ジジババのたわごと

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強引な花畑牧場 

2022年03月04日 | Weblog

報じられている範囲では、花畑牧場はかなり強引に事を進めてきたように映る。

メディアがこの事件を全国的に報じたので、花畑牧場の製品の売れ行きが相当減少する予感がする。

 

さて、ベトナム人従業員の行為は微妙な立場にある。

労働法から見て、ストを行ったベトナム人労働者の行為は労働活動とみなされるのか。花畑牧場側の対応が不当労働行為に当たるとみなされるか。

訴訟になれば、法律の条文解釈と現実の行動で裁定される。

解雇や組合活動にかかわることなので、おそらく「労働委員会」での審議となる。

 

従業員が寝泊まりする寮の水道光熱費は毎月7000円だったのに、数カ月の間に2倍を超え15,500円になった。

従業員は何度か会社に抗議したが、改善されないためストに踏み切った。その後7000円に戻された。

 

ベトナムの従業員たちが自分たちの要望を会社に申し入れることを決め、それが聞き入れられなかったのでストをしたわけだから、団結して意思表示をしようと話し合っていたことは疑いようがない。

実態としては、労働組合が結成されていたと考えることができる。

裏返すと・・・もし、従業員たちが組合を結成したことを発表して、ストの通告をしていた場合を仮定すると、法的問題はまったく生じなかった。

 

だから、今回の焦点は手続きの問題ということになる。

ただし、スト後に組合を結成したとき、雇い止めにあった40人のうちの4人だけ組合に加入、というのがどんな影を落とすか。

 

花畑牧場はタレントの田中義剛氏が『北海道の素材』を売りにして、十勝の中札内村に牧場と工場を作った。

生キャラメルが一躍話題になって、札幌の販売店ではいつも行列が出来ていてなかなか手に入らないほどであった。

それだけに今回の事件は全国的に注目されているし、今後も取り上げられることだろう。

 

田中社長の外国人労働者に対する労務管理が厳しかったと推察できる。

一般市民が受ける印象としては、弱い立場の外国人労働者に対して、同意ないまま水道光熱費を2倍に引き上げて給料から引き落とすようなことは、外国人労働者を見下した横暴と見られても仕方ない。

 

ストを指導した4人に「扇動してラインを止めた」と一人50万円の損害賠償を請求した。

ストに加わった38人とほかの2人を加えた40人を雇止めにした。

明らかに労働者からの苦情を嫌い、団結や組合憎しがにじみ出ている。

「示談には応じない」と田中義剛社長の姿勢は強硬だ。この先どこかの時点で譲歩することは計算に入っているだろうが、高圧姿勢を前面に出している。

 

 

この牧場で働いていた外国人は約140人という報道があるが、どんな在留資格の人たちだったのか。「留学生」が主だったのか。

ベトナム労働者の中で「技能実習生」や「特定技能者」がどのくらいの割合だっただろか。

「技能実習生」は不満があっても転職(再就職)が禁じられている。それが悪用され、足元を見て劣悪な待遇をする雇用主から逃げる「失踪者」が出てくる。

だが技能実習生が一方的に不利な労働条件にならない雇用形態になっているはずである。



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