ジジババのたわごと

孫たちさらにその孫たち世代の将来が、明るく希望が持てる時代になってほしい。

講演500万円、4コマ漫画500万円 反原発封じ

2020年03月10日 | Weblog
某ジャーナリストが、電通に関する批判的な記事を取り上げることは、日本のメディアではタブーになっている、と訴えていた。
広告代理店「㈱電通」のことである。

そして氏は以前、東電の講演を依頼されたことがあったが、1回の講演料が500万円という破格の金額で、それを3回行う企画を電通から提示されたという体験を語っている。
そして、電通に関して本間龍氏の著作を紹介していた。

ジジはいわゆる「原子力ムラ」について、それなりに理解していると自負していた。
彼らは、不利な情報を隠して「安全神話」を吹聴してきた。
未知のものは計算から除いてデータを都合よく操って「原発の電気は安い」と宣伝してきた。



経産省と政府、電力業界、原発メーカー、ゼネコン、学者や知識人らで構成される巨大グループである。
原発利権に群がって、さらにそれを膨らませて蜜を舐めあってきた。


本間龍氏の著書「電通と原発報道」ほかを読んで、東電をはじめとする電力会社、電通、メディアが持たれ合っている驚くような関係を改めて知った。
 

メディアがカネで支配されていくさまをえぐり出し、さらに識者と言われる人たちを、カネで絡めとる不気味さを暴いている。
「電通」という影の存在を抜きに原発を語れないと感じた。
著書は福島原発事故前のことが中心になっているが、現在も本質は変わらない。内容を紹介しながら、感じたところを記してみたい。

漫画家のみうらじゅん氏が東電からのオファーで、4コマ漫画一作品に500万円出すといわれ、あまりのうさん臭さに断ったことが紹介されている。
先のジャーナリストと全く同じ手法である。


広告宣伝費というものは普通、自社製品の宣伝を制作会社に依頼して、コマーシャルを制作してもらい、テレビなどに放送してもらうために支出する。

これを引き受けているのが広告代理店で、最大手が電通である。
電通は広告主のために、テレビ、新聞、雑誌などの広告枠を用意するだけではなく、広告の制作も行っている。

電力会社の広告宣伝費は、東電など個別に出しているほかに、電気事業連合会が出している広告宣伝費がある。
それらを合わせると原発事故前の東電は、トヨタやパナソニックに匹敵する最上位の一角だったというのは驚きだった。

地域独占企業であって競争相手がいない東電が大量の広告宣伝を使う必要性はなかったはずである。
にもかかわらず、大量の広告宣伝費をメディアにばらまいてきた。
テレビコマーシャルに使われたのではないという。
たしかに、テレビコマーシャルや新聞紙面で電力会社の宣伝がそんなにも繰り返し流されていた印象はない。

では、宣伝費として電通へ発注したカネがどこに使われたか? 
メディアに大金をバラまき、原発反対など電力業界を批判する勢力を封じ込めるために使われていたのが実態だという。
そしてこの巨額の広告宣伝費は「総括原価方式」によって電気料金に上乗せできた。


さて、民間テレビ局は視聴料を取っていないので、収益の100%をCM放映料に依存している。

電通はテレビの番組枠を買い取ることで、ゴールデンタイムのスポンサーの割り振りを、実質的に仕切っている。
ゴールデンタイムにコマーシャルを流したい広告主は、電通にお願いするしかない状況だという。

東電は莫大な広告予算を背景にして、反原発の報道を許さないという圧力をメディアに加えてきた。

企画や運営を任された電通は、東電と一体となって原発推進の片棒を担いできた。原発反対を抑える役割を担ってきた。
電通がメディア操作の指南役でもあった。

要求が通らないと「スポンサーを降りる」などの制裁を加える。
すると広告枠に穴が開く。
メディアつまりTVや新聞などは、電通の販売力がなければ、自前で広告枠という商品を売ることが難しい。

電力会社のカネに吸い寄せられて、原発礼讃の片棒を担いできた評論家や作家、タレントなどの人選から制作まで、すべてを電通が手配していたといわれる。

評論家でニュースキャスターの田原総一朗氏 、京大助教の小出裕章氏、 作家の広瀬隆氏、 ロックバンドの忌野清志郎氏、 ジャーナリストの上杉隆氏、 俳優であった山本太郎氏(参議院議員)など、番組を下ろされたり干されたりする事件が頻発した。

番組の制作スタッフ(報道局責任者、プロデューサー、ディレクターなど)が配転になることも次々に起きている。

電通は大手新聞社、テレビ局、その他マスメディアと関連会社に社長や役員を送り込んでいる。
不都合な記事を抑えたり、扱いを小さくしたりするだけの力を持っている。
露骨な圧力をかけなくても、メディアの側が自主規制してしまう。
原発報道は、その典型的な事例だ。
このように本間龍氏が内幕を語っている。


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