旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

ガンダン寺から泥道を抜けて

2024-08-04 07:10:12 | モンゴル
ガンダン寺でツァム舞を奉納しているところに遭遇した。
※短い動画をこちらにUPしました
その後…

↑ガンダン寺近くの「ゲル地区」の泥道を歩くことにはなったが。

朝、ホテルすぐ近くのスフバートル広場に行くのにも水溜まりを飛び越えた。

雨の少ない街で大雨が降るとこうなる。

国会議事堂に巨大なスイス国旗が掲げられているのは、スイス大統領の訪問があるから。
今年は外交60年記念だそうな※「モンゴリアン・ナショナル・ニュース」にリンクします
この広場を囲む建物の中でひときわ目を引くのが、赤い「オペラハウス」↓これはシベリア抑留された日本人の強制労働で建設されたもの。だが、昨年のテレビドラマで架空の「バルカの銀行本店」として使われていた。そのドラマの撮影地を訊ねるツアーは即日完売↓


今日は徒歩と公共交通でウランバートル市内を回る日。スフバートル広場周辺にはいくつも博物館があるのでどこを見学していただくべきか、ずっと考えていた。2022年にオープンした「チンギス・ハーン博物館」が目立って大きい。昨年下見で三時間近く解説してもらった。※ブログに載せました見応えはあるのだが八階建てで広すぎる、博物館見学で集中力が続くのは一時間半程度と考えたほうがよい。そして英語の解説版が置かれていないのはとても不便。※QRコードでアクセスするタイプ
なので、今回は昔からある「国立博物館」を選んだ。
★「馬頭琴」の特別展示が充実している↓馬の頭が緑色なのは仏教で馬の守護神にあたる神様の頭についている馬が緑色だから。



胴はもともと皮を張っていたのだが、

モンゴルの外で演奏すると
湿度で皮が緩んで音が変わってしまうので板で作るように変わっていった。

もうひとつの特別展示は「世界の遊牧する人々」

ベドウィンをとりあげていた。


国立博物館でいちばん見ていただきたかったのは↓

↑★「コルティギン碑文」7世紀にモンゴルエリアを支配していた突厥(トゥルク=トルコ)が唐の玄宗皇帝と講和した碑文(かいつまんで言えば)
※2023年のブログに書きました
13世紀のチンギス・ハーンは突然あらわれたわけではなく、北の草原でも紀元前の匈奴から柔然、突厥、ウイグル、契丹といった諸民族がそれぞれ一時代を築いていた。中華史観では「北方の野蛮な騎馬民族」的にひとくくりにされてしまうが、北の草原にも敬意をはらうべき文明・文化と生活思想があった。それを知っていただきたかった。

そして13世紀…

モンゴルが歴史上はじめて東西世界をひとつにした。
「野蛮な騎馬民族」では成しえなかった、他民族他宗教を寛容に受け入れて構築された国際交流システムだ。
※こちらに書きました

人類史上初のお札↑ジャムチ(宿場)制度、ゲレゲ(中国式には「牌子(パイザ)」…
経済と武力と、硬軟両面を使い分けた外交の成果。

日本視点からは「武」の方ばかりに目がいってしまうけれど。

元寇の時に海に沈んだ壺が↑引き上げられて展示されている。

民族衣装の展示も充実している。

他日にまたとりあげます↑


↑子供が無事に育つことを願って108の家から集めた108の絹の端切れでつくった衣装↑

さらに、20世紀社会主義時代の宗教弾圧についても充実した展示がある。

解説が止まらない学芸員さんを止められず、長くなってしまいました。


**

朝青龍が建てたという鳥居の近くのカフェで軽くランチ



国立大学↑近くのバス停からUカード(モンゴルのSUICAみたいなもの)で乗車

乗車時に一度タッチ。降車口にある機械にタッチして30分以内に別路線に乗れば継続利用となる。
※「乗り継ぎ割引」を令和三年で終了させてしまった都営バスより便利ではないかしらん

二駅でガンダン寺の裏手に到着。

団体バスで到着するのとはちがう「裏路地の真実」を見ながら本堂へ。

屋内にある仏像としては世界最大とされる↓

※2023年に書いたブログをお読みください

広い境内の多様な建物。

ひときわ大きな現代の講堂から迫力ある祈りの音がきこえてきて階段を上がると…
そして、冒頭のツァム舞に遭遇したのでした。
***
ガンダン寺から「近道を」と誘導されたゲル地区の路地は…
市場で「靴カバー」を買うことにした。

衣料品、雑貨をはじめ日用品の店がぎっしり入った建物。


探したのは↑泥道やぬかるんだ草原でもだいじょうぶな「靴カバー」

デザインがちょっとずつちがって、
値段もちょっとずつちがう。
高くても20000トゥグルク(=八百円程度)。

明日からの草原が万が一泥泥でも
これでだいじょうぶ(^^)



コメント
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