、ゼミ開設以来、男子のみ。私たち女子がやってくると聞いた先輩やOBの一部は反対したと、後に教授の奥様に聞いた。ゼミの夏合宿では、女性禁止のある場所へ行くのが恒例となっていた伝統?があったのだが、それもとりやめとなるからという事情もあったとか。(その後、10年もたつと女子学生が過半数を占めるようになった。)ただ、地方の女子高出身の友人の話を聞くと、女子高は性別の固定された役割がなく、女子でもクラブ活動や生徒会、行事などでリーダーシップを発揮する機会に恵まれていること、多くの同性のメンターやモデルケースには恵まれていると感じた。恋愛だって、共学でなくてもできるし。一部地方では、県立の進学校ほど別学で県民の強い支持があるとも聞く。伝統の重みが生きている。
そして、現在の勤務先の部署は殆ど女子ばかりの女子高状態。女子限定話で盛り上がったり楽しいノリであかるい職場だと感じることもあるが、けっこう気を使ったりして面倒だと感じることもある。そもそもスイーツや韓国ドラマ、ジャニーズはよくわからないので全くついていけないし、経済や映画、本の話題の方がずっと好きなおやじ系だし。周囲の目を気にしなければいけなかったりと、前の男性軍に囲まれていた時のようにのびのびと働いたり提案したいとも思う。
最後に開成高校の校長の次の言葉を紹介しておきたい。
「同性の先輩を見て、早い段階に自分は何になりたいかと自己確立が可能になり、それに向かってすすむことができる。今ほど、男女別の学校が必要な時代はない。我が校は最後の1校となっても男子校であり続ける」
共学化にすすんだ理由として、先進国病のような少子化にあるという。ある男子校では生徒数が減り続けて、共学にふみきったところ、受験者数が2倍以上も増加。確かに、女子も受験できるとなると受験資格者も倍になる。受験料は私立高校にとって大事な収入源だ。笑えるのは、女子も入学してくると聞いた男子の入学者も増えたそうだ。乙女たちもくるとなると、学校があかるい雰囲気になるのは確かだ。
しかし、すっかり少数派となった別学には伝統ある難関校で、共学化などしなくても充分に学生を呼べる大学合格実績を誇る。昨年の東大合格者数では、上位7位までは男子校で8位は女子高と別学が連なる。中学・高校と男女の身体、精神面の成長にタイムラグがあることから、男女がともに学ぶのは非効率的という意見もある。そのため、共学でも、授業は別教室という学校もあるそうだ。
私自身はずっと共学に学ぶ乙女だった。
我が母校は創立100年を超え、詩人、政治家、学者、芸術家などを多く輩出している。学制改革に伴い、要するにお上のお達しで男子校から共学化されたようだ。その当時は、伝統ある男子校にスカートをはいた女子がやってくるのは大事件だったそうだが、体育と家庭教師だけは女性教師を配置したと聞く。つまり、私が在学中も、女性教師はたった2人、しかもとても優秀なご婦人で後は全員男性教師だった。女子学生は全体の4分の1しかいなかったため、男子クラスというのがあったのだが、隣から見ていても男子クラスは同じ高校かと思うくらい雰囲気、”匂い”ともに違っていた。まさにバンカラ・パラダイスで破天荒だった。思春期に異性を意識することなく男どもでのびのびと過ごせるためか、3年間、ずっと男子クラスは嫌だけれど、一度は男子クラスを体験したい、というのが男子の都合と願望だった。
大学に進学すると、更に女子学生は少なかった。私が入学した当時の経済学部は特に女子に人気がなく、学部では更に更に女子が少なかった。
私が入った数Ⅲレベルの経済数学が必須のゼミは、ゼミ開設以来、男子のみ。私たち女子がやってくると聞いた先輩やOBの一部は反対したと、後に教授の奥様に聞いた。ゼミの夏合宿では、女性禁止のある場所へ行くのが恒例となっていた伝統?があったのだが、それもとりやめとなるからという事情もあったとか。(その後、10年もたつと女子学生が過半数を占めるようになった。)ただ、地方の女子高出身の友人の話を聞くと、女子高は性別の固定された役割がなく、女子でもクラブ活動や生徒会、行事などでリーダーシップを発揮する機会に恵まれていること、多くの同性のメンターやモデルケースには恵まれていると感じた。恋愛だって、共学でなくてもできるし。一部地方では、県立の進学校ほど別学で県民の強い支持があるとも聞く。伝統の重みが生きている。
そして、現在の勤務先の部署は殆ど女子ばかりの女子高状態。女子限定話で盛り上がったり楽しいノリであかるい職場だと感じることもあるが、けっこう気を使ったりして面倒だと感じることもある。そもそもスイーツや韓国ドラマ、ジャニーズはよくわからないので全くついていけないし、経済や映画、本の話題の方がずっと好きなおやじ系だし。周囲の目を気にしなければいけなかったりと、前の男性軍に囲まれていた時のようにのびのびと働いたり提案したいとも思う。
最後に開成高校の校長の次の言葉を紹介しておきたい。
「同性の先輩を見て、早い段階に自分は何になりたいかと自己確立が可能になり、それに向かってすすむことができる。今ほど、男女別の学校が必要な時代はない。我が校は最後の1校となっても男子校であり続ける」