ジジババのたわごと

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米の威信落ちる、元はイラク戦争

2008年01月07日 | Weblog
世界各国の国民が、アメリカに敬意を払わなくなってきている。今後計り知れない影響を及ぼすことだろう。どんな負の遺産を残すか。
後世、ブッシュは史上最低かそれに近いアメリカ大統領だったという評価になるのではないだろうか。
最低の大統領を2期8年も勤めさせたアメリカは、これからその代償を払うことになるに違いない。

アメリカのイラク侵攻以来、武力がものをいう風潮を生んだ。前の時代に戻って、「力が正義」になってしまった。
絶対的な力を持つ国が好戦的なことは、世界の不幸というべきか。
アメリカは「世界の警察官」を自認してきたが、皮肉にもブッシュ大統領が平和を望んでいるとは到底いえない。
基本的に国連は自国の足かせになっているという考えだ。都合よく利用するが反対するなら、自国の利益を優先する単独主義だ。
傲慢な政策は軍事面で象徴的に現れた。「テロとの戦い」は欺瞞だらけだった。

戦争を仕掛けるために、情報操作したり隠蔽したりしたことは、ブッシュの汚点として残る。
9.11から始まったアフガン戦争。 続くイラク戦争ではIAEAの調査を無視して、フセイン大統領が大量破壊兵器を隠し持っているとして、国民や世界を欺いて戦争に突入した。
その反省もないまま今度は、イランの核開発疑惑を盛んに喧伝し、イランへの軍事侵攻が現実のことになるのではないかと懸念された。…ところが「実はイランは03年には核兵器開発をやめていた」とする報告書が発表され、ここでも意図的に情報操作していたことが明るみに出た。
そんなアメリカに尻尾を振って盲目的に付き従った日本の政権も、同じ程度にお粗末だったということになるのだが・・・。

アメリカの威信は曲がりなりにも、民主主義に基づく公平さと自由の保証によって各国に認知されてきた。しかし、近年はそれが疑われ失墜している。
気候変動枠組条約COPの「京都議定書」から離脱するという、地球環境に後ろ向きな姿勢。
「核開発」では、イランや北朝鮮への対応と、インドやイスラエルに対する姿勢がまるで違う。都合よい「ダブルスタンダード」。
「対人地雷禁止」に加盟しないご都合主義。
「人権」の旗印も色あせてきた。イラク占領地やグアンタナモで人権侵害を問われている。

アメリカの次期大統領は民主党になるだろうが、ブッシュによって失ったアメリカの威信が回復されるとは予想しにくい。
国際政治の上でも世界経済の面でも、アメリカの影響力が落ちていくと予想する。
ユーロやほかの通貨にシフトした資金は、さらに強まることがあってもドルに戻ることはないだろう。
潜在的にドルの力が落ち、アメリカ経済が世界を牽引できなくなることは、アメリカ中心の世界体制に亀裂が入り崩壊の不安さえあるということだ。
次々にアメリカの信用が崩れかけていることは深刻だが・・・案外結果として、世界にとってよい方向へ向かうことになるのかもしれない。


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